昨日プノンペンではまたMORAKAT HOTELに泊まった。フロントの兄ちゃんにお礼を言い、シェムリアップは楽しかったと報告した。部屋はまた同じ208にしてくれたが、シャワーの温水器が漏電していて感電した。危ない。でもなんか我が家に帰ってきたような安心感があった。TVでNHKを見たのでまるで日本にいるみたいだった。
今日の朝は宿に一番近い店でクイティウを注文した。ベトナムのフォーと同じようなものだ。なかなかうまかった。そして、テーブルの上に置いてある揚げ春巻も1つ食べてみた。これもいける。でも、烏龍茶っぽい熱いお茶が一番おいしかった。私が座ったら新しく持ってきてくれたのだ。カンボジアの食堂では、たいていこのお茶の入ったポットが各テーブルに置いてある。前に違う飯屋へ行った時には氷入りのグラスが出て来て、それにこのお茶をついで飲んだ。でもこれ、熱い方がうまいな。
昼ごろフロントの兄ちゃんに別れを告げて、バイクタクシーで空港へ向かった。今日もとても暑い。顔や腕は日焼けし、カンボジアにもなじんできた。風がさわやかだ。今日でカンボジアともお別れ。空港へ行く途中には大学がある。Saveyの顔が浮かぶ。彼はいずれここへ学びに来るのだろう。シェムリアップでの素晴らしい日々が思い出される。戻りたかった。
飛行機はベトナム航空。また小さい。飛行機の中での私のセンチメンタルな気分は、隣りにすわったフランス人のおっちゃんがブーっと鼻をかんだり、やたらと落ち着きがなくてごそごそするので笑ってしまい、ふっ飛んでしまった。次はベトナムだ。
1時間もかからずに私はホーチミンの空港へと降り立った。入国手続きがこれまた長い。係の作業がのんびりしていて遅いとは聞いていたが、客は30人ぐらいしかいないのにえらく待たされた。本当に遅い。別に急いでないからいいけど。
空港を出てからは空港タクシーに乗った。出入国カードに書く滞在先を適当にNhu Lanと書いたが、別にそこでなくてもいいやと思い、運転手にファングーラオ周辺の適当なところを紹介してもらうことにした。途中、統一会堂(旧大統領官邸)前を通りかかると、軍服を着た連中がたくさん集まっていた。なんかのセレモニーをやっているみたいだ。運転手に聞くまで気付かなかったのだが、明日は4月30日。ベトナム戦争が終結した日だ。明日の朝、ここでイベントがあるということで、その予行演習なのだろう。
ファングーラオ近くのブイビエンへやって来た。運転手は部屋を見付けるのに付き合ってくれると言ってくれた。まず最初に来たのはPhuong Hoang(フーンホアンって読むのかな?)というミニホテル。若い女の子が中から出て来て日本語で
「こんにちは。」
ときた。中華系かな。顔は日本人っぽい。フロントにパソコンがあって、彼女はそれで日本語の勉強中だったようだ。
部屋を見せてもらった。最上階の部屋。え? ソファーがある! 豪華すぎるぞ!
「ここは高そうだな。」
と言うと、彼女は3泊してくれたら1泊$20にしますよと言ってきた。$20か。値段はプノンペンの宿と同じだな。でもフエへ行かなければならないから2泊しかできん。そう言うと、フエへ行った後にまたここへ戻ってきて1泊して、トータルで3泊と提案された。いいか。この辺にはもっと安い宿があるはずだが、人間、一度$20の部屋に泊まったことがあると贅沢になってしまうようだ。あっさりとここに決めた。彼女いい人そうだし。
しかし金がピンチだ。3泊で$60か。それから空港タクシーの兄ちゃんにも$7払わなきゃならん。そんなにCASH持ってたかな。あらゆるポケットをごそごそし、まず$7を払った。それから細かい紙幣も合わせてなんとか$60あった。残ったのは$5紙幣が2枚。まあ、食いつなげるだろう。でもフエ行きのチケットとか観光とかに金かかるだろうから、銀行に行かねば。
タクシーが帰ってから彼女に銀行の場所を聞いた。
「疲れてない? 今すぐ行くの?」
と驚かれたが、早くCASHを確保しとかないと不安だ。ベトナムの通貨は全然持ってないし、T/Cはそのままでは使えないし、ドルのCASHは$10しかない。今行くと言うと、声を掛けてくるシクロには気をつけろ、特に日本語で話しかけてくるやつはあなたを日本人かどうかテストしているから返事をするなと言われた。
銀行に行ってT/CをCASHに替えたあと、適当な食堂に入ってみた。ベトナムのテーブルと椅子は低いな。座るとそこのおばちゃんが
「Beer?」
と聞いてきた。とりあえずSaigon Beerを注文し、Fried Riceがあるそうなのでそれを頼んだ。ビールのグラスには氷いるかと聞かれた。ここではビールに氷入れるのは普通なのだろうか。別に氷入れなくても、とても冷たくておいしいビールだった。そして、Fried Rice。ベトナム語でなんと言うのかはわからないが、かなり大盛りで嬉しい。 唐がらしの入ったヌックマムが付いて出てきた。Riceは黄色い。カレー粉かな。具だくさんで、上には葉っぱが載っている。これがベトナムでの初飯。う、うまい! これはうまい! 最初にいい店に当たった。一気に平らげ、大満足で宿へ戻った。
部屋のエアコンをつけると、ブーンと変な音がした。フィルタを外して洗面台でジャブジャブ洗ったら直った。掃除しろよ。まだこの宿の周辺しか見ていないが、それほど治安が悪い感じはしない。声を掛けてくるシクロやバイクもタイやインドほどしつこくない。社会主義だからといって、違いは全然見あたらない。
宿のカードには日本語が書かれているのだが、「便利です」の部分が「便利ごす」になっているのに気付いた。戻ってすぐフロントの彼女に言うと
「知ってる。」
という答え。もう少し会話がはずむことを期待したんだけどな。でも、教えてくれてありがとうと言ってくれた。