セルの値などに応じて文字色を変えるなど、条件に応じて書式を変化させる機能が「条件付き書式」です。
「書式」のメニューの下の方に
「条件付き書式」があります。

マイナスの数字が赤く表示されるなどは良く見ると思いますが、 ふつうの文字列などでも値によって書式を変えることができます。
例えば、
「中止」という文字が入力された時だけ
赤字で表示するなどです。 条件は3種類まで登録でき、単一の値だけでなく「~以上」「~以下」「~の間」なども指定でき、
書式のフォントや、罫線、パターン(塗りつぶし)も指定できます。
ここでは
C列全体を選択した状態で「新しいルール」に下から順の条件で「指定の値を含むセルだけを書式設定」で条件と書式を登録していき、後で「ルールの管理」を開いて「条件を満たす場合は停止」にチェックを付けています。
Excel2003までのバージョンの互換フォーマットである「
*.xls形式」では同一セルに対する条件は3つまでで「条件を満たす場合は停止」でチェックを外すことはできないという条件があるので、配布先のバージョンに注意が必要です。
C列に上記の条件付き書式を登録すると、このようになります。
「条件付き書式」はセルの値によってセル書式を動的に変更するばかりではなく、計算式を
「条件付き書式」の中に書き込んでその結果で判断させることもできます。例えば、セルに入れてある計算式がエラーだったら
赤字にするなどです。
Excel2007以降のバージョンではさらに多彩な表現でセル値の状態を示すことができます。
ただし、バージョンによって追加機能の利用可否があるので配布に関する相手バージョンへの注意は必要となります。

値によって文字色を変えるのではなく、たとえばこのようにセル内に横棒グラフを表示させるなどの機能があり、これは
Excel2010以降のバージョンで利用可能となります。
これは条件付き書式から「データバー」を選択すれば表示されるもので最大値、最小値などの細かい設定は「データバー」を一旦設定してから「ルールの管理」で行なえます。
条件付き書式の各機能はデフォルトでは「ホーム」タブに配置されています。
このような表現が簡単にできるのが現在の
Excelの魅力のひとつではありますが、セルサイズに余力がないと適しません。
この画像のサンプルでは「成績」が
100点が上限なのに
C列は
8桁程度の幅を持っているので横棒グラフが視認できるのです。
さらにこの「データバー」に最初に設定したような文字色の変更条件を追加させることもできます。
C列に「データバー」の条件付き書式ができている状態であれば、ここに最初の画像の方法で「新しいルール」で追加させていきます。

追加が終わったら「ルールの管理」を開いて「データバー」が一番上になるように移動させ、「データバー」以外は「条件を満たす場合は停止」にチェックを付けて「
OK」をクリックします。
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「計算式」は、入力支援の重要な部分です。
数量と単価を入力したら、金額は自動的に表示されるなどは誰でも知っていると思いますが、 一覧表でよく左端の列に「№」があって一連番号が入力してある表に一行挿入しようとすると そこから下全て一連番号を振り直さなければならないなどを良く見かけます。
このような場合、「№」の列に
計算式を入れておくと、行挿入や削除をした時に一連番号も連なって変わるようにできます。 一行目が項目見出しで、2行目からが内容になっているのであれば、「№」の列には
「=ROW()-1」を2行目に入力し、 下へ向かって全部の行にコピーするだけです。

これは
Excelの行番号から1を引いた値という意味ですから、行挿入や削除、並べ替えなどでも上から順の一連番号が保たれます。
行挿入したら、すぐ上の行から式をコピーすれば良い訳です。
- 「計算式」のページにいろいろ便利な計算式を紹介しています。
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セルに対するツールチップの説明を付ける機能が「コメント」です。

コメントを設定したいセルを選択した状態で、リボンの校閲タブにある「コメントの挿入」をクリックします。

当初はこのようにユーザー名が表示された状態でそのままコメントを入力できる状態になっているのでそのままコメントとなる文章を入力して下さい。
他のセルを選択した後はコメントの編集状態は解除されますが、セルの右上角が赤くなっているのでコメントが設定されているセルだと判るようになっています。
コメントの編集を行なう場合はそのセルを選択した状態で校閲タブを見ると先ほどの「コメントの挿入」が「コメントの編集」になっているのでこれにより変更ができます。
また、右クリックから「コメントの書式設定」を選択することで書式の変更もできます。

コメントが登録されたセルにマウスカーソルを乗せるとこのように設定したコメントが表示されるようになります。
入力支援としての「コメント」の役割りは「セルに対する入力値の役割り」や「どのような値を入力するのか」を説明することです。
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「基本操作」なので、マクロの話に入ってしまうと行き過ぎです。
内容は
「VBA基本」「VBA応用」に譲りますが、
「こんなこともできる」という紹介だけしておきます。
前の
「計算式」で横合計や一連番号のことに触れましたが、どんどん行を追加して入力していく表では、
計算式を入れ忘れたり、ある行は式ではなく横合計が「値」で入っていたり、なんてことになります。 そこで数量を変えても合計金額が変わらず、最後に集計すると総合計が合わないなんてことはありませんか?
実は、イベント記述のマクロを使うと選択セルの移動や、セル内容の変更をイベントで掴んで、
その行に
計算式を再セットする、なんてことができます。