魚貝探訪、一挙掲載(2009年秋版)  -2010.09.01Up

 以下の記載は昨年11月の時点で記載したものです。アップしようと思っていながら、昨年12月から今年の夏前頃までいろいろと忙しすぎて、気持ちに全く余裕がなくて、HPアップができませんでした。今やっとアップできる余裕もできて、この機会に昨年記載したものに一部手を加えて掲載します。ではでは。。

============ 以下、2009年11月の記載より ===============

 昨年秋から(注:つまり2008年のこと)、市場通いに火がついて、これまで以上に良く訪れるようになった。どうやら切っ掛けは二つあるようだ。

  • 一つは2008年11月1日(土)のこと、

 この日は軽井沢へカーリングをしに行くことになっていた。なので、出発前に普段より早く市場に行ってみたのだ。普段は8:00前頃が多いのだが、その日は7:00少し前には市場に入ったのだが、そしたら今まで一度も出会ったことのない貝に遭遇した。直径20cm程度の巻き貝でボール状のランプシェードのような貝だ。。箱に5つほど入っていて、おぉ!!これは1つ2つ是非買いたい!!、と思った。ところがこの店、品は良いのだが愛想が悪いので、ボクのような素人にはタイミングが取りにくい。ちょっと一回りしてくるか…と、いつもの順路で魚市場内をザッと見て回る。さて、さっきの貝は…と戻ってみると、あぁ!!!!もうない!!!全部丸ごと買われてしまっていた。。。10年以上通っていて初めて見た貝だった。。。こんな時は1つ2つ等と考えずに、直ちに丸ごと買ってしまえば良かったのだ!!と思ったのだが、時既に遅し。。。7:20頃のことでした。それ以来、市場には7:30迄には入ることを心がけています。

 ※その後、今年2010年春、築地でもっと小さきけど同じ貝を見つけた!約一年半もの間探し続けてやっと見つかったのだ。

  • もう一つは「築地土曜会」だ。

 昨年2008年6月に偶然その掲示板を発見した。「市場でお買い物」と題する掲示板には、食材としての魚貝類を追求する方々の取組みや行動、また高度な情報等が山のように記載されていた。こりゃ〜凄いぜ!っと素直に思った。ボクは長年市場には通っているが、魚に関してはそれほど追求しようとの気持ちはなかった。ただ、新鮮なお魚が確実に入手できるので、普段はお刺身では食べないような魚をお刺身で食べたり、スーパーでは入手しがたいお魚を買ってみたりとか、その時々でちょっと気になった手頃な価格の魚を買い求めていた程度だった。ところが、その掲示板には、聞いたこともないお魚の記載もあって、またそれを求める方々の並々ならぬ姿勢が存分に放たれていた。ボクが掲示板を発見したのは、6月第一週に土曜会が開催されて、ちょうど終わったばかりの時だった。う〜〜ん残念!、これは是非次回には…と思ったが、次回は9月とのことだ。忘れないようにチェックしなければ…と思ったのだが、ボクは7月末から8月初めの頃までパズルの関係でチェコ・プラハに行っていた。プラハから帰ってきて夏休み。。。前々からの懸案事項などもあってバタバタと夏休みを過ごしたのだが、ふと気が付くと、9月の土曜会への申込みは時既に遅しであった。。。
 ちょうどそんなころ、前からずっと気になっていたオオモンハタを購入し、その美味しさに感動した。築地土曜会の掲示板は相変わらずディープなお魚情報で溢れている。結局、ボクは更に3ヶ月の時をおいて、やっと12月の土曜会に参加することができたのでした。

