モアイと鳥人の島 - ラパ ヌイ -

青空のアナケナ 1998年7月23日(木)


 昨日遅かったので、起きたのは10時ごろだった。朝食を食べに食堂へ行くと、DDAが食事を終えたところだった。彼は別の部屋が整ったので昨日の夜からそちらへ移っていた。今日は、おばちゃんが目玉焼を焼いてくれた。おお、これがあるだけで随分違うぞ。パンも食べ放題だ。あんまりおいしくないけど。

 私が食べ始めると、DDAに今日また一緒に車を借りないかと誘われた。どうしよう。でも東へ行くにはやはり車の方が便利だろうなあ。OKした。ただ、昨日博物館へ行かなかったので今日行きたい。レンタカーはこの宿で借りると高いし、車も良くないので他の店へ行くことにした。DDAが良いレンタカー屋を知っているそうだ。Hertz レンタカーという店なのだが、DDAはどこだったかはっきり覚えていないらしい。2人で探しながらずーっと歩いた。行く途中にマーケットに寄り、木彫りのモアイを1つとTシャツを1枚買った。人に聞きながらHertzを探したのだが、別の良い店を教えてもらったのでそっちへ行くことにした。

 車を借りた店は木彫り職人がいる店で、DDAは知り合いだったようだ。昨日会ったのかな。木彫りや石掘りが並んだ机があるだけの殺風景な店だが、DDAによればこの店のものは伝統的なスタイルで彫ってある良い品だそうだ。モアイだけでなく、タンガタ・マヌカヴァカヴァの面白い木彫りが並んでいる。カヴァカヴァも頭が二つあるものや、球体から頭が出ているという訳のわからないものなど、バリエーションが豊富だ。ワニみたいだけどワニじゃない、何だかわからないものもある。でも欲しい思う大きさのものは高いな。とても買えん。DDAと店のおっちゃんは、木彫りや木彫りの写真集を見ながら、石の釣り針のカーブがどうのこうのという話しをしている。DDAはポリネシアの文化にとても詳しいようだ。釣り針の形は年代や地域によって特徴があるらしい。

 郵便局でポストカードを出した後、車に乗り込み、昨日行ったオロンゴにまた行った。途中、歩いている人を見かけたので、そのスイスから来たという2人(夫婦?)も乗せて上へ登った。やはり景色が美しい。そして火口は何度見ても凄い。モツ・ヌイ、モツ・イティは遠い。鳥人儀礼であそこまで泳いだと言うが、本当にあんなところまで泳げたのか? ここの崖っ淵も凄まじい。ここから降りたのかな。降りたとしたらどうやって降りたんだろう。今日は今までで一番天気が良い。そこでは同じ宿に泊まっているオーストラリア人カップルにも会った。景色を眺めながら、しばらくのんびりした。

 その後東海岸へ行き、倒れているモアイをたくさん見たりしたが、荒削りの海岸に波が打ち寄せる様と、空と海の色が素晴らしかった。この美しさは筆舌に尽くしがたい。そして東海岸沿いに北上した。途中にトランペット・ストーンがあるはずなのだが、どこにあったのかわからなかった。倒れている大きなモアイがある近くに、表面がつるつるの丸い石「テ・ピト・クラ(光りのへそ)」があり、そこでは南米系美女に出会った。すごい美人! 足が長ぇー、体細ぇー。綺麗ぇー。彼氏&友達と一緒に島をまわっているそうだ。

 アナケナビーチはとても美しかった。この前きたときよりも天気が良いせいだろう。今日なら泳げるな。砂浜に座り込み、DDAにタヒチ情報を聞いた。タヒチ島より、モーレア島へ行って過ごす方が良いと教えられた。どうやって行くかも教えてもらった。そんな話をしながら、のんびりした。とても気持がいい。幸せな気分だ。

 《素晴らしい景色》

 今日はこの一言に尽きる。

 宿代は$65。今日出発するってことを、本当は今朝言わなければならなかったらしい。宿に帰っておばちゃんに言うと、おばちゃんは私が今日出るってことに気づいてなかったようだ。ごめんなさい。でも宿帳チェックしてないのか? いつ出るか書いたはずだけど。1泊$25のはずだが、$20+20+25なのは、DDAと一緒の部屋になった分を考えて割引してくれたのだろう。でもお釣がないようだ。T/Cで$80分渡しちゃったんだけど。

