白卓日記 ‘11  1月  前月へ! 次月へ!     

1月31日(月)
負けてよし
 サッカーの日本代表チームがアジアカップで優勝しました。

 以前はサッカーには全く興味が沸かなかったのですが、Jリーグが始まったあたりからマスコミがこぞって取り上げるようになり、自然と目にするうちに少しサッカーが分かるようになりました。普段、テレビを見ることはほとんどありませんが、日本代表の試合はかなり高い頻度で見ていると思います。

 現在の日本代表は技術的にももちろんでしょうが、精神的にタフになってきているのが素人目にも分かります。卓球の試合でもよく目にしますが、「試合が終盤になり勝ちがチラついてくると、弱気になり慌て焦りパニック状態に陥り気がついたら逆転負け」というパターンを、日本代表チームも「ドーハの悲劇」あたりから繰り返してきました。

 スポーツの世界も以前に比べれば、「スポーツ心理学」がより深く研究されるようになってきたので、対処法は明らかにされてはいますが、やはり百の理屈より一つの経験です。

 先日の日記でも少し書きましたが、経験の少ない選手がある程度強くなり始めた時に、「負けられない」心理が働き、弱気になって逆転負けするパターンは避けようのない部分もあります。失敗を繰り返すうちに身を持って対処法を学びます。

 現在の日本代表選手のほとんどが、ユース世代から世界の強豪と対戦する機会に恵まれています。厳しい戦いの中で揉まれ、貴重な経験を積んでいきます。卓球も同じように十代前半から世界の舞台で戦い、石川佳純選手や水谷隼選手のように十代後半で世界で戦える選手に成長しています。

 若いうちの失敗は大いにするべきです。失敗しないと分からないこともたくさんあります。大切なのは失敗したあとにどう動くか?です。

 「負けてよし、負けを生かして勝ちを知る」です。

1月30日(日)
振り返り
 学年別大会から一夜空けての練習です。

 男子は期末試験までの1ヶ月のテーマを伝えました。卓球は他の競技に比べて繊細な競技だけにプレースタイルも千差万別です。次に目指すべきものも個々違うはずですが、この1年ほどは全体で取り組む必須テーマを決めて取り組んでいます。

 私は本来大雑把な性格ですが、このテーマを決める時だけは、白子高校の選手のことは勿論のこと、他校(県内、県外、トップ選手)の選手を把握して計画を立てています。先日の全日本選手権でも、本校の選手と一般の部の上位に進出する選手とは圧倒的な差がありますが、「何が違うのか」、「どこが違うのか」を発見するために集中して”見学”します。

 突き詰めて言えば最終的には、「取り組む姿勢」に集約されるのですが、それで終わらせてしまっては次に進めません。選手たちが具体的にイメージさせる方法を考えることが必要です。

 女子も試合や練習試合などが終わる度に、選手たちは気の付いたことをノートに記して西飯先生に提出しています。ひとつの行動を起こす度に、”振り返り”をすることは絶対に必要です。例えそれが正しくても正しくなくてもです。

 昨日の試合でも、練習で取り組んでいることが全く試合に生かされていない場面は多々ありました。一生懸命取り組むのは基本中の基本ですが、「練習と試合が直結している」のも必須事項です。「真面目に取り組んでいるのに試合になると…。」という選手のほとんどが、「練習のための練習」に終始しています。

 卓球の試合で結果を出すには上記のことは避けて通ることのできない部分ですが、卓球を離れた時にも応用の効く能力を養うことができます。卒業するまでに絶対に覚えてもらいたいところです。

1月29日(土)
学年別大会
 男子と女子、1年生と2年生。4種目にて争われました。

 女子2年生は昨年に引き続き出場4選手がベスト4を占め文句なしでした。優勝は酒井眞菜。恒例となった長澤玲奈との決勝戦でしたが、激しい打撃戦を制して昨年のリベンジを果たしました。3位には近藤亜希と辻浦沙紀。いずれも準決勝までセットを落とすことなく安定した試合振りでした。

 男子2年生は小川翔が優勝。準決勝の山本雄飛との同士討ちを逆転勝ちで乗り切ると決勝はストレートで快勝でした。3位は山本雄飛。危なげなく勝ち上がり準決勝でも豪快なフォアハンドであと一歩まで迫りました。内田芽人と鈴木福正はベスト8。内田は2-1リードを押し切れず惜敗。鈴木は8決定で地区予選のリベンジを果たすも準々決勝では完敗でした。

 女子1年生は坂口緑と松田唯の3位入賞が最高でした。坂口は準決勝で伏兵の粒高選手に完敗。技術の幅や試合運びなど、課題を残しました。松田はランキング上位の選手に準々決勝で快勝しました。力を付けているので今後が楽しみです。中村帆住と宮原亜也加はまだこれからです。入学当初から比べると上手にはなったと思いますが、目的意識を持った練習が必要です。

 男子1年生は出場した3選手がベスト4入り。優勝は岡田理志。キレのある両ハンドを見せてくれました。3位には岡田天志と岡田泰典。天志は故障に苦しみながらの上位進出です。完全に治して春には復活を期待します。泰典は理志との準決勝もセットオールと食い下がりました。潜在能力は高いので欲が出てくれば面白い存在です。

 この大会で今年度の県内大会は全て終了しました。極寒のこの季節ですが、目的を持ってしっかりと練習すれば暖かい春が見えてきます。さあ、明日から再スタートです。

1月28日(金)
明日は学年別
 今年度最後の県内大会である、「平成22年度三重県高校新人卓球大会個人の部」が県営競技場体育館にて行なわれます。この試合は1年生の部、2年生の部に分かれる個人戦で、決勝までトーナメント戦で行なわれます。

 この試合に勝っても県外の上の大会にはつながりませんが、事実上来年度のインターハイ予選のシードを決める最後のポイント対象試合となります。高校生の上位8名は来年度早々に開催されるインターハイシングルス地区予選を免除されるだけでなく、5月1日に行なわれる第一次予選(ベスト8までトーナメント戦で決定する試合)で万が一ベスト8決定戦で敗れても、翌5月2日に行なわれる第二次予選に出場する権利を得ます。

 ちなみに昨年は、1年生女子の部で長澤玲奈、2年生女子の部で西川千裕、1年生男子の部で内田芽人が優勝しています。今年は4種目中何種目制覇できるか?いずれの部もチャンスは十分あります。

1月27日(木)
卒業してゆく3年生B
 谷口桃世は平田野中学出身の選手です。

 中学時代は鈴鹿では多少勝っていたようですが、県大会での実績は皆無でした。本校入学時はバック面に粒高を使用していましたが、より攻撃的なスタイルを目指し途中から表ソフトに変更しました。本人に言わせると中学時代は練習が好きではなかったとのことですが、それを全く感じさせない取り組み方で頑張りぬきました。