 そんなこんなで、今まで以上にお魚を求める気持ちが大いに高まった。もっともっとお魚を探求しないといけない気分になったのでした。

 ということで、ここ約一年で求めたお魚などを適当にざっと紹介してみたい。

  • バカガイ・・・殻のまま買ってきて、自分でさばくと活きが違います。茹でて頂くこともできますが、茹でてから何度も何度も水の中でグルグルかき回してしつこく砂出ししてから、最後に煮汁で処理する必要がありますが、甘くてとっても美味しいです。
  • マナガツオ・・・皮引きをしようとすると特に難しい。お刺身は不透明な白い身で食感も独特でかなりの美味さだ。
  • キジハタ・・・ハタ特有のしっかりした白身、これまた美味い。 築地ではアズキハタという名でした。(右は鯨です)
  • クジラ・・・↑右です。何のクジラか分からないのですが、土曜会の平安姫さんと一緒に築地の東食で試食して、平安姫さんから分けていただいたクジラです。キロ5000円のこのクジラ、無茶苦茶美味しくて、一緒に試食させてもらったキロ15000円のクジラよりもはるかに美味しかったです。こんなに美味しいクジラはないですね・・と、平安姫さんと今でも語り草になっています。
  • クエ・・・鍋と刺身、長崎より到着した6.4キロのクエはたとえようも無いほど素晴らしく美味しかった。
  • マツカワ・・・1年物の小ぶりなマツカワで、脂の乗りはまだ少ないが、上品な旨みが良い。釜石の「暮六つ」で頂いたマツカワを思い出す。
  • サメガレイ・・・見た目は悪いが、脂の乗りは見事。刺身も煮物も素晴らしい。
  • ハマダイ(尾長)・・・ピンク色の綺麗な魚。
  • エガニ・・・高知浦戸湾のエガニ、冬場は子持ちで味噌もたっぷり。
  • メヒカリ・・・足が速いので、新鮮な内に早めに刺身に。身はやわらかいが、ネットリとして美味い。緑色のでっかい目が素敵です(笑)
  • エメズ(タテスジフエダイ)・・・お店のひとも、俺もまだ食べてないんだ・・と言っていた(笑)。
  • イイダコ・・・子持ちイイダコ、墨袋をとって塩で良く揉んでヌメリをとる。煮付けて頂くが、ホントに飯が入っているようで、美味しいです。
  • マンボウの腸・・・味より独特の食感を楽しむ。塩茹で、串焼き、ソテーなんでも良い。
  • シャコ・・・青森産のデッカイ蝦蛄、シャコってこんなに甘かった?と思うほどに甘い。捌きにくいが刺身も美味い。ネットリした海老のようだ。
  • アカホヤ・・・市場でも珍しい。北海道の北の方しかいない。身は赤く、マボヤよりは上品なテイストで食べやすい。ホヤについては、ボクは醤油漬けが好きなんだけど。。
  • ワラスボ・・・有明海にいる見た目は怖〜い魚だけど、お味は上品で美味しいですよ!お顔アップでどうぞ!
  • アラボリミクリガイ・・・↑右側です。柳川では「はなたれ」というそうです。本当に鼻垂れてました(笑)
  • 北海アサリ・・・見た目は普段見るアサリと違うが種類は同じとのこと。大型で殻の模様もシンプルなのだ。
  • ホンビノス・・・火を入れる加減に注意すれば、身が堅くならずに美味しいです。お刺身でも食べてみましたが、独特の風味がよいです。
  • ヤリイカ・・・ヤリイカやケンサキイカ(市場ではダルマとか赤イカ・白イカとか表示されたり)を食べちゃうとスルメイカが堅く感じてしまって。。。でも肝を楽しむにはスルメですね。
  • 黒バイ・・・この貝がいわゆる『バイ』です。ボクは醤油と味醂でやや甘めに煮るのが好きです。醤油・味醂・お酒・水(1:1:1:2、程度)を沸騰させたところへ黒バイを入れて、再度沸騰加減で鍋を下ろして汁に漬けたままにして置く。長く火を入れるとカチカチに堅くなります。
