平成29年7月28日から8月2日まで、福島県郡山総合体育館にて、「平成29年度全国高校総合体育大会卓球競技」が開催されました。

 本校からは県予選を勝ち抜いた女子学校対抗、シングルスの森本枝里③、白神ひかる①、口地恋菜①、ダブルスの森本・白神組がエントリーしました。

 7月28日に開会式が行われ、29日から競技開始です。

 競技初日の29日は学校対抗1,2回戦でした。

  
 初戦は東京代表・文大杉並。顧問の中野先生は私が若い頃からお世話になっていた重鎮率いる伝統校です。

  
 トップは森本枝里③。前半大きくリードするも7-5から6本連続失点でまさかの逆転負け。2セット目、3セット目も同様の展開で後半追い上げられてヒヤリとしますが、何とか8,9で抑えて2-1リード。最後は8本で”逃げ切って”先取点。やはり初戦は重い。

  
 続くは猿橋彩③。互いに大きなサービスから一発狙いの大味な展開ながら、追い上げられた9-7からサービスを変えて7本で先取。冷静です。ところが相手も落ち着きを取り戻したのか、鋭いバックサーブから豪快なフォアハンドドライブで押してきます。6本で失います。その後も3セット目を8本で失うと4セット目も7-3に。タイムアウト後に流れが変わり9-9となりましたが、3球目ミスが響いて9本で万事休す。

  
 ダブルスは森本・白神ひかる①。前半は白神が固くなりリードを許し、中盤挽回するも8本で失います。2セット目も広くレシーブされ苦しい展開。何とか入れるだけの攻撃だとカウンターで狙われます。しかし最後は粘って8本で取り返します。3セット目はリードを広げて完勝。勢いそのままに4セット目も4で取って流れを引き寄せます。

 後半の4番白神、ラストの口地恋菜①は並行スタート。どちらか取れば勝利です。

  
 今一つ思い切れない白神ですが、3-7とリードされたところから丁寧に粘って逆転。大きな1セットです。2セット目以降も、手堅く取って豪快に決められるという一進一退の攻防でしたが、9本で取られて1-1に。その後も我慢のプレーを続け、無理せず要所だけ攻める戦術が功を奏し5本で奪って2-1に。前半リードも6-6で追いつかれてタイムアウト。セットオールになると苦しくなる勝負どころです。6-7→7-7→7-8→8-8と食らいつきます。逆に9-8→10-8とマッチポイントを取るも、3本連取され10-11でセットポイントを握られます。そこから再び粘り腰で3本連取して歓喜の勝利。チームを3-1勝利に導きました。流れの悪いところで無理をせずに我慢に徹した見事な勝利でした。

  
 並行スタートのラストの口地も、ここまで下がってきた相手エースに一歩も引かない強気なプレーで1セット目を8本で奪います。その後は3,6と取られて後がなくなりますが、4セット目もジュースまで持ち込むものの白神が先に勝利を決めました。技術的な課題は残すものの、大舞台でも臆することなくプレーする姿には頼もしさを感じました。

 13時スタート予定の2回戦ですが、前の試合が長引いてコート変更して1時間遅れで始まりました。

 相手は1回戦で島根・明誠に快勝して上がってきた岡山・就実。

  
 トップは再び森本。相手はカットマンです。序盤から長いラリーが続きますが、6-6から5本連続で取られて失います。粘りはしますが決定球が不正確です。変化をつけられ”打たされる”展開です。2セット目も流れは変わらず完敗。3セット目はループで粘るボールから回転をかけずに粘る戦術転換も実らず0-4と苦しくなります。タイムアウト後、強打を控えて徹底的にループとツッツキで粘る作戦が実って追いつきます。4-4から長いラリーが続く接戦に。8-8→9-9→10-10→11-11と息の詰まる展開でしたが、粘り切って13-11で一矢報います。4セット目も同じ作戦で粘りますが、甘くなるツッツキを狙われて苦しい展開。最後は7本で万事休す。

  
 エースの敗戦を何とかしたい2番には猿橋。これまた相手はカットマン。1セット目を4本で失うと2セット目も完敗。必死で粘りますが、相手のコントロール下にあるような流れが続きます。少しずつ変化に慣れてはきますが、こちらのプレーをしっかり見られて最後はミスを誘われてしまいます。3セット目も8本で敗れてチームも後がなくなります。