 学年別大会で3位に入るなど1年生の終盤あたりから試合でも結果が出るようになり、2年生ではインターハイ予選、高校選手権、三重県選手権などで堅実に勝ち上がり、2年生の学年別大会でも前年度に続き3位入賞するなど、地道に努力する姿勢が試合結果に反映される活躍を見せてくれました。

 一方でほとんどの大会で同士討ちで敗れるなど、あと一歩の壁を突破できなかったのも事実です。そして本人も一番苦しくて辛かったのは2年生の途中に襲われた故障でしょう。試合で勝てないのも辛いですが、頑張りたくても頑張れない故障は、経験した者しか分からないと思います。特に彼女の場合、試合で結果が出始め、最終学年に勝負を賭ける手前での失速は大きなストレスを感じたことだと思います。最後のインターハイシングルス予選前は満足に練習もできない状態で臨み、10試合をこなしたリーグ戦では棄権せずに最後までこなすので精一杯という痛々しい状態でした。

 しかし彼女が卒業後に選んだ、「鍼灸師」という道は、間違いなく自らの辛く苦しい経験がきっかけでした。自分と同じ故障に苦しむスポーツ選手の手助けをしたい気持ちは体験した者だからこそ生まれたものでしょう。きっと彼女なら体のケアだけでなく心のサポートまでできる鍼灸師になれます。そのとき初めて、「故障で苦しんだからこそ今の私がある」と胸を張って言えることでしょう。


1月26日(水)
週末は
 冷え込みの厳しい一日でした。

 週末の土曜日には今年度最後の県内大会である、「平成22年度三重県高校新人卓球大会個人の部」、通称学年別大会が行なわれます。この試合を終えると、今年度残すは2月中旬の大阪オープン、3月中旬の東京オープン、そして3月下旬の全国センバツ愛知・豊田大会となります。

 来年度インターハイ予選のシードを決めるジュニアポイントランキングの対象試合も、事実上この学年別が最後となります。8位までに入っている選手は地区予選免除になるだけではなく、5月1日のベスト8まで決めるトーナメント戦でベスト8決定戦で負けても、翌日のリーグ戦に出場できる権利をゲットできます。ベスト8シードを持っている選手ならそれほど難しくないベスト8決定戦ですが、重圧のかかるインターハイ予選において、この制度は精神的に非常に優位に立てます。

 この試合を終えると年度末まで試合のスケジュールも随分楽になります。ガッツリと練習するもよし、練習試合を組むもよし。状況に応じて計画の幅も広く取ることができます。

 来年度を睨み、少しでも良い状況で新学年を迎えるためにも、ここはしっかりと目標を達成してもらいたいと思います。冷え込みも厳しく、インフルエンザやカゼによる体調不良、そして故障を持っている選手にとって寒い時期は辛い季節となります。コンディションには細心の注意を払い、万全の体制で週末を迎えてもらいたいと思います。

1月25日(火)
ベター
 卓球は一人ではできない競技なので、練習をする際には「練習相手」が必要になります。

 通常の練習は私や西飯先生が相手を指定して行ないます。基本的には学年は関係なく小学生から高校生まで実力的に同じくらいの選手同士で組み合わせます。

 ただ、ゲーム練習になると進み方もバラバラになるので、多いときには4つほどのグループを作ってその中でリーグ戦を行ないます。

 しかし最近、どうも緊張感のないゲーム練習になってしまう選手が目に付くようになってきました。リーグ戦形式のゲーム練習だと負けても全員同じゲーム数をこなすことができるので緊張感が薄れてきます。全日本選選手権の期間中、その問題について西飯先生と随分長い時間をかけて話し合いました。

 緊張感を持たせる最も簡単な方法は、「負けることに”恐怖”を感じさせる」やり方です。つまり負けたら叱り付ける、罰(体罰も含む)を与えるなどの方法です。ただしそれは負けること自体の恐怖というより、負けることによって指導者が怒ることに対する恐怖です。即効性があるのですが、この方法は論外なのは言うまでもありません。

 そこで今日は、実力別に5つのグループに分けて、その中で勝ち抜き戦を行ないました。勝っている選手は続けて何試合でもできますが、負けると自分の順番が回ってくるまで待たなくてはなりません。グループの中で全員を連破すれば上のグループに格上げとなり、上のグループで最も勝率の低い選手が下のグループに格下げとなるルールで行ないました。

 その様子を観察していましたが、確かに普段より張り切って取り組んでいる者もいましたが、負けが続くと待ち時間ばかり多くなりモチベーションが下がっていく者もいました。

 考え方や好みは人それぞれなので賛否両論でしょうが、どんな方法を取ろうとも最終的には取り組む者の頑張りにかかっています。こちらも工夫を凝らして様々な方法を模索しようと思います。指導者と選手が意見を交換しながら、「ベスト」とはいかないまでも、「ベター」な道を探そうと思います。

1月24日(月)
思い込み
   先週末は全日本選手権と並行して、「後藤杯(名古屋オープン)カデット・ホープス・カブの部」が行なわれました。

 卓球場の後輩たちも多く出場していましたが、男子カデットの部で神京夏さんが3位入賞しました。その他の選手の詳細はまだ把握していませんが、中学2年生の古市正暉さんが1次リーグの1位決定戦でセットオールで敗れた話を本人から聞きました。

 強豪選手と対戦し、セットカウント2-1とリードした4セット目も8-3とリードしたところから逆転され、5セット目もリードを守れず逆転負けだったそうです。古市さんは先日行なわれた東京選手権カデット予選でも、大逆転負けを喫したばかりでした。

 本人からその話を聞いてピンときました。

 後藤杯での試合で勝利を目前にして、「これで勝てそう」と思った瞬間に、東京選手権予選の大逆転負けが脳裏をかすめなかったか?と聞いたところ、案の定、「そうならないように気をつけなくては」と考えたそうです。

 「イメージトレーニング」というものがあります。一般的には、「勝利の瞬間や、その後の表彰式などでの自分の姿を想像することによって自己暗示をかける」方法です。強く念じ続ければその気になってくる”プラス思考”というヤツです。

 しかしその”思い込み”は決してプラスになるものばかりとは言えません。大逆転負けの強烈な印象が脳裏に残り、同じような場面で、「またそうなってしまうのではないか?」と不安な気持ちが強く蘇ります。いわゆる”マイナス思考”ですね。

