私たちは、川や湖や海を題材にした写真は数多く見ていると思います。
でもどうですか、それらが凍って見えると言うことは希なのではないでしょうか。

立体写真も、普通の写真も一瞬の時間の止まった世界であるにも関わらず、それらは明らかに違いがあると思います。

交差法で見て下さい

この写真も池の質感の違いを見てもらいたいのです。一枚の写真と立体視したときとでは水面のつやや、ねばっとした質感が全然違います。

日本の特撮監督の神様と言われた円谷英二監督がどこかの雑誌で言っていたことを思い出しました。

海に浮かぶ連合艦隊を空から撮る場面で、ミニチュアの船を海に浮かべて撮影するわけですがどうも旨くいかず、試行錯誤の果てに、海を寒天に色をつけて作り、この上に模型の船を載せて撮影したら旨くいったと言っていました。
海の質感に苦労したということらしいです。

実は立体写真で海を撮ると寒天の様に見える事があるんです。これが本当に不思議なんです。現実と模型の世界が立体写真の世界を介してどこかで交差しているんですね。とても興味深いと思います。