フィールドノート1 4月14日 和泉山脈

       

 和泉山脈に出かけました。快晴。
 新緑のやさしい光の中でウグイスの声を楽しみながら、沢を歩き、尾根をたどり、久しぶりに和泉山脈を満喫できました。 


     
  1 沢とノジュール


    
  

 沢を歩き露頭からこぼれ落ちたノジュール(団塊)を探しました。ノジュールからは化石が見つかる可能性が高いのです。ノジュールとはどんなものなのか。言葉ではわかりにくいので、ノジュールを展示紹介するための資料探しが本日の重点目標でした。
 
正面の岩を点々と白く彩るのは、桜の花びらです。


 2 大阪湾遠望
   

    

 

     尾根道から見る大阪湾。昼食後、尾根道をたどり新緑のパノラマを楽しみました。
     関空を遠望できましたが、写真ではかすんでしまいました。中央部に灌漑用溜池がみられます。


 
3 再び沢へ

     

  

 貯水池(ほとんど水がありませんでした)。この上流にもダムがあり、周辺から化石がたくさん採集されています。ここでも貯水池上流の沢に入り、ノジュールを探しました。本日の成果は「和泉層群の化石とマンガ・絵本展」などでご覧いただけます。
 「ノジュール」という言葉を使っていますが、「ノジュール」は英語のnoduleで、「団塊」ともいい(堺屋太一氏の「団塊の世代」という用語で大変有名になりましたが)、深海底のマンガン団塊などのように、カタマリの意味です。地層中にもしばしば存在し、保存状態の良い化石が含まれていることが少なくありません。和泉層群でもノジュールを見つけることが化石発見の要領のひとつです。しかし、言葉では大変わかり難いといえるでしょう。
 
 

   

 調整をかねた山行を楽しむために歩き回ることに重点を置きましたから、地層から直接掘り出すという体力のいる作業を避けて、露頭からこぼれ落ちたノジュールを拾うという活動に終始しました。地層の崩落にともない、そのままの形状を保って転がっていることがあるのです。(2005年4月14日)