 古市さんもやはり急に不安になり、相手が開き直って変えてきたサービスに必要以上に神経を遣いペースを乱したそうです。

 これは強くなる過程で避けて通ることのできない道だと思います。解決方法としては、やはり練習を積んで、「あれだけ頑張って練習したのだから大丈夫!」と思えるようにすることだと思います。そしてその厳しい場面を切り抜けて初めて対処法が身につくのだと思います。

 理屈だけではどうにもならないこと。経験しなければ身につかないもの。たくさん練習して、たくさん失敗して、少しずつ強くなっていきます。そうやって身についたものは、長い人生の中の様々な場面で生かすことのできる経験となるのです。

1月23日(日)
全日本E
 いよいよ最終日です。男子シングルスは圧倒的強さで水谷隼選手が史上初の5連覇を達成しました。

 現在、世界ランク7位の水谷選手の強さは日本のレベルを超越しています。決勝戦もそうでしたが、全ての技術において他の選手を圧倒しています。攻撃力はもちろんですが、特に守備力は他の追随を許しません。試合を見ていても、基本的には、「ラケットに当たれば入る」状態なので、相手選手は点の取りようがありません。唯一付け入るスキがあるとすれば、「力の差がありすぎて面白くなく、集中力が途切れる」部分でしょうか。今回もシングルスの初戦である3回戦を見ていましたが、3-0リードの4セット目に明らかに集中力が途切れた感じで1セットを失い更に5セット目も1-7とリードを許しましたが、ここから、「そろそろ締めるか」ってな感じで10本連取して試合を終わらせました。相手選手も決して弱い選手ではないどころか、3試合を勝ち抜いてきた強豪です。その後の試合でもセットを取られたのは準決勝の高木和選手のみでした。5セットマッチで4-0のストレートで勝つのは、かなり力の差がある証拠だと思います。まあ付け入るスキ、と言っても1セットを取る程度のスキなのですが…。

 私が卓球を始めてすぐの1979年にあった世界選手権で小野誠治選手が男子シングルスで世界チャンピオンになって以来、日本人選手は世界チャンピオンになっていません。それどころか世界チャンピオンに近づいたことすらありません。現代卓球は完全プロ化して、中国はもちろん世界各国に強豪がひしめいている状況で、水谷選手の世界制覇が夢物語ではなくなってきています。個人競技の競技人口ではでは世界一の卓球で、日本人選手が優勝する。そんな夢のような瞬間を目の当たりにすることができるかも知れません。

1月22日(土)
全日本D
 女子シングルスは石川佳純選手が圧勝。初優勝を飾りました。

 女子ベスト32に入った選手の内訳を見ると、中学生3、高校生5、大学生7、社会人17となっています。社会人が圧倒的に多いのですが、最近は大学に行かずに直接実業団チームに入る選手が多くなってきています。今回も社会人17名中、22歳以下の選手が4名含まれています。中学生が3名入っていますが、これも女子ならではの現象でしょう。

 一方の男子ベスト32に入った選手は、中学生1、高校生7、大学生10、社会人14と、大学生の健闘が目立ちます。ここのところ男子は青森山田系が圧倒的に上位を占めていましたが、今回は13名。一方で仙台育英・野田学園系が7名、特に野田学園高校生が4名入るなど青森山田系を脅かす存在となってきました。

 戦型で見ると男子はカット1、ペン3、それ以外は全てシェークとなっています。女子はカット3、ペン2、それ以外はシェークです。男子ペンのうち2名は帰化選手で、純粋な日本人ペン選手は左表の田勢選手のみです。ペン選手については日本卓球協会が強化推奨策を打ち出し、ホープス出場枠にの「ペン枠」を設けたり、ジュニアナショナルチームに特別枠を設けたりしていましたが、いずれも結果には結びついていません。カット選手については男女ともある程度のラウンドまでは多く見られるのですが、やはり上位進出となると難しいのが現状です。しかし若手で将来性のあるカット選手は一時期より増えているように思います。今後に期待でしょうか。

 移り変わりの激しい卓球界です。年齢層、戦型、所属・出身チームとうとう、勢力図は年によってどんどん変わってゆきます。こういう切り口で全日本選手権を見るのも面白いと思います。

1月21日(金)
全日本C
 全日本選手権もいよいよ佳境に近づいてきました。

 各種目とも上位選手のガチンコバトルが続きます。卒業生の森さんはビデオ撮影に余念がありませんが、広い体育館の各コートで中学生から社会人まで日本のトップ選手の対戦が相次ぎ、「ビデオカメラ一台ではてもじゃないけど足りないですよ」と一言。各コートに一台ずつビデオを設置して、後から全部見せてもらいたい気分です。

 一般シングルスの男子はベスト32、女子はベスト8まで決まりましたが、かつて(と言っても二十年ほど前)は一般の部と言えば社会人が中心で一部大学生が混じる程度でしたが、中学生や高校生が当たり前のように上位に進出する状況は年々顕著になってきています。

 原因としては競技を始める年齢がどんどん早くなる、いわゆる「アーリースポーツ化」は言うに及ばず、景気悪化による実業団の休部・廃部が大きく影を落としているように思います。三重県も例に漏れずですが、日本のトップと言わずとも全国各地にあった実業団チームがどんどん減り、社会人選手が競技を続ける環境がなくなっています。

 若年層の選手たちが活躍するのは大いに結構なのですが、若い選手たちの壁となる経験豊富な選手たちが消えていくのは、若手選手たちのためにもなりません。今回の大会で行動を共にした卒業生の南さんや森さんのように仕事の傍ら、卓球に打ち込む姿は子どもたちにとっても大きな刺激となります。彼らを倒さなければ三重県の代表になれないとなれば、彼ら以上に精進しなければなりません。まさにお手本であり目標であります。

 今回の大会期間中は彼らと高校生たちは、同じ宿舎で行動を共にしました。夜遅く宿舎に帰ってきてもランニングをしたり、試合前の練習も徹底していたり、試合後も熱心にビデオ撮影したりと、高校生たちの取り組みの甘さも思い知らされました。試合に勝っても何がもらえるわけでもありません。それどころか二人とも平日に仕事に穴を空けて自腹で数万円の遠征費用を捻出して出場しています。南さんは、「明日は早朝から仕事だ〜」と嘆きながら東京を後にしました。

 「目の前の目標に対して真剣に全力で取り組む」

 当たり前のことながら極めて難しいことを事も無げに実行する先輩らと行動を共にできたことが、実はこの全日本選手権の一番の収穫だったかも知れません。

1月20日(木)
全日本B
 一般男子シングルスに出場の南翔太郎さんが1回戦に臨みました。

 福島県の選手と対戦した南さんでしたが、内容的には押されながらも要所要所で締めてセットオールに。序盤からリードを許すも7-9からファインプレーもあり10-9とマッチポイントを握ります。判断の難しい場面でしたが結果的には押し切れず、ジュースで敗れ無念の結果となりました。学生時代から比べると練習量は半分にも満たない環境の中での全日本出場でしたが、それに向けての精一杯の準備は、高校生たちの胸にしっかりと刻まれたと思います。