  
 苦しくなったダブルスの森本・白神ですが必死で粘ります。1セット目を7-5リードでしたが、一気に逆転され8で失います。後半まではいいのですが、最後の手堅くいくところを狙われます。2セット目も2本と離れない競り合いの展開で9-9に。しかし「もしや」と思うこちらの気持ちを読まれたかのような展開に。手堅くいきたい9-9から逆を突いたレシーブで3球目をミスさせられると、最後は3球目を叩きたいこちらのサービスを読んで横回転サービスを狙い打たれるといった具合です。3セット目も同様に9-9から2本連取されキッチリ試合を締められました。

 やはり競っても最後に冷静さを失わない相手が一枚上手でした。ポイント以上に完敗と言わざるを得ません。競っても慌てない、焦らない自信をつけない限りここから上は望めません。厳しい挑戦になりますがチャレンジを続けたいと思います。


 30日は競技二日目。

 ダブルスの1回戦から3回戦までが行われました。本校でダブルスにエントリーしているのは森本・白神組のみ。第6シードをもらい、上位進出を目指します。1回戦がシードで2回戦は13時開始のタイムテーブル。

  
 相手は和歌山・新宮。攻撃とカットの変則ダブルスでしたが、出足からガッチリと攻めて2,2,9でストレート勝ち。初日の団体戦に出場して会場の雰囲気に慣れた選手と、個人戦のみ出場の選手との差は大きいです。

 
 3回戦は群馬・吾妻。ペン表裏とシェーク表裏のペアです。2回戦からほぼ連続での試合ということもあり、1セット目を6本で先取する上々の出足。しかし2セット目は出足からモタつき3-8から追い上げたものの7本で取られました。1セット目を終えて、「負けられない」という意識が強く出たようなプレーです。3セット目も凡ミスが多く重い試合に。9-6リードを守れずに10-9まで追い上げられ、たまらずタイムアウト。何とか9本で逃げ切って2-1リード。しかし重い雰囲気は変わらず競り合いに。中盤までは競りましたが、そこから徐々に離して7本で振り切りました。

 31日は競技三日目。シングルスの1回戦、ダブルスの4回戦からが行われました。

 シングルスにエントリーしているのは森本、白神、口地の三人。森本は1回戦がシードなので白神と口地の1年生コンビがチャレンジです。

  
 白神は東京・武蔵野と対戦。出足を7本で失うと流れは一気に相手側に。疲れもあるのか覇気もなく足も動きません。結局、2セット目以降も5,6と完敗の内容、結果でした。誰よりも本人ががっかりだったと思います。心技体智の全てが噛み合わないと勝てない全国大会。経験豊富な彼女でさえこの試合にピークを持っていくことができませんでした。この悔しさは次の全国大会で晴らしてもらいたい。

  
 口地は長崎女子商のカットマンと対戦。幸先よく1セット目を8で奪います。しかし徐々に対応してきた相手に鋭い攻撃を浴び8で失いセットカウント1-1。何とかして取りたい3セット目も接戦に。5-7→6-8→8-10と差が詰まらない後半でしたが、粘って10-10に。三度のずつセットポイントを握り握られた末、18-16の激戦を制し2-1に。またしても接戦になりましたが、後半離されセットオールに。勝負の5セット目。2本と離れず勝負は後半へ。8-6→9-7と押し切りそうになりましたが、そこから力んで2本のオーバーミスで9-9に。ベンチに入っていた猿橋がタイムアウト。息を吹き返した口地は思い切ったサービスから三球目を決めて10-9.最後は長いラリーの末、勝負を賭けたファオハンドが決まって熱戦に終止符を打ちました。

 午後からはダブルス四回戦(ベスト8決定戦)。

 女子ダブルスで森本枝里・白神ひかる組が何と第三位入賞という快挙を成し遂げました。

  
 4回戦(ベスト8決定戦)は東京・武蔵野と対戦。相手ペアは、団体戦で本校が敗れた岡山・就実のエースダブルスに1回戦で、、2回戦は四天王寺のペアに、3回戦では札幌大谷にいずれもセットオールで勝ち上がってきたカットと粒高の変則ペアです。まずは出足から冷静に試合を進めます。白神がカットを丁寧に攻め、森本が粒高を狙う戦術がはまり7本で先取。ところが2セット目前半は白神が粒高に対応できず1-6と離されます。慌てず徐々に対応し、8-8で追いつくと相手がたままらずタイムアウト。一進一退の攻防の末、12-10で振り切ります。この一日を通してみると、ここがターニングポイントでした。3セット目も競り合いになりますが、9本で振り切って嬉しいランク入り(ベスト8)。

