#1〜10
Number.0010
「Tapestry」Carole King
ESCA7614/1971 EPIC/SONY RECORDS
最近になって、私の大切にしているオーディオセットの内、アナログ・プレイヤーが不調を訴えて
いまして、実は前々回の「サンタナ」そして前回の「リトル・フィート」は実際に音を聴きながら
ではなく、アルバム・ジャケットを見ながら、記憶を便りに書き上げた事を此処に白状いたします。<m(__)m>
そして今回取り上げるキャロル・キングの「Tapestry」(邦題:つづれおり)は、CDを改めて買った次第であり
ます。ハハハ(;^_^A エ〜(^^;) 何だか前フリに貴重な紙面を取ってしまい、肝心のアルバムの紹介文のスペース
が残り少なくなってしまいそうで焦ってきましたが、この作品はキャロル・キングが1971年の3月に発表した第2
作目のアルバムであります。(o^^o) 今、某スバルのCMでこのアルバムに収録されている「So
far away」をあの
ロッド・スチュワートが歌っていますが、なかなか良い味を出していますネ。(o^^o)
しかし何といっても、後にJames Taylorがカバーして大ヒットした「You've got
a friend」(邦題:君の友達
がB-1に収録されているのですが何を隠そうヘソ隠そう、私アブラヤはこの曲が大好きなんです。
何しろ歌詞が良いんです・・・「貴方が私の名前を呼ぶだけで、私は何処に居ようとも貴方に逢いに飛んで行く」
というポジティブな歌詩には泣くしかありません・・・・・(;_;)( ;_)( ;)( )(;
)(_; )(;_;)(T-T)
確かに現状を否定し打破しようとするのも、一つのパワーになるかも知れません。
しかし、皆それぞれの人生に於いて、運不運は有るかもしれませんが一生懸命頑張っています。
私の座右の銘に「本気ですれば大抵の事は出来る、本気でしていると何事も面白い。本気でやっていると誰
かが助けてくれる。人を幸福にする為に本気で働いている者は、皆んな幸せで皆んな偉い。」という言葉が
有るのですが、アブラヤはチョイト落ち込みそうな時は、この曲が真っ先に浮かんできます。(^_=)
まだ聴いた事のない貴方!是非聴いてみて下さい。私は今日、このCDを1,600円で買ってきました。(o^^o)
「Dixie Chicken」Little Feat
P-10343W/1973 Warner Bros.records Inc.
今回はチト渋すぎるかなっとは思ったのですが、アメリカンロックの西の雄としてLAを拠点にし
て数々の名アルバムを発表してきたリトルフィートの1973年リリースの作品「ディキシーチキン」を紹介して
みたいと思います。
リトルフィートというバンドの名前自体は、私がZEPにカブれていた高校時代に購読していた音楽雑誌によく
紹介されてはいたのですが、その紹介記事の殆どが「最もミュージシャン受けするバンド」とか「今アメリカに
於ける最高の職人集団」等、そのどれもが皆揃って最大限の賛辞をこのバンドに贈っていたのが印象には残って
はいたのですが、あのJImmy Pageが愛聴しているバンドだという話を小耳に挟んでからは、是非とも聴いてみ
たいものだとアブラヤ青年は常々思っていました。そして、運良く友人のフーターさんが所有していたというの
を幸いに、聴かせて頂く事が出来たのが約20年程前のお話です。
1曲目のタイトル曲「Dixie Chicken」は、今は亡きローエル・ジョージのスライドギターがファンキーなビート
に乗って縦横無尽に飛びまくる御機嫌なナンバーです。(o^^o)
私はそれまで、この様なタイプの曲を耳にした事がなかったので「ヘェ〜!こういうリズムの曲もまた良いもん
だナァ・・」と新たな発見に喜んだものでした。
私はこの作品に巡り合った辺りから、それまでに愛聴していたハードロック系の縦ノリの音楽から徐々に、横
ノリの気持ちよさに目覚めていったのでありました。(#^.^#)
「何だ!!その縦ノリやら横ノリちゅうのは?」という御意見が聞こえてきそうなので、私なりに定義づけた
説明をばさせて頂けば「縦ノリ」は上半身主導でのるリズム、「横ノリ」は下半身主導でのっていくリズムだ
と思って下されば、まず間違い無いと思います。(^_=)
特にドラムスのリチャード・ヘイワードの叩き出すリズムは、凄くタメが効いてその上タイトなリズムでもって
このバンドのカラーを決定づけているように思えます。この頃から私はバンドの善し悪しは全てドラマーの腕に
係ってくると思うようになってきました。
私のリトルフィートに抱くイメージは「粋でいなせな、LAのバンド」っていう感じです。(;^_^A
「ABRAXAS」SANTANA
SOPN129/1970 CBS/SONY INC.
