朝(夜中かな?)、雨が降った。起きると天気は曇りだ。8:40ごろ荷物をまとめ、宿を出た。出るとき、受け付け小屋にいた兄ちゃんに
「Japonais?」
と聞かれた。そうだと答えると、なぜか手を横にやって片足を上げるポーズをされた。なんだぁ? ああ、『ベストキッド』か。一応、
「ヒョォォー。」
とか言って同じポーズとっといた。8:45にル・トラックが Club Med を出るはずなので、通りかかったときに捕まえようというつもりで歩いた。目的地はホテルソフィテル・イア・オラ。15分ほど歩くと、後ろから来た赤いトラックが横に止まった。
「どこ行くんだ?」
と(多分)聞かれたので
「エアポート。」
と言ったが通じない。「エアロ・・・」と発音したらわかってくれたようだ。ラッキーだ。歩かずに済んだぞ。ああそうか、フランス語で飛行機はAvionだった。おじさんが教えてくれたんで思い出した。学生時代の第二外国語、全然身についてないな。車なので9:10ごろ、もうついてしまった。ソフィテル・イア・オラのビーチへ行こうと思っていたが曇りだ。おじさんにお礼を言って別れた後、とりあえず空港の中に入った。
空港でしばらくぼけーっと人間ウォッチングした後、空港を出て歩き始めた。坂がとてもきつい。でもソフィテル・イア・オラの近くの高いところに来ると、とても素晴らしい景色だ。勢いのある木々の向こうに水上コテージが並び、透き通った海が広がっている。あぁー気持ちいいー。ソフィテル・イア・オラに着いてからはビーチへずかずかと入り(ここはビジターもOK)、ビーチで寝る。ひたすら寝る。頭ん中からっぽ。ぼけー。気持ちいいーーー。ちょっと海にも入ってみたが、波うち際は下が石で足の裏が痛い。暑さで火照った腕と足、顔をつけてからまたビーチの椅子に寝転んだ。そしてまたボケーっとした。天気と景色は素晴らしく、人混みもなく、とても静かだ。いやー、これぞビーチリゾート。
15時ごろ白い砂浜に別れを告げ、フェリードックへ向かって歩いた。30〜40分で到着。すぐ船の券を買って乗り込んだ。船内でコーラを買って一番上のデッキまで登って座りこんだ。あーうまい。
「おお。誰かと思ったら。」
そこにトオルさんが階段を登って現れた。前より日焼けしてる。今朝モーレアに来て、1日いたそうだ。フェリーは16:00発。モーレアの大きな山がだんだん離れていく。船は来たときよりも揺れた。でも楽しいぞ。30分でパペーテに到着すると、そこには大きな客船が停泊していた。こんな船、歳とって金持ってて暇がないと乗れないんだろうなぁと二人で話した。
船を降りてからは、やることがない。タヒチの屋台、ルロットはまだ出ていない。とりあえず市場方面へ歩き始めると、途中みんなが並んでいるところを見かけた。ポスターを見るとタヒチアンダンスのショーがあるみたいだ。特設会場が組んであって、今は祭期間中らしい。聞いてみるとショーは20時から22時までだと言う。いいねえ。早速2人で行列に並んだ。券を買う時、座席の図で丁度2つ空いているところがあったので、そこにしようと思った。トオルさんが2つ空いているところを指さして、
「この席は見やすい?」
と売場のおばさんに聞いたら、いきなり笑われた。なんだ? そしてそのおばさんはおじさんを呼んだ。私たちはなんで笑われたのかわからなかった。もしかしてこの席はなんかあるのか? あの笑いは「やーい、引っかかったぁー」って意味か?
