Excel2007:大きく変わったExcel

この記事は「ベータ2」を元にしています。
Office 2007(2007 Office system)」がリリースされました。 Windows Vista」と同時に「Office 2007(2007 Office system)」が2007年1月末にリリースされました。
今回の変更では根本となるファイルの保存形式も変更されるため、Excel97以来の大きな変更となりました。 これに伴い表サイズの拡張をはじめとする大きな機能追加が行なわれましたが、一方で使えなくなった機能や変更となった機能があり、従来ユーザーに対する「互換保証」は、その説明のなさも含めて薄いものと言わざるを得ません。
「リボン」を始めとするユーザーインタフェースの変更で、従来モードを平気で断ち切ったことなどを見ると、継続利用する従来バージョンとの互換が必須となる企業ユーザーは無視されたとしか思えません。 特にこの機能追加点を重用視する場合を除いては、全面的に入れ替えられない場合は新規PCの導入でも「Office 2007(2007 Office system)」は選択されない方が良いとしか現時点では申し上げられません。
今さら、新規ユーザーの獲得が主目的のように見える変更点を前面に押し出してきて、ツールバーなど従来の利用方法も切り捨ててしまう仕様変更は、正直言っていままでの利用ユーザーの利便を奪うものでもあり、その真意を疑わざるを得ません。 こういうことを通じて、分野で第一位を築いていたソフトがその地位から転げ落ちていくことは過去例からもたくさん見られていたことなので、Excelがそうはならないことを祈るばかりです。
いずれにしても、今回のバージョンアップは、従来バージョンとの混在状態で仕事をされる環境では、はっきり言って良いことにはなりません。 いくつか外されてしまったことが明白となったものについては、それを利用しているページに「注釈」を入れておきましたが、こちらでは新しいExcelについて、端から端まで全ての動作確認をやっていくわけにもいかないので、 他の公表されているドキュメントなどを閲覧した範囲で既知のものについての注意に過ぎません。
さっそく、起動させてみましょう。
起動の方法は、従来通りです。
スタートメニューのアイコン
スタートメニューには、このようにアイコンが追加されました。各Officeのメンバのアイコンは従来バージョンの名前とは区別されているので、「共存」をされる場合に従来バージョンのアイコンが名前で上書きされてしまうことはないようです。
Excel2007単独パッケージなので、Excel2007しかありません。)

さて、Excel2007を起動させてみましょう。
Excel2007を起動させたところ
このようにユーザーインタフェースは大きく変わりました。何より目立つようになった幅の広いツールバーのような領域は、「ツールバー」という名前ではなく「リボン」という名前になっていて、上に見えている「ホーム」「挿入」「ページレイアウト」などの表示はメニューバーではなくてこの「リボン」の表示ジャンルを分ける「タブ」として機能するものです。
Beta版の時は、ウィンドウ左上角は丸いボタンに合わせてウィンドウの縁もなだらかになっていたのですが、製品バージョンではこれはなくなりました。でも、従来から守られていた「タイトルバー」の約束はMicrosoft自身が破ってしまうようです。

今回のExcel2007は保存ファイル形式も含めて大きく変更されました。
まずはシートの行数、列数の拡大です。
104万8576行×1万6384列となった。
このように、1シートの行列は、104万8576行×1万6384列となりました。A1参照形式だと「XFD列」になります。
(画面は「ページレイアウト」モードで表示させています。)
この他、セルの収容文字数、数式の最大文字数、利用可能色数、条件付き書式の条件数、並べ替えのキー項目数、関数の引数の数なども拡張されており、Excelとしては従来にないような大きな変更になったと思います。

ですが、当然、この状態(拡張された機能を使用した)で保存されたワークブックは従来バージョンのExcelでは開けないので、保存される形式が拡張子を含めて区別されています。
オプションのファイルの種類
こちらは、「オプション」での「ファイルの保存形式」↑、
下は、「名前をつけて保存」ダイアログの「ファイルの種類」です。↓
オプションのファイルの種類
このように、従来形式は「Excel97-2003ブック」という形式名称に変わっており、新機能を使う場合は上の3種類のどれかを使うようです。 新機能対応の場合は、拡張子が「xlsx」又は「xlsm」という4文字となり、マクロの有無がファイル形式に表意されています。
(「Excelバイナリブック」は試してみていません。)

当然ですが、Excel2007で拡張された機能を使用して、従来の保存形式で保存させようとすると、
拡張機能を使うと従来形式では保存できない
このように、警告メッセージが表示されてしまいます。

では、新しい保存形式のワークブックを従来のExcelで開こうとすると...
逆のことですが、Excel2007の新しい保存形式のワークブックを従来のExcelで開こうとするとどうなるでしょう。
Excel2003で開こうとした時の警告メッセージ
このような警告メッセージが表示されます。 バージョンによっては「互換パック」ではなく「コンバータ」を表記されるようです。

では、その「互換パック」というものをインストールしてみると、
Excel2003で開こうとした時の警告メッセージ
横に長いメッセージなので見にくいですが「ファイルは読み取り専用で開いています。」「このバージョンのExcelでサポートされている数を上回る行や列が使用されています。」など、先ほどのような警告が表示されます。
もちろん、「互換パック」によって従来のExcelにも機能拡張が充当されるようなことはないわけですから当然ですが、 従来バージョンのExcelとの共存環境では、Excel2007からの新機能や、新しい保存形式は使ってはならないということのようです。

さらに、従来の保存形式のワークブックをExcel2007で開くと...
さすがに「上位互換」ですから、従来の保存形式のワークブックはそのまま開いて編集できます。
メニューバーの状態を見る
このように、タイトルバーに「互換モード」と表示され、形式は違いますがセキュリティ警告も表示されます。
(この警告は、セキュリティレベルによるものでExcel2003でも表示されます。)
Excel2003で従来の保存形式のブックを開く
このように、行列の限度も従来通り65536行×256列です。

新しい保存形式のファイルの「中身」は?
これは雑誌の記事に書いてあったことなのですが....
これはExplzhという解凍ソフトの画面です
これは、「Explzh」という私が以前から使っている圧縮解凍ソフトの画面ですが、新しい保存形式がZip圧縮形式だというので、当初は拡張子を「*.zip」に変更して中身を確認したのです。
ですが、結局のところ、ごらんのように拡張子を変更しなくても圧縮解凍ソフトに送り込むことで中身の参照や、ここに見える各XMLファイルを参照/編集することも可能なのだろうを思います。