サンタナと言えば条件反射的に、梅干しを30個位ほおばって「ウ〜ッ、酸っぱい!!」と顔をしか
めた様なオッサンが思い入れたっぷりの表情で、例のクィ〜ンと良く伸びるギターを謳わせていた「哀愁のヨーロ
ッパ」を思い浮かべる御父兄諸氏も沢山いらっしゃいますとは存じますが・・・_(._.)_
今回取り上げた「ABRAXAS」(邦題:天の守護神)は、その件のオッサン「カルロス・サンタナ」率いるサンタナ
が1970年に発表した2ndアルバムであります。
(私の記憶に間違いが無ければ、このアルバムは高校1年の冬頃に友人のフーターさんと一緒に買いに行ったように
思うのですが、因みにその時他に買ったレコードはCREAMの「カラフル・クリーム」とSugarBabeの「SONGS」
の計3枚だったとアブラヤは記憶しているのすが、フーターさん覚えていますか?)(^^;)
その時のアブラヤ青年は一にも二にも「Black Magic Woman」が聞きたくて、このアルバムを買い求めたのです
が、流石にサンタナの一番尖っていた時代の作品だけに、全曲格好良かったですタイ(○`ε´○)ウッス!!
特にB面3曲目の「Samba Pa Ti」(邦題:君に捧げるサンバ)でのカルロス・サンタナの官能的なギターには背筋
がゾクゾクと震えるくらい興奮した事を今でもつい昨日の事のように思い出します。(#^.^#)
「Electric Ladyland」Jimi Hendrix
POCP-2021/1968 Polydor International G.M.B.H
少しでもロックに興味を持った事のある方なら、一度はその名を聞いたことはあると思いますが・・・
あの天才ギタリスト“ジミ・ヘンドリックス”の1968年リリースの2枚組3rdアルバムです。
ハッキリ言ってアブラヤの貧困な語彙では、“ジミヘン”について何と形容したらよいのか見当もつかない程、偉大な
ギタリスト・・・いや、アーティストでありました。_(._.)_
前回、そして前々回のアルバム紹介で書いたような文章の繰り返しになってしまうのは、自分でも承知した上でお話致
しますが、初めて“ジミヘン”を聴いた時の印象は「ドッヒャ〜!?何だこりゃ?訳わかんないヨ〜(・・;)」っていうの
が正直な感想でありました。(;^_^A ・・・
ハッキリ言って「何だよ〜・・結構デタラメに弾いているんじゃないの?(`´)」と思える位、奔放で暴力的なギター
に、当時高校一年生だったアブラヤは好き嫌いのレベルを超えて、強烈な印象を受けました。
しかし、その後ジミヘンの作品を真面目に聞き込んでいく内に「やっぱりこの人は只者ではない!!」という確信に変わ
っていったのです。「ひょっとしたら、この人はもの凄く優しい人間なんじゃないのか?」「こういう“愛”の表現の仕
方もあるんだろうな・・・」ジミヘンを聴くときの自分の精神状態によって、その感じ方は毎回違うものになりました。
取り合えず、私がこのアルバムでベスト・トラックだと思うのは、「Crosstown traffic」とボブ・ディランのカバー
曲の「All along the watchtower」の2曲です。(格好良いぞ〜)
私も趣味でギターを弾くのですが、ある程度の技術がついてくると(勿論、低次元のレベルの話ですが)“ギターを弾け
る事に充足してしまうという、「お約束のパターン」にハマってしまう”のですが、ジミヘンは楽器を弾くという行為か
ら真に解き放たれて、宇宙に拡がって行くような「音」をその身体から捻り出しているという気がします。
イングウェイもサトリアーニもクラプトンでさえ、ジミヘンのチューニングの音だけでブッ飛んでしまうでしょう。^_^;
しかし、そんな偉大なJimi Hendrixも1970年の9月に僅か24才で急逝しました・・・・<m(__)m>
「John Lennon」John Lennon
AR36002/1970 Apple Records,Inc
前回は、ジョン・レノンの曲について一寸書いたのですが、今回は彼が「ビートルズ」の解散後に発
表した作品「John Lennon」(邦題:ジョンの魂)を取り上げたいと思います。
アブラヤはこのアルバムを初めて聴いたときは、ハッキリ言って大ショックでした。(^^;)
何故って、その頃の私は未だ“ビートルズ命”の青っちょろい中学生でありまして、「このジョンのソロアルバムは
またまた格好良い音を聴かしてくれるんだろうな〜(o^^o)」などと、“ビートルズのジョン”を期待していたのでし
ありましたが・・・1曲目の「Mother」を聴いた瞬間「何か恐そうだな・・・^_^;」と思い、ラストの「母の死」ま
で私の目は点になったままでした。(・・;)
そう言うわけで、この作品は当時の私にとっては、かなりシリアスでヘビーなアルバムでした。
しかし、後に私もそれなりにヨタヨタとですが成長していき、恋をしたり酒を飲み始めたり喧嘩したりと色々と人生
経験を積んでいく中で、段々とこのアルバムの偉大さが分かるようになってきたつもりです。
恐らくジョンはこのアルバムで、それまでのビートルズ幻想に横たう自分自身を解体し葬ること決別するという強い
決意で以て、私を含めたビートルズに関わる全てに対しての決別状を送り突けてきたのではないのか?