  • 磯ツブ・・・標準和名は『エゾバイ』ですが、この貝は煮込んでも堅くならないです。2%程度の塩水に醤油をちょっと垂らして沸騰させて磯ツブをいれる。5分程煮て火を止めてそのまま置いておく。
  • 石垣貝(エゾイシカゲガイ)・・・築地で大型のものを発見、キロ4000円で一個500円ぐらいしたが、これは素晴らしく美味しかった。。普通はキロ3000円ぐらいで一個60gぐらいだけど、素晴らしい美味しさだ。。
  • タイワンガザミ・・・大阪・鶴橋で買ったケジャンです。丸ごと一匹のケジャンでおっきいです。
  • ウミゾーメン(海そーめん)・・・まさに蕎麦状態の海草だ。塩抜きして、そのまま生と茹でたのとを食したが、食感が違っていていずれも美味しかった。我が家では、これはヒットだね!っと、かなりの高評価。6月から7月にかけてしか出ないのかもしれない。。
  • ハモの真子・・・これだけをパックにして売っていた。煮付けて頂きましたが、独特のモチモチ感があってかなり美味しいです。
  • ムツ・・・黒ムツではない。ムツの幼魚のようだが、身や柔らかいが脂が乗っていて、刺身でも塩焼きでもとっても美味しい。
  • クラカケトラギス・・・シマシマのキスだ。刺身・天麩羅、美味しいですね〜〜
  • イバラモエビ・・・刺身・塩焼き・天麩羅で頂きましたが、いわゆる海老の食感とは違います。独特の食感と味で特徴的な美味しさですね。これはちょっと癖になります。
  • カイワリ・・・シマアジのような美味しさです。小ぶりでしたが、もっと大きいのも食べてみたいですね。
  • アイブリ・・・鹿児島より直送。不透明な白身の魚だが、このお刺身はとっても美味しいです。市場でみることもないけど、見かけたら買いですね。白い不透明な身が特徴で、お刺身では柔らかい若干サクサクした感じの食感もよかった。美味しかった〜。マナガツオを思い出した。サワラに近い感じもしたが、色はとってもきれい。卵巣も肝も煮付けたがとても良い味でした。頭やアラは鍋風に煮てポン酢で頂いた。また、厚めに切って粕漬けにして焼いてみたが、これも良かった、グッドです。美味しい魚です!
  • シロサバフグ・・・無毒のフグです。フグの捌き方を勉強しました(笑)。トラフグに比べれば味はやや劣るかもしれないけど手軽な値段でフグを楽しめますね。お刺身ツルツルです。お鍋でもいいです。クロサバフグも無毒ですが、いずれもドクサバフグと似ているのが要注意です。
  • ホウセキキントキ・・・小さなキントキでしたが、味はいいですね〜刺身・塩焼きなんでも良さそう。 鱗が取れないので、そのまま捌いて皮を引いて刺身に。いい味してます。残り半身は塩焼きに、旨味がたっぷりあって美味しい。
  • クロホシフエダイ(↑)・・・半身はムニエル、半身は煮付けて頂く。タテスジフエダイとやはり似ている気がしました。
  • マトウダイ・・・トゲがあったりで、捌きにくいです。お刺身でもいいですが、皮ごとムニエルが美味しい。ふっくらした厚みのある白身が美味しいです。 刺身ではピンクの透明感のあるきれいな身ですが、なんとも言えないある種のほのかな癖を感じるが、ムニエルは最高、白い厚みのある白身がふんわりとした食感でとっても美味しかった。カルパッチョも良かった。三角形の卵巣はそのまま煮付けるとプニャッとした弾力のある食感で良い。肝も大きくてよい。
  • コショウダイ・・・刺身・塩焼き・ムニエル、なんでもOK美味しいです。脂がのっていて、塩焼き、刺身ともに旨い。皮付きで湯引きしても頂く。でっかい卵巣が入っていて煮付けたが、これも旨い。とてもいい魚です!
  • タコタマ・・・蛸玉のことで、蛸の玉子である。これを煮付けたのが右である。とってもコッテリとした味で美味しいですよ〜