 その他はジュニアシングルスのベスト4まで決める試合、一般シングルスの3回戦までが行われましたが、ハイレベルかつガチンコの熱戦は純粋に卓球という競技の真髄を目の前で見られる幸福感で一杯でした。昨今はネットで世界のトップレベルの試合を簡単に見ることができますが、やはりライブは別格です。選手の息遣いまで聞こえてきそうな雰囲気は画面を通してでは伝わりません。一緒に見ていた卒業生の森さんが、「こういう試合を見ていると自分でも簡単にできそうな気がしてくる」というのは、目の前で見ているからこそだと思います。

 卓球日本の本気をしっかり勉強して帰ろうと思います。

1月19日(水)
全日本A
 二日目の今日は昨日のジュニア男女の続きからスタートです。

 女子の長澤は昨年度ホープスチャンピオンの北海道のカット選手と対戦。決して得意ではないカット打ちですが、今日は粘り強くラリーに持ち込みます。1セット目はリードを守り切れず9本で失いますが、2セット目は長いラリーから相手のミスを誘いだし逆に9本で奪い返します。3セット目以降も一進一退の攻防が続きますが徐々に相手の凡ミスが少なくなり、ここ一本での無理攻めが災いして8本、8本で敗れました。技術的には飛躍的にカットを打てるようになってきましたが、全国大会に出場してくるようなカット選手を粘り倒すまでには至っていません。全国大会では3試合に一つくらいの割合でカット選手と対戦します。攻撃選手には相手の自滅も期待できますが、カット選手にはは打てないかったら絶対に勝てません。逆に言うとカットを打てればかなり強いカットマンにも対応できます。やはり根気よくカット対策は続けるべきだと再認識しました。

 男子の神京夏さんは東京の昨年度全日本カデット14歳以下3位の選手と対戦。巧みなサービスと強烈なフォアハンドを持つ相手選手に対し1セット目を先取されますが、相手のボールに慣れるに従い得意のブロックが冴えてきます。相手が打ちあぐんだところを鋭いバックハンドカウンターも決まり始め2、3セット目を奪い追い詰めます。最後まで守備的にいくのか、攻撃的にいくのか判断が難しい場面でしたが、チャンスボールを攻めて相手を下げてもそこから盛り返される場面が何度かあると、どうしても攻めきれず4セット目を失います。すると一気に流れが相手に傾き5セット目は1-7と万事休す、と思われましたが開き直った神さんが積極的に攻めに転じると、相手が焦りだし7-8と追い上げます。ここで押し込んだ後のチャンスボールを弱気になり痛恨のミス。結局ここが勝負のポイントでした。怖いもの知らずで競り合いでも臆せずプレーしてきた神さんですが、このところ結果を気にするプレーが時折顔を出します。いわゆる「ビビり」と言われ、誰もが通るこの道を避けて通ることはできません。試練の時です。

 行動を共にする卒業生の森雅幸さんがダブルスに出場。フットワークを生かしたダイナミックなプレーで新潟の大学生ペアを3-0で一蹴。明日の2回戦では日本リーグのシチズン時計ペアと対戦です。

1月18日(火)
全日本@
 いよいよ始まりました。初日の今日はジュニア男女1回戦が行われました。

 男子ジュニア。小川翔は福岡県の選手と対戦。出足は無理をせず丁寧なプレーで緊張していた相手のミスを誘い完勝。2セット目は前半リードを奪われますが、徐々に挽回して10-9とセットポイントを握ったところで絶好のチャンスボールを痛恨のミス。結局ジュースで落とし3セット目へ。一進一退のまままたもやジュースへ。ここでもセットポイントを3度ゲットしますが押し切れずに1-2で4セット目に持ち込まれると一気に押し切られ1-3で敗退となりました。残り少なくなってきた高校での全国大会で結果を出すには何が足りないか?

 中学1年生で代表となった神京夏さんは奈良県の選手と対戦。小学生の頃から大舞台は経験済みの神さんはここ一番で大胆なプレーで何度となく格上、年上の選手を破る活躍を見せてくれました。しかし今日は出足からガチガチに緊張してあっさりと奪われます。2セット目以降も普段のキレのよいプレーは影を潜め重苦しい雰囲気のまま試合は進みますが、それを勝ちに結び付けるのが神さんの真骨頂。3-1で相手を退け明日の2回戦へ。

 女子ジュニア。辻浦沙紀はインターハイに続いて全国大会個人戦出場です。山口県の選手と対戦。しかし粒高を苦にしない相手に出足から主導権を奪われ一方的な展開に。試合は相手のペースのまま進みアッという間にストレートで敗れました。反転プレーを身に付けて一気に県のトップに躍り出た彼女ですが、ここのところ県外試合で苦戦が続きます。「次の一手」は容易ではありませんがチャレンジすることを期待します。

 酒井眞菜は福岡県の選手と対戦。緊張で動きの固い1セット目を簡単に奪われますが、徐々にペースを取り戻し2セット目を奪い返し1-1へ。しかしなかなか突き放せずに3セット目を取られるとそのまま4セット目も失いまさかの1-3で敗れました。以前より安定感は増しましたがその分、思い切ったプレーも影を潜めた感があります。このところ県外の試合で思ったような結果を出せず苦しんでいますが、ここを抜けると一気に駆け上がれるるだけの練習は積んでいます。次に期待です。

 長澤玲奈は宮崎県の選手と対戦。出足から落ち着いたプレーで得意のラリーに持ち込みリードします。得意のバックサービスが行き詰った2セット目にフォアサービスに切り替え、一気に相手を突き放すなど作戦の転換も的確でした。3セット目も完勝で会心のストレート勝ち。明日は北海道の選手と対戦です。

 明日はジュニア2回戦から4回戦まで一気に行なわれます。勝ち残った長澤玲奈と神京夏さんに期待です。また、男子ダブルスの森雅幸さんも登場です。

1月17日(月)
全日本出発
 昨日に引き続き夜になって降雪があり、朝起きたらまたもや白一色。

 全日本へ向けて東京へ出発の日でしたが不安が頭をよぎり、恐る恐る電車に乗りました。名古屋駅からの新幹線が40分ほど遅れましたがそれ以外は特にトラブルもなく宿泊先のオリンピックセンターへ到着しました。ジュニア女子に出場する酒井眞菜、長澤玲奈、辻浦沙紀、ジュニア男子の小川翔、神京夏さん、そして一般男子の南翔太郎さん、男子ダブルスの森雅幸さんが同じ宿舎で行動を共にします。

