平成28年7月31日から8月5日まで岡山県総社市の総社市スポーツセンターにて、「平成28年度全国高等学校総合体育大会卓球競技」が開催されました。

 本校からは女子学校対抗、女子シングルスの森本枝里A、植村有華B、萩里佳子B、女子ダブルスの萩・畑中みうB、植村・森本、男子シングルスの堀津有貴B、男子ダブルスの堀津・番条晃大@、口地輝季A・西山天智@がエントリーしました。

 競技開始の8月1日は猛暑日寸前の最高気温34℃。

 
 初日は団体1,2回戦が行われました。

 女子団体1回戦は広島代表の進徳女子と対戦。

 
 トップは森本。出足から落ち着いたプレーで不安定な相手に対し得点を重ねます。バックに集まるボールにしっかり回転をかけて主導権を握り、そのまま相手にリードを許すことなく快勝。貴重な先取点をゲット!

 
 続くはキャプテン畑中。回転量の多いドライブに時折カットを混ぜる相手に対しラリー戦になります。中盤までは競り合うのですが、台から出たボールにドライブで先手を取られるとブロックできずに苦しくなります。最後までそのボールに苦しみストレートで敗れて1-1のタイに戻されます。

 
 勝負のダブルスは植村・森本組。緊張からか出足から重いプレー。あっさりと3本で1セット目を先取されます。しかし焦らず少しずつ調子を上げ、2セット目以降を7,8,5と抑え込んで2-1リードで王手をかけます。

 
 4番は植村。ダブルスで調子を上げてきた植村ですが、リードしていた1セット目を逆転で失うと苦しい展開に。持ち前の思い切りの良い攻撃が鳴りを潜め、後手後手にまわります。しかし3セット目にようやく開き直ると少しずつ調子を上げ4本で取り返します。大きくリードを許した4セット目も我慢のプレーでじわじわと追い上げ10-10に。しかし最後は押し切られて無念の敗退。

 
 ラストは萩里佳子B。対するは相手エースがラストまで下がってきました。手堅いカットで快調にリードを広げますが、徐々に挽回されると9本で先取されます。続く2セット目も接戦になり10-10に。ところが焦って凡ミス2本であっさり奪われ後がなくなります。慎重に攻めていた相手でしたが、2-0リードで安心したのか攻撃が雑になったところに付け込んで3本で取り返します。4セット目も流れは変わらずリードを広げてセットオールの気配が。しかし開き直った相手の猛攻に押されて逆転を許して8本でジ・エンド。

 二時間を超える熱戦でしたが残念ながら初戦突破はなりませんでした。近いようで遠い全国大会での勝利です。技術的に差がなければ、必ず接戦になります。試合運びや勝負どころでの判断や決断で勝敗が分かれます。経験の必要な部分なので、高校から叩き上げで力をつけてきた本校の選手たちには厳しいハードルです。しかし地道に努力を積み重ねるしかありません。

 大会二日目はダブルスが行われました。

 本校からは男女それぞれ二枠の三重県枠を独占してエントリー。

 
 先陣を切ったのは男子の口地・西山。組み始めた頃は基本的なこともほとんどできず酷い状態でしたが、県予選あたりから少しずつ形になって予選を突破。シングルスと団体を逃した二人にとって今日が晴れの舞台です。相手は昨日の団体戦でも活躍していた岩手・専大北上のエースダブルス。多少の緊張はあったものの要所で思い切りの良い攻撃と手堅い守備を見せ1セット目を11本で先取。続く2セット目は相手も落ち着きを取り戻し5本で取り返されます。3セット目以後も懸命に食い下がるも7,9で万事休す。しかし「来年も絶対に出て今度は勝ちたい」という気持ちが強くなったようです。

 
 堀津有貴・番条晃大は滝川第二と対戦。県予選前に自主練習で培ったプレーで歓喜の予選通過のシーンは記憶に新しいところ。固くなった出足でしたが、番条のファインショットなどが決まり幸先よく9本で先取。2セット目もリードを奪いますが後半で追い上げられ、9-9からレシーブミス2本で逆転されました。気を取り直して臨んだ3セット目でしたが、これまた中盤までのリードを守れず9本で逆転負け。そうなるともう相手の勢いを止めることはできませんでした。”テンションを上げすぎず下げすぎず”。このコントロールが難しい全国大会初戦です。

 
 植村有華・森本枝里の初戦は、昨日の団体戦で勝っている進徳女子との再戦。リードされた1セット目を粘って逆転する最高のスタート。昨日より肩の力も抜けて好プレーも出ています。2セット目は8本で失いますが、3セット目も接戦に。8-8から押し切られて後がなくなります。4セット目も中盤リードから追い上げられ再び8-8に。タイムアウトで間を取りますが嫌なイメージはぬぐい切れず無念の逆転負け。団体戦のリベンジを許してしまいました。しかし二人は明日のシングルスもあります。気持ちを立て直して臨んでもらいたいと思います。

