今夜がバラナシ最後の夜だ。ほとんど何もしていないのに6泊もしている。早く抜け出したいと思いつつ、結構居心地が良いのかもしれない。
今日はバラナシ駅へ行って今夜発のチケットを取ろうとしたが、取れなかった。困ってしまい、どうしようかとベンチに座り込んで次の案を考えていると、職員の人が出て来て親切に相談に乗ってくれた。明日10:10発で翌朝の7:00頃着くという列車を教えてもらい、そのチケットを取った。ムガルサラーイ駅発だが、一番早いそうだ。本当に嬉しかった。その職員のおじさんは表情があまり変わらない人だったが、なんていい人なんだろうと思い、とても感謝した。
宿に一旦帰ってから、サールナートへでも行こうかと思い、再びバラナシ駅へ向かった。ただし徒歩で。Mall通りの方にあるファーストフード店へ行ってみたが、ちょっと思っていたのと違っていた。サールナート行きのバスを見付けるのが大変だったので結局サールナートへは行かなかったのだが、それから宿に帰るのがとても大変だった。
駅や歩いている途中の店でミネラルウォーターを買おうとしたが Rs100札しか持っていなかったので、みんな
「つりがない。」
と言って売ってくれなかった。のどが乾いてどうしようもなかった。つりがないとはどういうことだ。ここにお金がある。そして相手は水を持っている。それなのに誰も私に水を売ってはくれない。Rs100札とは本当に金と言えるのか? インドに対する怒りがこみ上げて来た。
車のクラクションも、「ジャパニー!」とかけられる声も、私をいらいらさせた。腹が立って、クラクションを鳴らした車に向かって
「うるせー!」(日本語)
と何度も叫んだ。細かい金がないので、リクシャーにも乗れない。仕方なく長い道のりを歩いた。途中何度か日陰で休みながら、ひたすら歩いて歩いて歩き続けた。あるところでサイクルリクシャーのおっさんに呼び止められ、おつりはあるかと聞くと
「私の知ってる店でくずせばいい。」
と言われた。連れて行かれた店で Thums Up を1本飲んだ。とてもうまくて、体に水分が浸みわたる感じがした。これでようやく細かいお金ができた。その後はそのサイクルリクシャーに乗ることにした。リクシャーのおっさんはこぎながら
「サラサ、見るだけ。」
とか
「ガバメントの店。」
とか、今までさんざん聞いてきた言葉を吐き続けた。とても疲れていたので、それにノーと返答するのも
ガートに着いて腰を降ろしていると、子供が絵葉書を売りにやって来た。安かったので何枚か買い、絵柄になっていたヒンドゥーの神の名をいくつか教えてもらったりした。他の子供たちが売りに来ても、その子が
「この人は僕から買ったからもう買わないよ。」
というようなことを(多分)言って、ガードしてくれたのはうれしかった。
しばらくすると蛇使いが現れて、
「ハロー、ジャパニー!」
と言って、頼んでないのに勝手に目の前でコブラを出して笛を吹き始めた。周りには私を中心に人だかりができ、そのおやじはしきりに写真を撮れ撮れとジェスチャーをする。そして最後に籠のふたを差し出して言った。
「マネー。」
頑として払わなかったら、ヒンドゥー語で何か捨てゼリフを吐いて去って行った。その後はいつも通りボートの客引きがやって来たり、別の子供達が絵葉書を売りに来たりした。なんで落ち着いて座らせてくれないんだろう。放っといてほしかった。宿近くでのクリケットを少々見物した後、宿のベッドへ戻った。
明日は朝早い出発だ。さらばバラナシ。長かった。早くプリー、コナーラクへ行きたい。あ、それから今日、エアインディアに電話してリコンファームしたが、意外に簡単だった。