 明日はジュニア男女の一回戦のみが行われます。いずれも強敵相手ですが一戦必勝で頑張りたいと思います。

1月16日(日)

 寒い日が続いていますが、今朝は一夜にして銀世界。せいぜい5cmほどの積雪でしたが自動車で移動する者にとっては身動きが取れませんでした。

 私も例外ではなく、雪がとけた昼頃にようやく動けました。選手たちも雪の影響で故障した電車の遅れや、自宅から車が出られないための遅刻などで、朝から練習の男子は足並みが揃いませんでした。

 明日出発の全日本組はまずまずの仕上がり。少しナーバスになっている者もいましたが、調子自体は悪い訳ではなくそれほど心配はないと思います。

 日中は太陽も出て少し暖かさもありましたが、夕方からの降雪や道路の凍結も心配だったのでいつもより少し早めに練習を切り上げました。

1月15日(土)
大練習会
 今日は岐阜・羽島の体育館を貸しきって男女9校、総勢100名を超す選手が集まっての合同練習試合を行ないました。

 明後日に出発する全日本選手権直前の練習試合をと考え、数校の学校に連絡をしたところ愛知、静岡、滋賀、兵庫、福井、石川、長野からたくさんの学校が集まってくれました。北信越ブロックについては、全日本選手権後に全国選抜予選も控えているとあり、緊張感のあるゲームができました。

 卓球は技術が身に付いたからと言って、試合で勝てるようになるとは限りません。身に付けた技術をいかに判断良く試合で発揮するか。つまり試合運びが上手くならなければ、いくら素晴らしい技術を身に付けても勝てません。

 毎日のように練習しているチームメイトとは、お互いにやろうとすることが分かるので、あまり試合運びに気を遣わなくてもいいのですが、初めてやる選手はいつどこでどんなことをしてくるか分かりません。状況に応じて自分の持っている技術を的確に使わないと競っても勝てません。

 今日もある選手がセットオール9-9から10-9にして三球目を先手を取りながら逆襲され10-12で敗れた試合がありました。ここで、「残念、悔しい!」で終わらせず、「なぜ逆転されたのか?」「10-9からの作戦は正しかったか?」「どうすべきだったか?」を考えることが必要です。卓球の作戦の立て方に”絶対”はありません。勝利に向けてのルートは複数あります。どれが正しいのかを判断するのはズバリ「カン」です。しかしそれは”一か八か”ではなく経験を前提としたものでなくてはなりません。

 そのカンを養うのがこの練習試合です。

 今日、練習試合に参加した選手たちに問います。「今日の練習試合は充実したものでしたか?」

1月14日(金)
全日本直前
 冷え込みが厳しくなってきていますが、卓球場は暖房を入れてもらっているので快適です。少し贅沢すぎるような気もしますが…。

 来週火曜日から始まる全日本選手権に出場する選手にとって最後の週末になります。三重県選手権が終わって一段落した選手らとは対照的に各選手、テンションが上がってきています。高校生らに混じって毎日のように自らを追い込む南翔太郎さんに引っ張られるように、いい感じの練習ができています。

 全日本選手権のジュニアの部に出場する選手らの半数以上は初出場です。全日本ホープス、カデット、全国中学、インターハイなどの大会はいずれもその年代のみが出場する全国大会ですが、全日本ジュニアは一般の部と同時開催される初めての大会でもあります。全日本選手権一般の部と言うと、世界を舞台に活躍する水谷隼選手や福原愛選手らと同じ会場で試合をします。緊張しない訳がありません。

 一発目の試合が勝負です。相手の選手も間違いなく緊張しています。いかに心と体の準備をしっかりできるか。勝負はもう始まっています。

1月13日(木)
故障と病院
 毎日ハードな練習を繰り返すと、どうしても故障者が出てしまいます。そうならないように予防には気を遣っているつもりですが、後を絶ちません。

 故障者には無理させず通院させるのですが、どこの病院に行くのかがとても重要です。よく身近にある整形外科に行く選手がいるのですが、スポーツ障害に詳しくないところに行くと大抵、「痛みがあるなら練習を休んで下さい。今日は電気(低周波?)をあてますが、しばらく通って下さい。湿布(塗り薬)を出しておきます。」と言われます。練習を休めば痛みは引いていきますが、練習を再開すると痛みも再発します。何度か通って時間とお金を浪費して、結局何の解決にも至らず。間違いなくこのパターンです。スポーツ障害を専門にする病院も様々で、通り一遍の診察しかしてくれないところもあります。

 良い評判の病院を聞けば県内のみならず遠く離れた県外まで、様々なところで診てもらいましたが、ようやく、「この故障にはこの病院、あの故障にはこの病院」というのが分かってきました。近いところで確実なところがあればベストなのですが、効果がなければ結局時間とお金の無駄遣いです。遠くても効果があればその方が安上がりです。何よりも元通りプレーできることは何事にも代えられません。

1月12日(水)
卒業してゆく3年生A
 伊藤俊介は私と同じ神戸中学の出身です。

 中学時代はそれほど目立つ存在ではなく、一つ年下の内田芽人の陰に隠れて「鈴鹿市2位」が定着していました。中学から卓球を始めたことを考えれば十分立派な戦績だったのですが。

 ボールセンスに関しては目を引く存在ではあったものの、大人しく自己主張をしない性格もあり、「もう少し頑張れればなぁ」というのが万人からの評価でした。

 その彼が一躍脚光を浴びたのが2年生の三重県新人戦(全国選抜県予選)でした。大会直前にインフルエンザで倒れた内田に代わり、ライバル校とのトップに起用された彼はこちらの思惑通り相手校のエースと対戦。ジュニアポイントランキング1位を独走し全日本ジュニア予選をトップで通過した相手選手に対し、伊藤はランク12位でジュニア予選もベスト16。オーダー的には、「4番手が上手く相手エースに当たった」という感じでした。試合が始まる相手選手の緊張もあり2-1とリード。4セット目もリードするもののジワジワ追い上げられ、「格上の選手に善戦するも…」という典型的な負けパターンに。一進一退のシーソーゲームになりましたが、まさかまさかの大金星。結果的にこれが県優勝→東海ブロック予選通過→全国選抜出場という流れを決定付ける勝利となりました。

 その後はインターハイダブルス予選でも狙い通りの代表をゲットするなど、同級生の松下と共にラスト半年を怒涛のごとく駆け抜けました。

 卒業後は周囲も羨む将来性豊かな大手メーカーに就職します。卓球とは関係ない進路なのですが、本人の強い希望で現在も毎日休みなく練習を続けています。むしろインターハイ前より熱がこもった練習をしている姿があります。