 
 萩里佳子・畑中みうは長崎・鎮西学院と対戦。相手は豪快なドライブを武器とする左右のドライブ型です。出足から萩のカットをしっかり回転のかかったドライブで攻められ苦しい展開。少しずつ対応し始め2セット目は接戦に。ジュースになった後も一進一退の攻防でしたが、最後は相手の思い切りが上回り14本で王手をかけられます。カットを狙われていたので3セット目からは萩がフォアのカーブロングを入れたのがハマって相手のミスが目立ち始めました。3セット目を6本、4セット目を8本で取ってセットオールに。5セット目も接戦になりますが、最後は粘りに粘って9本で歓喜の逆転勝ち。

 
 2回戦は島根・明誠と対戦。出足良く序盤をリードしますが丁寧なプレーで追い上げられて8本で逆転負けすると、相手の凡ミスの少ないプレーにリードを奪えず5,7で完敗でした。しかし地道に少しずつ努力を続けた二人のスタイルを体現したプレーを見せてくれました。

 やはり全国の壁は厚かった。あと一本を”普通のプレー”で切り抜けるがどれほど難しいか。しかしこういった苦い経験が次の全国大会で生きるはず。

 競技三日目。

 この日は団体、ダブルスに加えてシングルス1回戦も行われ、会場も超満員です。

 本校からシングルス1回戦にチャレンジしたのは男子の堀津有貴、女子の森本枝里、植村有華、萩里佳子。

 
 堀津は滋賀・近江と対戦。出足の固さもあり一気に離されなす術なく1セット目を失います。2セット目も序盤から厳しく攻められ点差を広げられますが、相手の雑なプレーに付け込んで徐々に挽回。10-7とセットポイントを握りますが、慎重になりすぎて追いつかれます。しかしタイムアウト後に気持ちを切り替え事なきを得ます。3セット目を取られて後がなくなった4セット目。接戦になり僅差リードのまま後半に。11-10でリードしカットでしのいだボールを相手が焦って打ちミスした瞬間に隣からボールが飛んできて痛恨のレットに。その後もチャンスはありましたが、サービスミスなどで潰して万事休す。流れから言えば4セット目さえ取れば…と悔やまれますが、それも含めての結果です。地道に積み上げた力ですが、まだ試合運びや駆け引きなどに大きな課題を残します。大学進学後にこの課題を克服してもらいたいと思います。

 
 植村有華は埼玉・正智深谷の選手と対戦。団体戦にも出場している強豪選手ですが、始まってみれば接戦となりました。無理して攻めずに丁寧に試合を進め9本で先取。競り合った2セット目でしたが、再三のチャンスを生かせず11本で失う痛いセットに。更に3セット目も9本で落とし、やはり名門校の選手には…と思いかけた4セット目を粘りに粘ります。巧みに攻守を切り替えて相手の焦りを誘い11本で奪い返してセットオールに。すると流れは明らかにこちらに傾き、全てが思った通りの展開となり6本で押し切り金星をゲット。思い切りの良い攻撃と固い守備という彼女の持ち味が存分に生かせた試合でした

 
 森本枝里はこの試合後のダブルスでベスト4に入った福岡・希望ヶ丘の主力選手と対戦。同じ左利きから鋭い攻撃を繰り出す相手に、バックドライブを生かして強気に立ち向かいます。しかし接戦の1セット目を10本で失うと調子を上げた相手に2セット目は完敗。これまでかと思われた3セット目の後半に粘ってようやく10本で取り返します。4セット目も競り合いになり苦しい後半でしたが、激しいラリー戦を強気のプレーで制してセットオールに。一進一退の攻防が続きましたが、向かっていく気持ちはブレることなく8本で抑えて歓喜の勝利。

 
 萩里佳子は栃木・青藍泰斗の選手と対戦。左利きからキレの良いドライブを武器とする相手選手に、出足から厳しく攻められます。また、台を広く使った鋭いサービスにも苦しめられました。なかなか反撃の糸口が見つけられず、攻撃に活路を見出そうとしますが、コースが読めずにかえって苦しい展開に。3セット目は接戦になり9本まで迫りましたが一歩及ばず。中学時代は県でベスト8が最高だった彼女ですが、我慢強くカット型向きの性格で、少しずつキャリアアップしてきました。昨年のインターハイ予選でシングルス代表となり常に県の上位で活躍してきました。ただやはりカット型の宿命か、カット打ちが得意な選手と対戦するとなす術なく敗れる試合もありました。それでも地道にひたむきに頑張り続けた3年間でした。大学に進んでからも競技を続ける彼女が大きな花を開かせる日を楽しみにしています。

