コナーラク

太陽神スーリヤ 1997年3月11日(火)


 列車が止まっている。7:05着のはずであったが、今は8:25。辺りは霧がたちこめていて、あまり遠くが見えない。視界50〜100mといったところだろうか。太陽よ、照ってくれ。これから太陽神スーリヤの寺院を見に行くのだから。到着があまり遅くなると、予定が狂う。ハウラー(HOWRAH)行きの今夜のチケットが取れなくなるかもしれない。

 8:40、列車は動き出した。しばらくすると車中に日光が差し込んできた。でもまだ空は白い。晴れてくれ。しかし腹減ったなぁ。

 プリーに着いてから今夜のハウラー行きのチケットを取り、駅近くのほったて小屋で飯を食った。現地の人しかいない店で、ダールとプーリーとチャーイを注文したのだが、値段が全部でなんと Rs4。なんて安さだ! それからコナーラクへ行くため、サイクルリクシャーをつかまえてバス停へ向かった。途中、道端で魚を売っているのを見かけた。久しぶりに魚を見た。今までのところとは雰囲気がちょっと違う、ここは漁村だ。


 頭にきた。やはりここはインドだ。プリーから1時間程ぎゅうぎゅう詰めのバスに乗って、スーリヤ寺院に11:30頃着いた。寺院の脇で手招きする男がいて、何やら7つの像が並んだ小さな建物の中へ誘われて入ってみると、お祈りを勝手にされ、

 「51ルピー。」

と言われた。とても腹が立った。何かロウソクのようなものを使ったので、一応 Rs10 だけ置いてさっさと出て来たが、一気に嫌な気分になってしまった。プリーに着いてからここまで、とてもいい雰囲気のところで気に入っていたのに、観光地はやはりこうなってしまうのか。悲しい。さらに、馬車をかたどっている寺院の車輪は思ったより小さく、期待していたほどの感動はなかった。あまりにも想像を膨らませすぎていたのかもしれない。そして、本殿にあった本尊はイギリスが持って行ってしまっている。大英博物館にあるそうだ。これも腹が立った。

 また、これを書いていると若者が3人来て、一緒に写真を撮ろうと言われた。彼らのカメラで撮ったのだが、あれはただ本当に私と写真を撮りたかっただけなのか、何か商売に利用するのかはわからない。金は取られなかった。

 考古学博物館を見た後、寺院近くのレストランで食べたドーサは安くて大きかった。スナック感覚で頼んだのに、一食分あって食べるのが大変だった。


 帰りのバスはまた混んでいたが、スーリヤ寺院から出るので座ることができた。ぎゅうぎゅう詰めのバスの中、しばらくすると足元で何かが動いた。バタバタバタ・・・ええ?! びっくりして足を上げて見ると、そこには鶏がいた。うわ! なんだ? これ! どうやら隣りに座っているおばあさんのものらしい。何にも入れないでそのまま持ち込んだのかよ。その後はおばあさんが捕まえてずっと持っていた。あーびっくりした。

 海だ! もう夕暮れ時だが、久しぶりに海の水に触れ、頭、手、顔、足に浴びた。なんて気持がいいんだー。もっとここにいたい。これまでのインドのイメージとは違う場所だ。海岸は遠浅で、しかもほとんどビーチリゾート化していない漁村である。うーん、こんなところがあるならもっと早く来て長居したかった・・・。やはり海はいいねえ。

 列車は21:00発だからまだ時間がある。しばらくここでのんびりしよう。でも、子供達にボトルをねだられたり、もの売りがしつこく来るのはやはりここもインドだということだ。

 え? 駅のWaiting Roomって金取んのか? プリー駅に2ndの Waiting Room があったので入ってみた。トイレに行ってからちょっと顔と手を洗って髪をとかした。今までの駅にもあったかどうか知らないが、初めて使って、

 「うーん、便利だ。」

と感心していた。しかし入口にいた人がやって来て、

 「2ルピー。」

 何かちょっと嫌な気分だ。だったらもっと派手にシャワーを頭から浴びて、体中洗うんだった。しかもうんこ出なかったし。損した。

 駅でフルーツケーキと水を買った。鉄道の旅にこのフルーツケーキはなかなか良い。でも今日は前買った時より高く、 Rs20 した。今回の席は寝台が狭い。足をまっすぐ伸ばせない。ちょっと小さめの席にあたってしまったが、これがインド最後の鉄道の旅だ。

 さて、明日は亮に会えるのか?

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