文字列操作のサンプルとして、JANコードのチェックデジットを算出する処理を提示します。

• 「JANコード」とは一般商品の化粧箱やラベルに印刷されているバーコードのコード番号のことです。
  
  (画像をクリックすると、このサンプルがダウンロードできます)
  表示しているサンプルは、コンビニで購入できるある500mlペットボトル入り飲料のコードです。
• 商品の印刷されているバーコードになっている数字13桁のコードが「JANコード」ですが、この13桁の内訳があります。
  

  桁位置	内容
  左端の2桁	企業の国籍です。日本は「45」か「49」になっています。この左2桁が20番台は国籍ではなく、販売する企業が独自に採番している商品ということになります。(インストアマーキング)
  次の5桁	国内の企業を指すコードです。「流通システム開発センター」が採番管理を行なっているはずです。
  さらに次の5桁	企業が、企業内で生産する商品に対してユニークになるように採番しているコードです。
  右端の1桁	これがチェックデジットです。これを除く上位12桁を「モジュラス10(ウェイト13)」で算出した結果です。

  チェックデジットは、バーコードスキャナの光学的な誤読をチェックするためのものです。上記のサンプルはチェックデジットを除く上位12桁を1行目の入力することで、チェックデジットを算出します。
  簡単ではありませんので、3行目から下に中間計算を行なっています。
• まず、算出前に「桁位置合わせ」を行ないます。フル桁は13桁でその末尾桁がチェックデジットですが、アメリカ製品(UPCコード)のものは頭1桁が落ちて12桁表記になっています。また、小さい商品では短縮JANコードが使われるため、チェックデジット含めて8桁となります。これらを13桁エリアに右詰め状態でセットして計算するため、前ゼロ付きに編集し直してから桁ごとの計算に入ります。
  
  このため、3行目に入力値の桁数を一旦算出(LEN関数)しておき、4行目に必要に応じて前ゼロを付加させる処理(&でつなぐ)をしています。
• 5行目から16行目までが、4行目に編集し直したJANコードを1桁ずつに切り出して(B列,LEFT関数とMID関数)、ウェイト(C列)を掛けている(D列)中間計算です。
  
  
• 17行目のD列にウェイト乗算結果を合計して、10で割ったものを算出します。
  
  チェックデジット(2行目)は、これを10から差し引いた値となります。