カンボジアでの初飯。朝7時に外へ出て、セントラルマーケットあたりをうろうろしてみた。町は活気にあふれていて、ようやく外国へ来たという感じがした。アジアだ。町の様子はタイとインドが混ざった感じ。歩きまわっている途中でうまそうな飯を見かけたので食べてみることにした。鶏肉のせご飯。うまい。テーブルにあったトゥックトレイ(魚醤)もかけてみたが、なかなかいける。US$1払ったら500リエルのつりが来た。いくらだったのかはわからない。
8時の約束だったので宿へ戻り、カウンタの前の椅子で待った。8時ちょっと前に彼が現れ、チケットを取るべく旅行会社へ向かった。そこは中華系の店で、3人しか人がいない。応対してくれたのは17か18才ぐらいの女の子だった。それから、その子と同じくらいの歳の男の子もいた。《店番かな?》とも思ったが、やけに慣れていてどうやら本職らしい。それとも見た目より歳とってんのかな。チケットはあっさりと取れた。まずはひと安心だ。明日はシェムリアップへ行ける。
その後は再びVJの彼の車に乗り、市内観光へ行くことにした。まずは王宮。ここはタイのワットプラケオにそっくりな雰囲気のところだ。しかしちょっとヒンドゥーが入っている。人はほとんどいなくて、庭はとても手入れが行き届いていてきれいだった。その後の国立博物館でもブッダだけでなくヴィシュヌの像が沢山あった。インドに行ってからラーマーヤナとかマハーバーラタについての知識を深めていたので面白かった。知ってるキャラクターがいっぱいいるのだ。だが博物館の中で最も気をひかれたのは、目を閉じて座っているジャヤヴァルマン七世の像である。その像はまるで生きているようであり、顔を真っ直ぐ見つめるのにどきどきした。今にも目を開けてこっちを見られそうな雰囲気があった。
王宮を見た後VJの彼が、Officeに呼ばれたから行かなければならないと言ってきた。その変わり俺の弟が後を引き継ぐと紹介された。彼は車のキーを弟に渡し、弟が乗ってきたバイクで去った。
それからトゥールスレン博物館へ行った。ここはかつて刑務所だったところである。血の跡がついたベッドのある部屋。そして壁にはそのベッドに人が縛り付けられている写真。床に拘束具。まるで今さっきまでそこに人が居て苦しんでいたような生々しさ・・・。殺された人の写真が壁にずらーっと貼ってある部屋は、入った瞬間、思わず
「うっ。」
と言って後ずさりしてしまった。空気が違う。壁の全ての人の目がこちらを見ている。拷問器具や、本物の頭蓋骨で作ったカンボジアの地図などもあって、とても沈鬱な気分にさせられた。
《恐ろしい。》
いろんな恐ろしさがそこにはあった。これはポル・ポトがやったことを知る場所だ。カンボジアの人たちは我々外国人旅行者にこれを見せ、語り、何ごとかを訴えたいのだろう。その後キリングフィールドにも行ったが、実体験に基づく話はすごかった。残酷な話が次から次へと語られた。キリングフィールドにいたあのガイド、最後に金をねだらなければいい奴だったのに。
何だかとても疲れた。宿のチェックアウトタイムを過ぎていたこともあったが、もう宿に戻って休みたかった。暑さと体力の消耗と、さらに沈欝な気分とでまいりそうだった。宿に着き、ドライバー(弟)に20ドル払い、明日の朝空港まで送ってもらうことを約束して別れた。早朝のフライトなので、5:30には宿を出なければならない。
フロントでキーを受け取り、もう一晩同じ部屋に泊まることにすると言うと、明日は日本に帰るのかと聞かれた。シェムリアップに行くことを話すとホテルを紹介してくれて、もしそこに泊まるなら連絡するよと言ってくれた。シェムリアップの空港に迎えにも来てくれるというので頼んだ。このフロントの兄ちゃんはとてもいい人だ。人の良さが顔ににじみ出ている。
部屋に戻ってから1時間ばかり眠って、今日の午後の予定を考えた。まず、金が足りない。『地球の歩き方』を見るとカナディアンバンクが土曜日でも15:30まで開いているということなので、そこへ行ってUS$のCASHを得ることにしようと思った。それから、ベトナム航空(VN)のリコンファームをしなければならない。プノンペンにいるうちにしておいた方が良いだろう。14時ごろ再び出かけた。しかし、カナディアンバンクは閉まっていた。土曜日は11:30まで と書いてあった。くそー。町の両替屋で¥から$に替えられるところがあると聞いていたので、歩いてて目に入ったところで1万円を$71に替えた。
それから歩いてVNのオフィスへ行ってみたが、そこも閉まっていた。まただ。『地球の歩き方』の情報は古いのかな。帰る途中、電話があったのでかけてみたが、FAX音みたいなのがピーガーと鳴っていた。もう一つの電話番号では呼び出し音は鳴ったが誰も出なかった。宿に戻ってからフロントの電話でも掛けてみてもらったがダメだった。リコンファームできん。どうなるんだ? 月曜日までできないとすると、72時間切っちゃうんだけど。
フロントの兄ちゃんはシェムリアップの宿に明日の予約をしておいてくれた。ここから空港までのタクシーもただで手配してくれると言ってくれたのだが、もうすでに約束があるので断った。あーもったいない。
17:00ごろに夕飯のためにまた出かけた。うろうろしているとある店先で誘われたので、その店に入った。カンボジアンヌードルスープはやはり独特の味だ。麺は平たい。牛肉とミンチボールと葉っぱが入っている。うまかった。テーブルにはお茶(烏龍茶系のもの)が置いてあり、ただで飲み放題だった。この店にはフランスパンのサンドイッチもある。麺は2,000リエルだったが高いのか安いのか全然わからん。店を出て、水を買って宿へ戻った。
カンボジアはタイとインドが混じった国。タイとインドへ行った人に、プノンペンはちょっともの足りないと思う。特にインドに行ってしまうと、その後に旅行するどの国ももの足りない感じがしてしまうのではないだろうか。アンコールに期待。
今日はとても疲れた。明日は5:30出発だ。おやすみ。