「てめ〜ら、いつまでもバブルに酔っぱらってるんじゃねえんだぞ!!」と私は解釈したのですが・・・
1980年12月8日未明、皮肉にもジョンはそんな幻想を抱えこんだ青年に凶弾を浴びて亡くなりました。
今でも私にとって、John Lennonの曲はJimi Hendrixと同じように、音を聴くと切なくなるアーティストの筆頭
であります。(ノ_<。)
「LET IT BE」THE BEATLES
AR34001/1970 Apple Records,Inc
とうとう5順目にして、あのビートルズの「レット・イット・ビー」を語ってみたいと思います。
この作品はビートルズの解散寸前にリリースされたので、ラストアルバムと思っておられる方も結構いるかと思うの
ですが、実はあの「アビー・ロード」よりも前に録音されています。
実は初めてこのアルバムを聴いた時の、第一印象は「何て散漫で締まりの無いLPなんだっ!金返せ!」とガッカリ
した記憶があります。しかし段々と年月が経ち、例えば余りにも完璧すぎてゲイジュツの域に達している観のある
「サージェント・ペッパー・・」や「アビー・ロード」などよりも、荒々しく猥雑で疲れていてヒリヒリしていて
何ていうか、そこには私達と同じ等身大の人間の「日常」が垣間見えるようで、味わい深いアルバムだなと思える
ようになってきて、今となっては収録されている全曲が好きです。
特に1曲目から3曲目まで(Two of us〜I dig a pony〜Across the univers)は最高です。
創ったジョン・レノン本人が気に入らないといって、どこかの慈善団体に寄付したとかいう「Across the univers」
は、“カップから溢れた言葉が宇宙へこぼれていく・・・”と、ジョンの気怠く眠そうな声で唱われているのですが
今でもたまに聴いたりするとやはり感動してしまいます。(T^T)
ビートルズを体験(追体験)後、それこそ色々なアーティストやバンドを聴いてきましたが、ハッキリとここで断言
出来るのは、あんなにも情熱を込めて一つのバンドに寝食を忘れて熱中出来たのは、恐らく後にも先にもビートルズ
しかいないだろうという事です。いけねっ!ついつい、リキが入っちゃった・・・(^^;)
「Houses of the holy」Led Zeppelin
16P1-2027/1973 /Atlantic Co.Ltd
レッド・ツェッペリンの通算5枚目にあたるアルバムで、邦題「聖なる館」というタイトルの作品です。
このアルバムは、初めて私にビートルズの「存在」を教えてくれた中学時代の同級生が、いつまで経ってもビートルズに
一辺倒の私に対して「これからのロックはこれだゼぃ!!」と言って貸してくれたレコードでした。
恐る恐るレコード盤に針を落としたアブラヤ少年は、1曲目の「The Song remains The Same」の余りにも凄い大音量
に腰を抜かさんばかりの大ショックを受けました。私はこの時の影響が尾を引き、今でも腰抜けのままです。(^^;)
その後のアブラヤは坂道を転げ落ちるように(!?)“Zep”にハマってしまいまして、生ギターをレスポールに持ち換
えて「胸一杯の愛を」「移民の歌」「天国への階段」etc・・・一生懸命になってコピーしまくっていました。
“Zep”のギタリストであった、JImmy Pageは当時からよくギター雑誌などで「ヘタ」だの「ケチ」だの色々言われて
いましたが、やはりサウンド・プロデュースの腕は半端では無かったと思います。m(__)m
ギターソロ云々ではなくて、明確な意図の基にあの独特のリフ(ある意味じゃストーンズのキース・リチャーズに通じる)
で“Zep”のサウンドカラーを決定づけているし、とにかく格好良かったですたい。星君!!!
