研究レポート1 (1999年8月8日)

 ピングーの物語ができるまで

ピングーの物語はスイスのピングースタジオで作られている...でも全てピングースタジオでというわけでもありません。
僕らも一年前までストーリー作成から人形や小道具の作成そして音声の吹き込みとその全てをピングースタジオでやってるものだと思っていたけど実際にはオランダの本社とスイスはルシコンのピングースタジオ、同じくスイスはルガノのレコーディング・スタジオの3箇所を通じて物語は作られています。

 * Pingu B.V.及びピングースタジオの住所等はお教えできないことご了承下さい。



1. Pingu B.V.

 ピングーの本社、それがPingu B.Vです。(B.V.とは日本で言う(株)のようなもの)、ここでマッツォーラ氏、ウェーバー氏の二人の社長が物語を考え予算を管理しています。

 
  Pingu B.V.はオランダ、アムステルダム
 旧市街にあります。観光客でにぎわうアムス
 の町も裏通りへ入ると人影もまばら。
 静かな佇まいの中でピングーのエピソードが
 次々と生まれているのです。

 手前から3番目の建物がPingu B.V.
 アムステルダムの建物はどれも似たりよっ 
  たり。Pingu B.V.にしても同様で全くといって 
  よいほど目立ちません。看板もありません。 
  でも窓辺には小さなピングーのぬいぐるみ  
  がひとつちょこんと置かれています。日本で 
  売られているぬいぐるみとは違うようだけど  
  とにかく愛らしくて...。
 
 
  Pingu B.V.の対岸から撮った写真です。
 ピングーのぬいぐるみは中央の建物の窓辺に
 置かれてるんだけど小さすぎて見えないね。

写真撮影 : K



2.ピングー・スタジオ

 ご存知スイスはチューリッヒに近い町ルシコンにあるピングー・スタジオ。ムービーフィルムの大半はここで作られます。絵コンテから人形や小物、舞台セットと今日もスタッフの人たちが愛情を込めて作ってくれているはずです。


ピングースタジオの外観。
一度でいいから中に入って
みたい。

写真撮影 : emiko
(Thanks!)


僕が実際に行ってきたわけじゃないから”fun! fun! Pingu”で撮ってきた写真を使うしかないな(笑)。

 




3.ピングー語の吹き込みはルガノのレコーディングスタジオで!

 ピングー・スタジオでできあがったビデオはスイスでもイタリアに近い町ルガノへと運ばれます。そしてそう、カルロ・ボノーミさんによるピングー語の吹き込みが始まるのです。声、音楽、効果音は5話分に5日くらいをかけて録音。ボノーミさん一人で全てのキャラクターの声を演じていることはあまりにも有名ですがなんと台本なしで行うとのこと。ビデオを一回まわす毎に一人のキャラクターの声を吹き込み音声を重ねて...。こうして出来上がった作品が世界中のTVやビデオを通じて流れるのです。

 ピングーの魅力は手作りならではの楽しさ、あたたかさにつきると思います。スタッフの人たちの丁寧な仕事が5分の作品の中に詰まっています。彼らの仕事に感謝、そして続々作られている新しい作品にも期待していきたいと思います。

参考文献:ミヒャエル・ヤーコプ著「ピングーからの贈り物」(徳間書店発行)