 競技四日目。


 シングルス1回戦を突破した選手たちによる2回戦から5回戦が行なわれました。

 団体戦とはまた違った雰囲気です。

 学校や都道府県など関係なく、強い選手だけが勝ち上がれる一発勝負のトーナメント戦。

 本校からは昨日の1回戦を突破した女子の植村有華と森本枝里がチャレンジしました。

 
 植村は徳島市立のカットマンと対戦。粘り強い堅実なプレーと、時折見せる鋭い反撃を浴びて厳しい立ち上がり。反撃の糸口が見つからないまま1,2セットを終えます。少しずつ相手のプレーにも慣れてきた3セット目。長いラリーが続きますが辛抱強く粘り、チャンスと見るや持ち前の思い切りの良いフォアハンドが決まり出して8本で奪い返します。その勢いで4セット目も接戦に持ち込みますが最後は8本で万事休す。小学生時代には活躍するも中学に入って競技を止めていた彼女ですが、一念発起して高校から再スタート。勝てる勝てない以前に「3年間続けられるのか」を心配されましたが、厳しい練習にも耐えて順調にキャリアを積んできました。1年生の後半からチームの主力として活躍し、たくさんの県外大会で活躍しました。今日をもって卓球から離れ、将来の夢のため勉強に本腰を入れます。この3年間の経験を生かして頑張ってもらいたいと思います。

 
 森本は東京・武蔵野の選手と対戦。互いに慎重な立ち上がりで序盤から接戦になります。緊張の1セット目を9本で取ったのが大きかった。その後は競るもののサービスで主導権を握り、流れを相手に渡さずに9,8,10でストレート勝ち。

 
 続く3回戦は16シードの選手にシード下から勝ち上がってきた鳥取敬愛の選手と対戦。強豪選手に勝ってきたので警戒して臨みましたが、思いのほかスムーズに試合は進み、ポイント的には僅差ながら要所を締めて9,8,6とこれまたストレート勝ちで4回戦(ベスト16決定戦)へ進みます。

 いよいよ4回戦ランク(ベスト16)決定戦です。相手もノーシードから勝ち上がってきた大分・明豊の選手です。サービスから鋭い3球目が得意な身体能力の高そうな選手です。序盤はやはりサービスからの3球目にてこずり7本で失います。しかし相手のサービスに慣れてきた2セット目から反撃開始です。今大会効果的だった回転をかけたバックドライブに相手のブロックが全く合わずに得点を重ねます。レシーブからもラリーに持ち込み3,6と簡単すぎて怖いほど王手をかけます。しかしやはりそう簡単には物事は進みません。ここで決めたい気持ちが強すぎたのか、中盤あたりから少しずつラケットが振れなくなってきます。3セット目までは何でもなかったボールが強気で攻められなくなってきます。そうなると対応が後手後手にまわり、重苦しい試合展開のまま5本で奪われセットオールに。5セット目になっても悪い流れは変わらず出足から0-3でタイムアウトを取ります。その後も苦しい展開は続き、1-5でチェンジエンド。こうなるとチェンジエンドを生かして流れが変わることを期待しますが1-6と絶望的な展開。ところが多少期待していた「相手が勝ちを意識して固くなる」展開となり、2-6、3-6、4-6と挽回します。しかし試合は後半。5-7、6-8と2本差が遠くなかなか差は縮まりません。しかしついに8-8で追いつくと相手もたまらずタイムアウト。8-9、9-9と互いに固くなりながら勝負のポイントに。サービスは森本。必死に攻める森本と、それをしのいでラリーに持ち込む相手との攻防。心臓が口から飛び出そうな場面でしたが、最後は森本の気力が相手を上回り、2本連取の9本で歓喜の勝利!

 
 喜びもつかの間、すぐにベスト8を賭けて、昨年準優勝の第一シードの大阪・四天王寺のカット選手と対戦です。ここからは未知の領域7セットマッチ。さすがに肩の力も抜けてナイスボール、好プレーも出ますが、それをことごとく上回るハイレベルなプレーで跳ね返されます。1,2セット目は8,8とポイント的には競りますが、内容は要所をビシッと締められています。3セット目に入ると森本のプレーを見切ったように打点の高い鋭いカットと、狙い澄ました反撃で、応援団からもため息しかでなくなりました。3,4セット目は5,3とシャットアウトされました。

 シングルスの入賞はベスト8以上ですが、ベスト16、ランク入りは選手たちにとって大きな勲章です。入学時から将来を嘱望され、全国合宿でもある程度の結果は出していましたが、全国トップにはまだ遠いと感じていました。もちろん、組み合わせや様々な巡り合わせも良かったとは思いますが、そのビッグチャンスを一発でモノにするには日頃から地道に努力を重ね続ける必要があります。地道に努力を重ねてもチャンスは来るかどうかは分かりません。高校3年間、一度も来ない可能性も十分にあります。それでも徒労に終わるかもしれない努力を重ね続けた者だけが千載一遇のチャンスをモノにできるのだと思います。

 昨年の辻智貴さんのベスト8に続き、2年連続でランク選手を輩出できたことを誇りに思います。

 先輩たちの背中を見て後輩たちも勇気と希望をもらえます。

 森本自身ももちろんのこと、他のチームメイトも自信を持ったことでしょう。

 今回の森本の活躍は、彼女の努力もさることながらサポートに回った男女チームメイトや、遠くまで足を運んで下さり最後まで応援をして下さった保護者の皆様、三重県からインハイTVなどで応援をして下さった卒業生ら関係者の方々など、チーム白子の勝利です。

 心から感謝いたします。

  
 ありがとうございました!

'16 岡山・総社インターハイ
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