 しかし、この島の村で使ったUS$のCASHはどこへ消えるんだ? ずっとUS$で払ってたし、旅行者は大抵US$を使ってるだろ? なんでみんなチリ・ペソでしか釣りをくれないんだろう。不思議だ。ここへ来てからドルのCASHはなくなる一方で、増えることはなかった。結局、宿代の釣りはDDAが立て替えてくれた。明日レベッカおばちゃんからもらうから気にするなと言ってくれたが、申し訳なかった。どうもありがとう。

 空港へ行くタクシーをDDAがつかまえてきてくれた。遠くないから歩きでも良かったんだけど。同宿のおじさんも同じ飛行機に乗るらしい、おじさんとDDA、そしてオーストラリアンの兄ちゃんの4人でタクシーに乗った。タクシーに乗る前、

 「荷物それだけ?」

と言われた。こっちにしてみりゃ、君たちゃ何でそんなに荷物があるんだという感じだ。その荷物の多さ、とても不思議だ。何入ってんの? そんなこっちゃアジア旅行はできんぞ。車内ではDDAが、オーストラリアンの彼は既に彼女と結婚して何年にもなるという話を聞いて、

 「何! 彼女結婚してるのか! おぉ、彼女とのロマンスがぁ〜。」

と言ってみんなを笑わせてくれた。空港へ着き、DDAと握手をして別れの挨拶をした。

 「Have a nice flight!」
 「Enjoy your flight!」

 なぜ彼らはあんなに人を気持ち良く送り出すのがうまいのだろう。私には、あれほどのことができるだろうか。

 空港ではトオルさんと再会。同じ飛行機でタヒチへ向かう。トオルさんから、リンダさんの面白い話を聞いた。彼女がここへ来た理由を。彼女が見た不思議な夢。そしてその夢に出てきた石像のある島を探してここへ来たという話。アフ・アキビで初めて会った時に、DDAからマルケサス諸島の情報を熱心に聞いていたことも。へえ〜。

 空港には小っちゃな土産もの屋が3つある。デザインがいい欲しかったTシャツはどこへ行っても最後まで$20だった。$15のTシャツも買ったけど、誰かにあげよう。しかし物価高いなあ。土産屋のおばさんが、TAPATI RAPA NUI '99 のポスターをタダでくれた。レストランで見かけてからずっと、《どこかで手に入んないかなー》と思っていたのでとてもうれしい。やった! ありがとう!

 出国手続きは簡単だ。出国ロビー(言葉の印象と実物はかけ離れている)にはまた土産物屋があったが、大体どれも島の店で買うのと同じ値段だ。村で私が買った地図は$10だったが、ここではちょっと高くて$12。$10だったら買って誰かのお土産にしようかと思ったんだけどな。あ、木彫りのカヴァカヴァ、いいなあ。ちょっと欲しい。でも$15か。金ないな。T/Cも残りわずかだし、タヒチも物価高いから支出を抑えないと。まあ、石彫りのモアイ買ったからいいじゃん。うーん、でもちょっと欲しいぞ・・・結局買わなかった。

 搭乗のために待ち合いロビーから外へ出たら雨だ。今日一日素晴らしい天気だったのに、最後の最後に雨か・・・。あ、ポスターちょっと濡れちまった。あぁー。この島は空港と飛行機が頼みの綱だ。ここを中心に全てがまわっている。週に3回しか来ない飛行機が来ると、空港はあらゆる人々でごったがえす。滞在中に見かけた人がたくさんいた。さようなら、ラパ・ヌイ。

 飛行機の席は窓際。非常口のところなので前が広くて嬉しい。

 21:55。めちゃめちゃ揺れるー。

 3時(現地時刻23:00)タヒチ着。またあの楽団と、小さな花でお出迎えだ。いいねぇー。トオルさんと一緒に、空港近くに宿をとった。シャワーは水だけど、暑いから気にならない。便器にはなぜか便座がない・・・。どうするんだ、これ。でもそんなことではもう驚かないな。部屋は無駄に広いぞ。空港のインフォメーションで、ここは PAPEETE の街にある宿より静かだと聞いたのだが、犬と鶏と飛行機がうるさい。でも疲れてたのですぐ眠れた。ただ、時差があるので4時ごろ目が覚めてしまった。やっぱりまた寝た。

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