現地時01:35、タヒチのFAAA空港に到着。日本を出てから何日、何時間経ったのかもう訳わからん。タラップを降りて空港入口へ向かうと、四人の楽団と小さな花の手渡しでのお出迎えだ。おおー南国。イミグレの処理が遅くて行列になった。楽団が配慮してか、中に入ってきてから再び演奏を続けてくれた。とてもいい。一曲終るたびごとに並んでいるみんなから拍手が起こる。
2時ちょっと過ぎにようやくゲートを出られた。誰かの出迎えに来ている人たちの笑顔が見える。私はまず、オークランドの時と同じようにとっととリコンファームを済ませとこうと思い、チェックインカウンタと航空会社のオフィスを探して歩いた。ないな。実はFAAA空港の図だと思って開いていたガイドブックのページはラロトンガ空港のものだった。とりあえずまず両替をしておいた。2万円。その後空港をうろうろしたがみんな閉まっている。インフォメーションも閉まっている。2:30ごろ、さっき利用した銀行も閉まった。もうこの時間じゃ宿探しもできないだろう。空港で寝るか。覚悟はしていたが、かたいベンチしかないぞ・・・。
日本時間で考えると2日間風呂に入っていない。飯はオークランドの昼以外は全て機内食だった。足を伸ばしてぐっすり眠りたいが、あさってまでお預けだ。イースター島への出発便は明日の今ごろだ。夜中の2:10発なんていうの、よく設定するねぇ。なんでそんな時間に運航すんのかよくわからん。
軽食がとれるカフェは開いている。コカコーラを買って飲んだ。支払いの時はまごついてしまった。値段を言われてもまだ全然ピンとこないので、コインをサッと出せない。持っているコインを全部渡しておつりをもらった。その後、出発待合室(「室」といっても部屋じゃなくてロビー)に行くと・・・なんだ、ベンチで寝てる人結構いるじゃん。でもなんでみんなあんなに荷物多いんだろう。カートを使ってない人はいないじゃないか。バックパッカーいないなあ。現在3:16。寝よ。
おいおい、君たちよくこんなところで眠れるね。ベンチは日本でよく地下鉄のホームにあるような、一人ずつのものがいくつか連なっているタイプである。真っ直ぐな長椅子じゃないからどこに体ずらしても落ち着くところがないぞ。お尻がはまれば背中が盛り上がりのとこに当たって痛いし、背中をいいところにすると尻が落ち着かない。あ、昔買った携帯用枕、いつも旅行に持って行くけど初めて役に立ったぞ。これ、床に寝た方がましかも・・・。夜中、ベンチから床に落ちて一人で笑った。
朝になり、空港で荷物を預けトイレで顔を洗い、髭を剃って歯を磨いて、7時半ごろパペーテへ出かけた。道へ出てル・トラックに乗ろうと思っていたが見あたらなかったので歩くことにした。パペーテまで1時間ぐらいかかったが、歩いている間、天気は曇りだったので辛くはなかった。
やはり外国にいる感じがしない。今日は日曜日だ。日曜日はほとんどの店が閉まる。カフェが数軒と、Mcdonald'sとKFCは開いていた。しばらくすると強烈な日差しがやってきた。おー、ようやく南国へ来たって感じだぜ。
カフェでコーヒーを飲んだ後街をぶらぶらしていると、しばらくして無性にトイレに行きたくなった。でもどこも鍵がかかっている。うぉー。ショッピングセンターのトイレも公園のトイレもだ。鍵を開けてもらおうにも街中の店はほとんど閉まっている。ピーンチ! さあ、どうする? 最後の頼みの綱はMcdonald'sだ。早歩きでMcdonald'sを目指し、駆け込んだ。あーありがたや。助かった。トイレ使うだけで出るのは申し訳けないので注文したら、日本語メニューがあった。英語も通じた。ここへ来てしゃべったフランス語は今のところ
「Bonjour.」
だけである。そこでひと息ついてから、パペーテから PAPEETE-FAAA-OUTUMAOAO の表示のル・トラックに乗って行けるところまで行った。ル・トラックは島全体を一周している訳ではないのだ。降りたところには大きなスーパーマーケットがあったので入ってみたが、特にいるものはなかったのですぐ出て来た。その後は歩き。途中、海と山の景色が素晴らしい。でも車道なんで排気ガスをモロに浴びるし交通量も少なくないから、「楽園」ってイメージとはかけ離れてるんだよなあ。休み休み歩いたが、なかなか博物館に着かない。
1時間30分ぐらい歩き通してやっと博物館の看板があり、そこから曲がってしばらく住宅地を歩き、ようやく博物館に着いた。疲れたぞー。客は家族連れが2組ほど来ているだけで空いていた。
博物館の中は「ポリネシア」というまとまりを意識した展示で、なかなか面白かった。また、ティキ像が何体か展示してあり、イースター島のモアイを見る前座として気分は盛り上がった。これモアイみたいなもんじゃないか。同じポリネシアの文化としてつながりがあるなあという感じだ。そして、昔の島民の姿を描いた全身入れ墨の宇宙人のような絵がとても気に入ったので、それがプリントされたTシャツを買ってしまった。サイズ40ってあったけど、40って何だ?