  • ヒメエゾボラ・・・青ツブとして売ってますが、茹でてから焼ツブにするのが特に好きです。唾液腺をとるのが面倒ですけど。
  • ホラガイ・・・↑右です。ホラガイも食べられるんです。内房総の方に行くとよく売ってますね。上手く身を引っ張り出さないと奥に引っ込んで身が取れなくなります。殻も頑丈ですから簡単に割れませんよ!
  • シシャモ・・・10月になると北海道で「本物のシシャモ」が解禁になる。子持ちシシャモとして普段食べているのは、カペリンという輸入魚であって、これはシシャモではないのだ。シシャモは川で産卵されて孵化後川を下って海に行く。海で育ったシシャモは一年後に川を上がって産卵するのだが、カペリンは川を上らない魚である。10月に川を上るために河口に集まってきたシシャモを獲るのである。シシャモの刺身なんて滅多に食べられるものではないので、先ずは刺身で食べてみるが、とっても美味しい。塩焼き・ムニエルなど、そのまま頭からパクリとできてとっても美味しい。
  • カゴカキダイ・・・小田原の市場近くの魚屋さんで発見。20cmぐらいのが5匹で300円と安かったが、これが素晴らしく美味しくて絶品といっても良い。刺身でも塩焼きでもムニエルでも素晴らしい。どこかで見つけたら絶対に即買いですね!
  • ヒメコダイ・・・小ぶりだけど、ハタ科だけあって、骨は硬いです。。美味しいと思うけど、ちょっとめんどくさい。お刺身・焼き物なんでもOKだけど、天ぷらは最高ですね。
  • オオミゾガイ・・・久しぶりにオオミゾガイを買った。網走産でした。砂を良く取らないといけないが、歩留まりがいいので、食べるところは多い。さっと湯がいて刺身で、またムニエル風にオリーブオイルなどで火を入れてもいい。
  • ハナサキガニ・・・花咲ガニは凄いトゲトゲだけど、甲羅は硬くなくてむしろやわらかい。足の中に味噌が入っていて、ちょっと癖のある独特の味わいだが、それがボクは大好きだ。左は茹でる前、右は茹でた後だ。
  • エゾフネガイ・・・灯台ツブ(ヒモマキバイ)を買ったら、殻の表面になにやら楕円形の貝が付着している。大きいのは長径で3cmぐらいだ。貝から取ってひっくり返すと小さいけれどアワビのように楕円形の貝の身が見える。食べられそうな雰囲気を感じて先ずは生で食べてみる。美味しい!塩茹でも食べてみるが、やっぱり美味しい!。この貝は何なんだろう???何かの幼生なのだろうか?とか思いながら、市場魚貝類図鑑を眺めてみると、似た姿の貝を発見。記載も読むと、これはエゾフネガイという貝であることが分かった。こんど市場で見かけたら、ぺちぺちと剥がして頂いちゃおう!でも怪しまれるかな〜などと思ったのである。ドンブリ一杯あったらいいなぁ〜〜
  • ヒモマキバイ・・・エゾフネガイが付いていた本体のヒモマキバイはお刺身と焼ツブにして美味しく頂いた。

============ 以上、2009年11月の記載 ==================

  • 茶蕎麦・・・番外編です(笑)。当時のお魚の写真を探していたら出てきたので。。ボクが初めて打った茶蕎麦ですが、とっても美味しそうでしょう!!でも、色はきれいだけど、茹で上げた後のお蕎麦は、お茶の香りがほとんどなくて、かなり残念な思いでした。とっても高級な抹茶を使ったのが敗因のように思ってます。安い抹茶を使うとか、場合によってはお茶エキスを入れるとかした方がお茶の香りを出すのには良いのかもしれません。時々ありますよね!高級なものでない方が良い場合って。。。(蕎麦の腕はまだまだで、サボりサボり修行中です。まあギリギリ人様にだせるかな…というレベルです)
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