 ここまできたら狙いたい表彰台。

  
 準々決勝は東海総体、中部日本で勝った相性の良い愛み大瑞穂のエースダブルス。1セット目の競り合いを9本で奪うと、2セット目の前半はリードを許すものの押し気味の内容。6-6で追いつくと接戦を制して9本で奪って王手をかけます。2-0リードながらちょっとしたプレーで流れが一気に変わる緊張のプレーが続きます。中盤リードするものの、相手タイムアウトから流れが変わります。ここを堪えないと、という場面で粘ります。すると相手も緊張からか弱気なプレーになり12-10で振り切って歓喜のベスト4入りです。

  
 準決勝は予想通り高知・明徳義塾と。ほぼ連戦で勢いに乗る本校でしたが、百戦錬磨の相手は動じることなく淡々と試合を進めます。終始リードを許した1セット目を8で失うと、2セット目も相手ペースで試合が進みます。しかし粘る本校が相手のミスを誘い8本で取り返します。勝負の3セット目。ラリーになると好プレーがでるものの、サービスレシーブの正確さで少しずつ差が出始めます。地味ですが、基本通りのサービス・レシーブに簡単なミスが出た本校と、丁寧なサービス・レシーブと、ラリーになった時のコースの読みが相手の方が一枚上手でした。4セット目も離されて5本で万事休す。

 結成4か月。最初は今ひとつだったペアでしたが、練習と経験を積み徐々にダブルスとして機能するようになってきました。東海総体、中部日本と強豪ペア相手に通用することが自信となり、今日の結果につながりました。3年生と1年生のペアなのでインターハイは今回限りですが、最初で最後のチャンスをモノにできたことは称賛に値します。大先輩である西飯姉妹ペアでさえベスト8だったことを考えると、奇跡的な頑張りだったことが分かります。

 8月1日。競技四日目。いよいよ佳境です。シングルスの2回戦から5回戦(ベスト8決定戦)までが行われました。

 勝ち残っているのは昨年ランク(ベスト16)の森本枝里と、昨日激戦を制した口地恋菜。

  
 まずは森本の2回戦。相手は新潟・北越の右シ裏表。1セット目は相手も固く2本で先取。リラックスしてきた相手のナイスボールもありますが、慌てずに距離を取ってのドライブでポイントを稼ぎ9,5で奪って初戦の2回戦突破。

  
 前日の接戦を制して勢いに乗る1年生の口地は地元福島、桜の聖母学院と対戦。1セット目は競り合いになりますが、後半凡ミスが出て9本で奪われます。相手は1セット目の展開から、無理をせず距離を取って打たせてミスを誘う戦術に出ます。それにはまった口地は力んで打ちミスを重ねます。ようやく冷静さを取り戻した3セット目は、無理をせず逆に攻撃に緩急をつけて仕掛ける作戦が効果的で、競り合いの9-9から思い切った三球目攻撃が決まって9本でセットを返します。4セット目は徹底してフォア前から攻めますが、相手にそれを待たれて6本で万事休す。

 デビュー間もない1年生ながら、臆することなくチャレンジできたインターハイだったと思います。しかし、これまでも度々こんなケースはありました。大変なのはここから先です。簡単に”ホップ・ステップ・ジャンプ”とはいかないのが高校卓球の難しさです。今一度、原点に戻って自分のスタイルを見直す必要があります。幸先よくいっただけに立て直しが必要です。

  
 森本の3回戦は兵庫・育英の右シェークと対戦。ここを突破すればランク決定戦です。1セット目はサービスも効いてリズム良く攻め、ラリーになってもポイントを重ねて6本で先取。しかし2セット目になると効いていたサービスを待たれて狙われ4本で取り返されます。負けられないこの試合、勝負の3セット目。しかしその気持ちがプレーに出て力が入ります。ストップしたつもりのレシーブが台から出て3球目で狙われ、1-5とリードされ苦しい展開。しかしそこから攻め方を変え、5-5に追いつきます。一進一退の後半、力んだ分だけ大きくなったサービスを狙われ痛恨の10-12。何とかしたい4セット目ですが、相手の勢いは止まらず勝機を見いだせないまま6本で最後の夏が終わりました。

 昨年ランクインのシードを守れずラン決前で急停止。勝てる時は”こうも簡単に?”ですが、負ける時は”もう一回やらせて”と思う展開になるものです。しかしそれが勝負です。無欲の勝利だった昨年からすると、「ここは負けられない」という”欲”が出た今年。こういった心理状態の機微が勝負分けます。インターハイは今年で最後ですが、今後もまだまだ続く勝負の世界に身を置く限り、今日の経験は無駄にならないはずです。

  
 遠方にもかかわらず、今回もたくさんの保護者の皆様のご声援、ご協力を賜りました。選手たちの頑張りの数パーセントは皆様のお陰です。

      
 本当にありがとうございました!
'17 郡山インターハイ
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