 後輩たちから、「俊さん」と慕われる彼は、優しくて控えめでいつも笑顔です。しかしここ一番での爆発力は誰もが認めるところです。社会に出てもすぐには彼の良さは評価されないかも知れませんが、「気は優しいが頼りになるヤツ」との評価を得るのに時間はかからないはずです。

1月11日(火)
祝成人
 一日遅れましたが昨日は成人式でした。

 本校を一昨年卒業して高校卒業後、進学した人は2年生、就職した人は2年目の人がめでたく成人を迎えました。

 卓球部卒業の皆さんからも写真が送られてきました。(写真順に)西川ひかりさんと鈴木沙羅さんは看護士を目指して勉強中です。西川さんは時々卓球の試合にも出ています。鈴木さんは勉強がイヤになるほど頑張っています。浅野一平さんは実業団日本リーグで活躍中です。先日も後輩の応援に駆け付けてくれました。大西宏明さんは仕事を頑張っています。時々そらまめに出没するそうです。曽我美咲さんと柿沼紀子さんは保育士目指して勉強中です。曽我さんは出身クラブで子どもたちに卓球も教えています。柿沼さんは地元栃木で青春を謳歌しているようです。写真はありませんが濱村香名さんは理学療法士目指して勉強中です。覚えることが多くて大変らしく毎日必死で勉強しているそうです。八木哲大さんは大学で勉強中です。先日の東海選手権で挨拶に来てくれました。

 高校を卒業してわずか2年ほどですが、それぞれがそれぞれの舞台で頑張ってくれているようです。厳しい世の中なので仕事も学校も大変だと思いますが、高校時代あれほど苦労して頑張った皆さんですからきっと乗り越えられると思います。

 また時間のあるときに卓球場に顔を出してくださいね。とにもかくにも成人おめでとう!

1月10日(月)
疲労困ぱい
 二日間にわたって争われた三重県選手権を終えて選手たちには疲れが見えました。今日は男女とも通常より練習開始時間を遅らせ、終了時間も早目にしました。

 男子は昼前からミーティングでスタート。しかし1年生三名は体調不良などいずれも欠席。早朝から遅くまで、自らの試合ももちろんですが、敗れた後もチームメイトの応援や審判など心身ともに疲れ果てた結果でしょう。結果が良かった選手たちもチーム全体のサポートがあったことを感謝することを忘れてはなりません。

 一方の2年生は全員参加でした。このあたりが伊達に一年余分に飯は食っていないことだと思います。12月上旬に2学期末テストを終えた時点で立てた個々の課題・目標の振り返りと、全体を通して感じた三重県選手権の反省をしました。最後のインターハイまで約半年。さすがに2年生選手たちは、私の意図を理解してくれていると感じました。私が何を言いたいのか、自分たちはどうするべきなのか、頭では理解しています。あとは彼らの底力に期待するしかありません。

 女子は個々への話は昨日に西飯先生にしていただいたので、全体の総括からスタートしました。その後は基礎技術の反復練習です。結局、上達への早道はこれに尽きると思います。地道にコツコツと。本校女子のチームカラーです。

 今日は三連休の最終日ですが、考えてみれば今日は成人の日。と考えているうちに、成人式を迎えた卒業生の西川ひかりさん、曽我美咲さん、濱村香名さんが顔を見せてくれました。いずれも成人式は昨日だったようで晴れ着ではありませんでしたが、写真を見せてくれました。その他の卒業生の写真を集めて近日中にこのHPにアップしたいと思います。乞うご期待。

1月9日(日)
県選手権A
 今日は一般シングルスとダブルス、そしてカデットシングルスが行なわれました。

 女子ダブルスはエースダブルスの酒井眞菜・長澤玲奈が頑張りました。全日本予選でしっかり抑え込まれたエクセディの全日本社会人ベスト8のペアに大逆転勝ちし準優勝に輝きました。その試合では1-2と追い込まれた4セット目の絶体絶命の場面から起死回生の逆転勝ちで波に乗りました。決勝でも2-0とリードしましたが逆に油断して逆転負け。天国と地獄を味わいましたが、日々の努力が実を結んだ形で2ペアに与えられる東京選手権代表の座を獲得しました。

 男子ダブルスは小川翔・内田芽人組が準々決勝で、全日本予選優勝の卒業生森雅幸さんのペアに素晴らしい試合で降しベスト4入り。しかし準決勝で実業団のベテランペアに上手くかわされ接戦を落とし、3位決定戦でも松下貴亮ペアに敗れて3ペアに与えられる東京選手権出場を逃しました。その松下組は準優勝。ラリーになり大きな展開になった時にカットと攻撃の使い分けが絶妙でした。優勝は南翔太郎さんと神京夏さんペア。堅実なプレーで南さんが試合をコントロールし、神さんの長所をよく引き出していました。

 女子シングルスは4名が東京選手権通過枠です。全日本予選で敗れたエクセディ勢にどこまで食い込めるかが焦点でしたが、その牙城を崩したのが長澤玲奈。得意のラリーに持ち込み会心の試合で3位入賞。昨日のジュニアで代表権を獲得しているので、一種目しか出られない一般の部シングルスの代表にはなれませんが、大きな収穫です。長澤が抜けた4人目の座を争って西川千裕、近藤亜希らが決定戦に臨みましたが、結局卒業生の松井夏美さんが後輩たちの絶大な応援のもと、接戦を制し代表権を獲得しました。

 男子シングルスは6名が通過枠。昨日のジュニア予選をことごとく接戦を落とした高校生の奮起が待たれましたが、小川翔が見違えるようなプレーで優勝という結果を叩き出しました。準々決勝で優勝候補の南翔太郎さんを降してからは、常に積極的なプレーで勝ち進み、決勝も森雅幸さんを破りました。内容的には惨敗だった昨日から一夜で軌道修正したのには驚きました。もう一人頑張ったのが山本雄飛。昨年も一般の部で5位に入り代表となりましたが、今日も切れ味鋭いフォアハンドが唸りました。準々決勝で昨日ジュニアの部で優勝した選手に勝った試合は圧巻でした。3位入賞で代表権獲得。岡田理志も第三シードの選手に勝ってベスト8入り。その後の順位決定戦では惜しくも敗れ次点に終わる悔しい結果でしたが、一時の不調を脱した感があります。