実は笑われたのは英語だったかららしい。いきなりフランス語じゃない言葉で話しかけられたんで、「わからんわー」ってんで笑ったようだ。チケットは1人1,000CFP(1,000円強)だった。安い! モーレアで Tiki Village のショーを見に行こうと思ったのだが、ディナー込みで7,500CFPだったのであきらめたのだ。このショーを見つけて、とてもラッキーだった。チケットを取った後、トオルさんがホテルに戻ってシャワーを浴びてきたいというので、私はここで待つことにした。
ベンチに腰かけていると、準備をしている兄ちゃんに話しかけられた。でもフランス語だ。「日本人です」ってぐらいしか言えない。あー、くやしい、会話できない。彼は英語はダメなようだ。二言三言やりとりしただけで、会話は続かなかった。せっかくの話すチャンスなのに、もったいない。
近くをうろうろすると、ルロットが出ていた。トラックの屋台だ。中華の店が多いが、いろいろな国の料理がある。大きな豚を開いて焼いてたりする。また、ステーキ、クレープ、ピザ、魚・・・いろいろあってとても楽しい。あれも食べたい、これも食べたい。目移りしてしまう。トオルさんが戻ってきてからルロットで食事することにした。なんかアジアを感じる。うれしい。こういうの大好きだ。ここへ来て、初めて日本人の新婚旅行客らしきカップルを何組か見かけた。手をつないで歩いてたりして、いかにも「新婚旅行」だ。あんまり俺達と歳ちがわない感じだな。しかし、なんでこんなとこに新婚旅行来んのかねぇ〜。面白いか?
まず、SASHIMIを食べた。確かに刺身だ。でも下に大根じゃなくてキャベツの線切りが敷いてある。つけるのは醤油じゃなくてハンバーグのソースみたいな味がするものだったが、結構うまかった。パンが付いていて、コーラも頼んだ。変な組合せ。ルロットではアルコールは出してないそうだ。その後、別の店で Chow Men を食べた。量が多くてトオルさんは残した。2人で1皿頼めば良かったな。私は全部食べたけど、ちょっときつかった。ジュースは変な形のPET容器に入った炭酸オレンジジュースを飲んだ。Chow Men は具だくさんだったけど油っこくて、麺もインスタントラーメンみたいであまりうまくなかった。ちょっと食い過ぎだな。今日は何も食べてなかったから入ったけど。
さて、ショーはとてもとても良かった! 素晴らしかった! これを見なかったらタヒチに対する印象はかなり違っていただろう。見て良かった。体に響くあの打楽器の音。耳に心地よいコーラス。きれいなお姉さんの魅惑のダンス。男たちの格好いい力強いダンス。幻想的で素晴らしかった。これはお勧めだ。日本で想像していたのと違って、「民族」を感じることができた。彼らにとっても、これは楽しいお祭り騒ぎなのだろう。相当気分が昂ぶるらしく、ショーが全部終って舞台裏へ引きあげてからも、太鼓をたたいたり、叫んだり歌ったりして盛り上がっていた。タヒチは都会で、特に面白いところはないなーと思っていたが、このダンスを見たらとても印象が変わった。あー、新婚旅行でここへ来るという理由もわからなくはないねえ。来たらこのショーは必ず見るべきだよ。
空港までタクシーに乗った。空港に着いてからトオルさんがチェックインに行こうとすると、
「あ、鞄、タクシーん中に忘れた。」
と言う。なにぃー! チケットはその鞄の中だそうだ。もうタクシーは行ってしまっていた。どうしよう。私の方がおろおろした。その後の彼の行動は素早かった。あの英語力があれば何も恐くはないだろう。2人とも、もうここの通貨は使い切ってしまっていたので、町へ戻るタクシー代はない。両替しようにも、空港の両替所は閉まっている。この時間、両替所は飛行機が来た時しか開かないのだ。
彼はインフォメーションに行き、警察に行き、警察の車で街へ鞄を取りに行った。どうにかタクシーに連絡がついたらしく、彼が空港に戻ってきた。23:00ごろタクシーが空港に来て、鞄は彼の手もとに戻り、無事チェッインすることができた。いやー最後の最後にやってくれるぜ。でも、あれだけ英語ができるといいなあ。私はその間ずっと、空港で彼の荷物を預って見張りをしているだけだった。
彼が乗る便はハワイ行きだ。私よりも先の出発なので、出国ゲート前で別れることとなった。出国ゲート前では別れの踊りや歌がまた繰り広げられて、楽しかった。今回は民族の踊りが見られた。あるタヒチ人の男性を見送りに来た5人の男がフロアで踊る。上半身裸。裸足。楽器なし。まさに「別れの儀式」だった。いいなぁ。
売店に今日見たショー『O Tahiti e』のCDがあったので、そのCDとタヒチの紅茶を買った。ここも物価高いな。CDが高かったので金がなく、HINANO BEER のTシャツは買えなかった。タヒチではずいぶん金使った気がする。帰ってから計算したら驚きの数字が出るかもしれない。