博物館を出ると、横で槍投げの競技会が開かれていた。高いポールの上に付けてあるココナッツが的だ。それをめがけて出場者みんなで槍を投げている。競技者が着ているのはパレオのみで、頭に草のかざり輪をつけている。観光客向けかな。博物館の横でやってるからそうかもしれない。でも快晴の空と背景の山と雲、後ろの海から聞こえる波しぶきの音がとてもいい。後ろを見るとモーレア島が見え、海がキラキラと輝いている。どこを見ても絵になる景色だ。お、結構、的に当たってる。うまいもんだな。ここに来てから、意外にもまだ日本人を見かけていない。タヒチは日本人の新婚旅行だらけというイメージがあったが、そうでもなかった。と言っても私は島の一部しか見ていないのだが。
博物館前に停車していたル・トラックは16時頃まで出ないそうだ。運転手のおっちゃんも参加選手らしい。もう歩くのはいやだからここでのんびり観戦しよう。他の場所を見るのはイースター島から帰ってきてからにする。しばし競技会観戦。ここの人たちには腕や背中に入れ墨をしている人が多い。競技者の中にも結構いる。伝統なんだね。
競技会が終ると、観客が槍を投げさせてもらっていた。歩いて帰ろうと思い立ち、気合いを入れて歩き始めた。空港まで歩くとするとル・トラックがない分、来た時より長い距離になる。30分ぐらい歩いたところで後ろからプップーという音。博物館で声をかけたル・トラックの夫婦だ。このル・トラックは空港までは行かない。
「Maeva?」
と聞かれた。来たときにPAPEETEからMaevaまで乗ったのだ。乗せてもらうことにした。しかし記憶はいい加減だ。降ろされたところは見覚えがない。ここだと言われて降り、お金を渡し、
「Voila.」
「Merci.」
のやりとりの後、ル・トラックは去った。見覚えがないので来た道を少し戻ったら、あの大きなスーバーマーケットがあった。あれはさすがに忘れない。でもこんなとこだったっけ? 戻ったりして無駄なことをしてしまった。また同じ道を引き返した。すると道路の向こう側にあるFAAAの標識と、こっち側にあるPAPEETEの標識が反対方向を差している。なんだこれは。どっちも同じ方向にあるはずだろ? とまどった。
FAAAの方へ行くと、結局途中からFAAAとPAPEETEと同じ標識になった。あーややこしい。しかし登り坂はきつい。しばらく行くとまた後ろからプップーという音がして、今度は大きめのル・トラックが止まった。エアポート方面へ行くかと聞いたら行くと言うので乗った。私の後に中年の白人女性も乗ってきた。あれ? もしかしてこれ、この人が止めたのかな。まあいいや。丁度良かった。そして17:00ごろようやく空港へ帰ってきた。疲れたぁー。
空港内で Air NewZealand のオフィスを見つけたので、SQのときのようにリコンファームしようと思って入った。兄ちゃんが一人いるだけだ。リコンファームはここでできるかと聞いたら、Air NewZealand はリコンファームする必要はないそうだ。なーんだ。教えとけよ、アクロス(今回チケットを買った旅行会社)。とりあえずパペーテからの帰りの分はこれで全てOKだ。後はイースター島の往復だけ。もう3日(だと思う。もう正確にわからなくてどうでもよくなってる)たったが、この旅のメインはこれからだ。
Air NewZealandのオフィスを出てからは、すぐに空港のカフェへ行って HINANO Beer を頼んだ。タヒチのビールである。久しぶりのビールだ。330mlの瓶。グラスに一杯つぎ、一気に飲んだ。うめーーー! ・・・ん? 瓶を見ると
とあって MONDE SELECTION のマークが入っている。源氏パイやギンビスのアスパラガスビスケット、UCC缶コーヒーなどでおなじみのモンドセレクション金賞受賞ってやつだ。へぇー。ビールについてんのって初めて見たな。急に格調高い飲み物に思えた。改まって残りをグラスについで飲んだ。
現在17:52。空港に預けた荷物の受取りは23:00。出発は2:10だ。まだまだ時間がある。またあの硬いデコボコベンチで寝よっかねえ。昨日一回落ちて恥ずかしかった。めちゃめちゃ寒かった。背中痛かった。絶対体に良くない。ビール飲んだから寝過ごさないようにしなきゃ。