 二日間にわたる熱戦を終え、東京選手権の代表として男子シングルスで小川翔、森雅幸さん、山本雄飛、女子シングルスで松井夏美さん、男子ダブルスで南翔太郎さん・神京夏さん組、松下貴亮組、女子ダブルスで酒井眞菜・長澤玲奈組、女子ジュニアで酒井眞菜、長澤玲奈、男子カデットで神京夏さんが代表となりました。”日本で最もレベルの高い個人戦”と言われる東京選手権で結果を出すべく精進してもらいたいと思います。

1月8日(土)
県選手権@
 今日と明日、三重県営競技場体育館にて「平成22年度三重県卓球選手権大会 兼 第63回東京卓球選手権大会選考会」が開催されます。今日はジュニアの部、小学4年生以下の部、小学5,6年生の部が行なわれました。

 ジュニア男子は全体的にいいところがありませんでした。高校生で勝ちあがったのは小川翔でしたが、動きにキレがなく終始消極的なプレーで準決勝で神京夏さんに完敗すると3位決定戦でも敗れ、東京選手権出場の切符を逃しました。山本雄飛は分の悪い神さんと準々決勝で対戦。フットワークを生かしたプレーで2-1リードの4セット目もジュースに持ち込み2度ほどマッチポイントを握りましたが、神さんの粘り強いプレーに押し切れず敗れベスト8に終わりました。内田芽人、岡田理志、岡田天志はいずれも競り合いをモノにできずベスト16。

 ジュニア女子は昨年に引き続き酒井眞菜が連覇。おなじみの長澤玲奈との決勝戦では2-2の0-6まで追い込まれましたが、徐々に挽回し大逆転勝ち。崩れそうなところで踏みとどまったのは大きな収穫です。長澤は悔しい準優勝。今更ながら一本の大切さを思い知ったことでしょう。しかしこうやって片方が独走せずに競り合っていることが、お互いの力を高め合っている原動力です。今まで20年近く白子高校を見てきましたが、こうも離れず競り合いながらゴール近くまで争ってきた例はありません。ライバルであっても大抵、少しずつ差がつくものなのですが。

 二人の陰に隠れてしまいがちですが、2年生の辻浦沙紀と近藤亜希が3位入賞。今日は二人とも危なげなく堅実なプレーで勝ち上がりました。インターハイシングルス代表を目指し着実に一歩一歩、ゴールに近づきます。

 練習場の後輩たちのプレーも新しい世代の時代が近づきつつあることを大いにアピールしました。

 ジュニア男子では中学1年生の神京夏さんが見事準優勝。全日本予選より一つステップアップです。ベスト8決定戦から本校の鈴木福正、山本、小川と3タテを食らいましたが、何と言っても粘り強い精神力が光ります。体力的にはいっぱいいっぱいだったと思いますが、崩れそうで崩れないメンタルは高校生も見習いたいところです。以前より体も大きくなりボールの威力も増していますが、引き続き課題である基礎体力がアップすれば全国入賞の扉も開くことでしょう。

 ジュニア女子では中学3年生の吉田礼楽さんがベスト8進出。酒井との準々決勝も食い下がり、好ゲームとなりました。年末に故障して心配しましたが杞憂に終わりました。

 他にもたくさんの小中学生がジュニアの部にチャレンジし会場を沸かせる活躍を見せてくれました。次世代の三重県を背負って立つ若い力は、明るい未来を感じさせてくれました。

1月7日(金)
始業式
 3学期のスタートです。冷え込みも厳しく、最高気温が10℃を超える日はほとんどありません。

 中学校の冬休みは三連休明けの火曜日らしく、午前中から練習でした。高校生は始業式後、昼食を済ませ、12時から練習開始。ゲーム練習を中心に16時頃までの軽めの練習で終えました。

 明日と明後日は「平成22年度三重県卓球選手権大会」です。この大会は個人戦で争われ、ホープス、ジュニア、一般、各年代別、ダブルスと男女合わせて20種目近い数で争われる三重県ナンバーワンを決める大会です。またこの大会は近年、「全日本選手権よりレベルが高い」と言われる「東京卓球選手権」の県予選会を兼ねています。一般種目は男子シングルスが6名、女子が4名、男子ダブルスが3組、女子が2組と全日本予選よりハードルが低いのですが、ジュニアは2名と狭き門となっています。そして今年から東京選手権予選としてカデットの部も創設され2名の枠が争われます。

 ジュニアの選手にとってはポイントランキングの対象大会では最も高い「Aランク」の大会となっており、ランキングをジャンプアップさせるには格好の大会です。ちなみに昨年のこの大会では男子が松下貴亮が準優勝となり、後のインターハイシングルス予選優勝へと飛躍したきっかけになりました。女子は酒井眞菜が優勝。準優勝が西川千裕、三位に松井和歌子と長澤玲奈が入り上位独占した大会となっています。

1月6日(木)
冬休み終了
 最終日です。

 高校生はガッツリと練習です。この冬休みは全国選抜東海ブロック予選からスタートしました。男女とも目標を達成したので、気分的には随分楽にお正月を迎えることができました。

 良い結果を得られた後に取り組む姿勢の変化は二通りあると思います。

 自信もついて気持ちも乗って、以前より前向きにより積極的に取り組む選手。

 「これで一安心」とばかりに、休憩、手抜きモードに入る選手。

 どちらであったかは、明後日に行なわれる三重県選手権ではっきりすると思います。

 中学生の一部は岐阜羽島で行なわれたステップアップキャンプに参加しました。朝から一日かけて10試合近くをこなしました。高校生が中心の練習会なので勝ち星は少なかったと思いますが、こういった経験が後々生きてくる練習会になったでしょうか?

 女子キャプテンの酒井眞菜は昨日から福島・郡山で行なわれている全国高体連卓球専門部の冬季強化合宿に参加しています。昨年に引き続いての参加ですが、三日間かけてリーグ戦を行ないます。現時点での結果は昨年とほぼ同じくらいですが、無我夢中で参加した昨年に比べると、冷静に目的意識を持って取り組んでいるようです。結果のみが求められる公式戦ではないので、今回の経験が全日本選手権や来年度のインターハイなどに生かされれば、十分元は取れると思います。

1月5日(水)
残りわずか
 冬休みも残りわずかですが連日の超満員です。

 私は午後から、週末に行なわれる三重県選手権の組み合わせ会議に出るため昼過ぎまでしか練習を見られませんでした。男子の練習は元気よくやれているのですが、ところどころで気の抜けたプレーが出てしまいます。後ろで見ていてもそんな調子ですから、安心して任せられません。ギリギリまで練習を見て、車を運転しながらパンを齧(かじ)って組み合わせ会議へと向かいました。

 三重県選手権は東京選手権の予選も兼ねています。ジュニア男女は予選通過枠2名という狭き門ですが、3月に東京で行なわれる本大会は、それに見合うハイレベルな大会です。県下の高校2年生以下全員で最後までトーナメント戦で競う唯一の大会です。熱戦が予想されます。