「Goodbye Yellow Brickroad」Elton John
IFP-93105B/1973 DJM Record Co.Ltd
先日の、ダイアナ元皇太子妃の葬儀でエルトン・ジョンが歌った「英国の白いバラ」がやっと
本日、日本国内でもCDシングルとして発売されました。今朝、ラジオのニュースで伝え聞いたところによると
最早世界中で、シングル盤の売上げ記録のレコードを樹立してしまったそうです。
そして今回紹介するのは、そのエルトン・ジョンがその全盛期の真っ直中の1973年に発表した2枚組の大作
「グッバイ・イエロー・ブリックロード」(邦題:黄昏の煉瓦路)であります。
このアルバムからは、「土曜の夜は僕の生き甲斐」と「グッバイ・イエロー・ブリックロード」がシングルカット
されまして、私は特に「グッバイ・・・」が大好きでしてた。(o^^o)
何より、この当時のエルトンのバックを固めていたメンバーであった、ナイジェル・オルソンのドラムスの音が
無茶苦茶格好良かったので、鉛筆をスティック代わりによく机を叩いて真似をしていました。(^_^;
実は冒頭にお話しした「英国の白いバラ」の原曲である「Candle in the wind」は、このアルバムの3曲目に
収められていまして、元の歌詞は今は亡きハリウッドのセックスシンボルであった、あのマリリン・モンローに
捧げられたものでありましたが、今こうして皮肉にもダイアナ元皇太子妃を葬送する曲として生まれ変わって発表
されたのでありました。(;_;)
「Beggars Banquet」The Rolling Stones
L18P-1819/1968 Decca Record Co.Ltd
ってな訳で今回は、泣く子も黙る(きょうびは、何それ?って言う人もいるでしょが・・・)
あの、ローリング・ストーンズの「ベガーズバンケット」を取り上げてみたいと思います。
何と言っても、1曲目の「Sympathy for the devil 」(邦題 悪魔を憐れむ歌)で、ガツンと衝撃が走って
きます。この曲は数年前に、ガンズンローゼスがカバーしたバージョンをラジオで聞いた記憶が有るのですが
私はやはり此方のオリジナルヴァージョンが良いと思います。(#^.^#)
それから、ストーンズのオリジナルメンバーだった故ブライアン・ジョーンズが、実質上このアルバムを
最後に(次作の「Let it Bleed」では殆どプレイしていない・・・ちゅうか弾けなくなった・・・)
ストーンズを脱退し、その直後に不慮の事故死で亡くなりました。(T-T)
2曲目の「No expectations」での、ブライアンのスライドギターは泣かせてくれます。(/_;)
それに、B-1の「Street Fighting Man」での、ブリッジ部分に於ける彼の弾くシタールの響きは、何度聴い
てもゾクッとさせられます。(・・;)
どれだけ「リアル」であるかという事を、誤解を恐れずに良いROCK・並のROCKの判断基準に掲げるとした
ならば故ジョン・レノンもそうだったように、ローリング・ストーンズも上手に私達を騙してくれた。
それも紛れもなく極上のROCKで・・・
「461 Ocean Boulvard」Eric Crapton
POCP-2275 /1974 RSO Record,Inc.
ここ数年、特に「Unpluged」を発表した辺りから、すっかり脂ののりきっている感のある
エリック・クラプトンが、デレク・アンド・ドミノス解散後の長いブランクを経て発表した名盤です。
アルバム全体に一貫して漂う、リラックスした雰囲気の中でクラプトンの肩の力を抜いた絶妙な“タメ”の
効いたギターがとても心地良くて、今でもちょくちょく聞いております。(o^^o)
確かこのアルバムがリリースされたのは、私が高校一年生の秋頃だったと記憶しているのですが、何を隠そう
へそ隠そう。m(__)m 小生が、初めて買ったクラプトンのレコード(勿論、30cmのアナログ盤)でした。
当時はこのアルバムから唯一シングルカットされた、「I shot the sheriff」がスマッシュヒットしていま
して、よくラジオから流れるメロディーに合わせてよく歌ったものでした。(^^)(^^ )(^ )( )( )( ^)( ^^)(^^)
しかし特に絶品なのは、B-3(CDですと8曲目)の「Let it grow」がやはり最高です。(o^^o)
夕闇の空を見上げて、一つ一つ星を数えていったらいつの間にか、空一杯に埋め尽くされた星空に気付き圧倒
されて、暫し立ち尽くしてしまったような(!?)アレンジの素晴らしさが、Goodです・・・
数あるクラプトンの作品群の中でも、私はこの「461 Ocean Boulvard」がベストだと思います。