このページは旧データのページです。
最新版は⇒https://komainu.net/
よりお入りください
第二回 小松寅吉・小林和平作品ツアー 2
旭宮神社(須賀川市旭町)
町外れにある旭宮神社で、面白い狛犬を見つけました。
銘がないのですが、おそらく江戸時代末期くらいでしょう。残念ながら阿は鼻が取れてしまっていて、本来の表情が分かりません。それにしても、彫りの深さといい、どこか柔和でありながら精神性を感じさせる深い表情といい、すばらしい狛犬です。
もしかして、小松寅吉の父親・理兵衛の作では? と、勝手に想像してしまいました。
阿像はご覧の通り、鼻がもげてしまっています。右の耳も取れていますね。もともとはどんな顔だったのかは、吽のほうから想像するしかないのですが、実にもったいない。
鬣や巻き毛の彫り、子獅子が絡みつくように親を見上げている構図などが特徴的。
このタッチをよく覚えておいてください。後で、似た作風に出逢うことになりますので。
この神社にはもう1つ、見逃せないものがあります。社殿横、奥にひっそりと置かれている恵比寿像。
タップを踏むような脚のデッサンから、もしやと思って確認したところ、やはり小松寅吉でした。
銘は「石川郡浅川村福貴作 小松布孝」となっており、明治45年7月8日建立。寅吉としては晩年の作ということになります。
これでますます、狛犬の作者は寅吉の父親、小松理兵衛布弘ではないかという思いが強くなりました。
結局、須賀川市内での最大の収穫はこの旭宮神社でした。
日没になり、あとは明日のお楽しみに。
「第二回 寅吉・和平作品ツアー」次へ
進む
東北の狛犬目次TOPへ
狛犬ネット入口目次へ
狛犬ネット売店
『神の鑿』『狛犬ガイドブック』『日本狛犬図鑑』など、狛犬の本は狛犬ネット売店で⇒こちらです
全国書店にて発売中!
『狛犬かがみ A Complete Guide to Komainu』 全128ページ A5判 オールカラー(バナナブックス 2006年9月15日発売 1700円税込)
狛犬文化を体系的に解説・解明。全ページカラー。収録画像400点以上。日英両国語完全対応。日本が誇る狛犬文化・狛犬芸術の全貌を初めて全世界に発信!
詳細情報は
こちら
■
アマゾンコムでの注文は
こちらから