 明日は冬休み最後の一日です。岐阜・羽島で中高校生を対象とする西飯スポーツ主催の練習会、「ステップアップキャンプ」が開催され、練習場に通う男女中学生を中心に11名が参加します。

1月4日(火)
主役候補
 今日も卒業生の方が何人か見えて胸を貸してくれました。感謝、感謝です。

 休日の練習の午後はゲーム練習が中心になります。人数が多い時は実力に応じていくつかのグループに分けて行ない、「上のグループで勝ち数−負け数がマイナス3になったら下のグループに落ちる、下のグループでプラス3になったら上のグループに上がる」というルールで行ないます。しかし小中学生が中心となる下のグループは緊張感に欠けたゲームが多くなってしまいます。昨日のゲーム練習は際たるもので、ひどいものでした。

 今日はゲーム練習の前に全体に以下のような話をしました。

 テレビや映画でスポットライトを浴びる女優さんは言うまでもなく美人です。しかしそんな女優さんに負けないくらいの美しい女性は町のあちらこちらで見かけます。なぜ女優さんはびっくりするくらい美しく見えるのか?それは彼女らが常に日本中の人たちから注目を浴びているからです。注目を浴びていれば気を抜くことができません。ぽかんと口を開けていたり、ボリボリ背中を掻(か)いていたりすることはできません。凛(りん)とした表情で、常に微笑を絶やさず、背筋を伸ばしていなければなりません。「日本中の人が私を見て私に期待している」という自負が彼女たちをより一層美しくさせているのです。

 ゲーム練習でも、下のグループに入れられた選手たちは私と西飯先生以外は誰からも注目されません。本来はそれでも自分のために頑張るべきなのですが、どうしても緊張感が欠け中途半端な雰囲気に流されてしまいがちです。しかし上のグループは私たち指導者をはじめ、多くの人の視線も感じながらプレーします。人間は他人から良く見られたい、という”自己顕示欲”というものもあるので、より一層張り切ってプレーします。

 女優さんに当てはめれば、上のグループは誰もが注目する映画や舞台やテレビ番組の華やかな舞台です。そこで主役を張れるのだから緊張もし、その緊張感がより一層、女優さんを美しくさせます。しかしあまり注目されない下のグループは目立たない観客の少ない舞台の脇役といったところでしょうか。「どうせ誰も私のことなんか見ていない」となればアクビをしたり、姿勢も崩れがちです。キリッとしていれば十分美人なのに緊張感がないのであまり綺麗には見えません。

 本当に強くなりたいのであれば、成功したいのであれば是が非でも上のグループに上がれるよう必死でプレースべきです。小学生だから、中学生だから、と考えているようではいつまで経っても主役にはなれません。

 そんな話をしたからかどうか分かりませんが、今日のゲーム練習は覇気のある内容の濃いゲームができました。結局この世界は、上昇志向の強い選手が成功します。「お先にどうぞ」では勝てません。ガツガツ、ギラギラした選手にならないと、主役にはなれないのです。

 来たれ!主役候補!

1月3日(月)
練習開始
 ほぼ全員の選手が年末年始の自主練習時も継続して練習していたようですが、全員が揃っての規定練習は今日が初日となります。

 男女とも全員欠けることなく揃ってのスタートでした。一部、体調を崩して自主練習時に休んでいた者を除き、軽快な動きを見せてくれました。

 また、卒業生の小林(西飯)美幸さん、森雅幸さん、森永愛里さん、松井夏美さん、加藤幹也さんも参加してくれたので華やかな練習開始となりました。先輩方の多くは、18日から始まる全日本選手権を睨んでの練習となり、それぞれ対戦相手の対策練習に余念がありませんでした。

 高校生以下の選手たちは、先輩方の技術力の高さももちろんですが、「狙っている大会へ臨む姿勢」を見てもらいたいと思います。

 与えられたメニューを一生懸命こなすのが”練習”だと思っている者が多いと思いますが、目的意識がはっきりしていないと効果も半減です。先輩方は”量”自体は高校生たちほど多くはありませんが、「何のためにその練習をするのか」がはっきりしています。そこが大人と子どもの違いなのですが、高校生たちも少しでもそこに近づけるよう促さなくてはなりません。

1月2日(日)
明日より始動
 今日で年末年始の自主練習が終わりです。年末年始の自主練習を楽しみにしていた人にとっては、「とうとう」なのでしょうが、私にとっては、「ようやく」です。

 明日から合同練習開始です。次の自主練習予定日は、インターハイシングルス二次予選が終わった翌日の5月5日です。

 今月の当面の予定としては、6日に岐阜・羽島で西飯スポーツ主催の恒例、「ステップアップキャンプ」が行なわれます。各都道府県3位校以下の選手、および1,2位校の5番手以下の選手、および県大会出場クラスの中学生を対象とした練習会です。今回は卓球場に通う中学生主体で臨む予定です。9日には、「三重県選手権ジュニアの部兼東京選手権ジュニアの部選考会」が伊勢で行なわれます。高校2年生以下で争われる大会で決勝までトーナメント戦で行なわれます。上位2名が3月に行なわれる東京選手権ジュニアの部への参加資格を得られます。翌10日には同じく一般の部シングルス&ダブルスが行なわれます。こちらも東京選手権予選を兼ねています。そして18日からは、東京にて「全日本選手権」が開催されます。本校からはジュニア男子に小川翔、ジュニア女子に酒井眞菜、長澤玲奈、辻浦沙紀が、卓球場からはジュニア男子に神京夏さんが出場します。月末29日には伊勢で、「新人戦個人の部」、通称学年別大会が行なわれます。

 なんだかんだで今月はほぼ毎週、試合が入っています。冬休みの練習の成果を発揮する絶好のチャンスです。高校生のみならず小中学生の活躍も大いに期待されます。

1月1日(土)
謹賀新年
 今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 子どもの頃のお正月は楽しみばかりでしたが、大人になると色々と大変で疲れてしまいます。子どもたちよ、今のうちに存分に楽しんでおいて下さい。

 さて、今年もたくさんの方々から年賀状を頂きました。普段から顔を合わせる方からの年賀状も意外な個性が見られたり、久しくお会いしてない方からの近況を知らせる年賀状には、「へぇ〜」とか、「ほぉ〜」とかの声が出てしまいます。特に卒業生からの、「結婚しました」、「家族が増えました」との知らせは嬉しい限りです。

 卒業生の皆さん。是非また卓球場に遊びに来てください。大したおもてなしはできませんが、皆さんの近況を聞かせてもらうだけでも十分です。

 お待ちしています!