Kensakuのベスト5歌謡曲


1 ロマンス/岩崎宏美 阿久悠/筒美京平 1975

2

センチメンタル/岩崎宏美

阿久悠/筒美京平

1975

Kensaku: 「シンデレラ・ハネムーン」でも書きましたが筒美先生による2曲。これもやはり歌、演奏、アレンジのどれもが完璧なプロダクションです。リズム・セクションは当時、南こうせつや風のバックをしていた人たちで、1973年の吉田拓郎のライブで壮絶なドラミングを披露している田中清司さんも入っている。すごいのが、ストリングスです。
まさに職人技の、えらいグリスやシンコペションもなんのその。あんなことが弾けるなんて信じられないテクニック。それにしても筒美先生のすごいのは、歌手が岩崎宏美ということを前提にした作曲でありアレンジであるというところ。他の人には、こんな曲は歌えないだろうし演奏できないと思う。2曲まとめて書いてすみません。どちらも大変好きなもので。
伽 羅: 私にとっては、圧倒的に懐かしい曲です。
歌詞の意味もわからず歌っていた頃の自分を思い出します。
知らず知らずのうちに、「筒美マジック」にかかっていたのでしょうね。
しかしよくよく考えてみると、おっしゃるような素晴らしい曲を何気なく受け止めて口ずさみ・・・いい時代に育ったのだと思います。
現代の歌だって良い歌はたくさんあるとしても・・・。
テリー: ミュージシャンズ・ミュージシャンという言葉があります。演奏家のための演奏家、くろうと好みのミュージシャンのことですね。シンガーにもそれはあてはまる。
ヒロリンなんかも入るのではないかな?明菜ちゃんも、デビュー前はヒロリンの歌でお勉強したと言ってたし。洋楽ファンに、ヒロリンのファンって多い気がするなあ…。
そう、アレンジの話ですけど、ディスコにはこういうストリングスって必須ですよね。
でも、当時のディスコでヒロリンがかかった覚えはないなあ(笑)かけたら結構うけたかもね。んなわけないかあ?
ターミー: この2曲、連続オリコン1位曲でしたね。<<夢のようね 今の私しあわせ>>私も、この「センチメンタル」での青空まで飛んで突き抜けていくような宏美さんの歌声が好きです。
そしてエンディングの<<そんな気分よ 17才>>というところ、とても気持ちがいい。
うん、名曲だ。

アブラヤ:

どちらも共に1975年に発表された曲だったのですか。24年も昔なのだにゃあ?(笑)
たしか私は彼女と同い年の筈だったので、当然17才だったのですが…テレビで見かける彼女
は、私などよりも全然大人びているように見えましたっけ。(-。-)y-゚゚゚
当時は殆ど洋楽ばかりを聴いていたように記憶しているのですが、この2曲は印象に残って
います。やはり筒美先生も、彼女の歌唱力を充分に認めていたからこそ本気になって仕事を
したのではないかと思います。なんか久しぶりに聴いてみたくなりましたよ。(o^^o)

3 おきざりにした悲しみは/吉田拓郎 岡本おさみ/吉田拓郎 1972
Kensaku: この人は、フォークの人ということになってはいるが、本人はあまり気にしてないと思う。「結婚しようよ」で売れたときには、確かにカエレコールがあったりして硬派なフォーク・ファンからはコマーシャリズムに乗ったなどと批判も有った。
しかしフォーク全盛期でロックがまだマイナーだったころ、たとえばサディスティック・ミカ・バンドが注目される前の時期に、ミカ・バンドやティンパン・アレイ系のミュージシャンを起用していたのは彼である。井上尭之グループや柳田ヒログループ(高中正義、高橋幸宏、小原礼)、つのだひろ、鈴木茂、矢島賢、チト河内などなど。
この曲は、フレーズメイカーと拓郎本人に呼ばれていた高中正義のフレーズ炸裂の1曲。アルバムには入れずにシングルだけの発売だった、と思う。重い感じでシングル向きとは思えないけど「祭りのあと」の後、みたいな曲だ。
テリー: あ、イントロのギターは高中さんが考えたんですか。なるほど。
この曲も私個人的に、中学の頃とか歌いまくってました。懐かしいです。歌詞が自分に跳ね返ってきて泣いちゃうんですよね。絶望しきっている。でも、その中からまた、何かをはじめなくちゃ、戦わなくちゃと思う。おしつけがましくなく、そう感じました。
ターミー: 最新アルバム「ハワイアン・ラプソディー」なんか聴いていると、アレンジはちょっと今風にはなっているけど、基本的にこの「おきざりにした悲しみは」の頃とちっとも変わってないのね。拓ちゃんのすごいところは誰が唄っても拓ちゃんの歌だとわかるし、誰の歌唄っても拓ちゃんの歌みたいになってしまうところ。
キャンディースの「やさしい悪魔」しかり、Kinkiの「みんな抱きしめて」しかり。
伽 羅: いや〜、フレーズメイカーという言葉がいいですね〜。
私的にはタイトルがたまんないです。拓郎さんの声も好きです〜。
こんなことしか言えない私・・・(;;)。

アブラヤ:

あれれ?どういう曲でしたっけ?多分、聴けば思い出すとは思うのですが…。(^^;)
アルバムに収録されずにシングルのみの発売だったのですか?で、1972年発表のアルバムっていうと…通称「ブラック・アルバム」と呼ばれていた『元気です』でしたっけ?

4 LAZY NIGHT/松下誠 ?/? 1981
Kensaku: 今までの曲よりちょっと新しくなるけど1981年です。曲は歌詞にも出てくるがまさにスティーリー・ダンである。サウンドとしてはドナルド・フェイゲンの『ナイト・フライ』そのもの。もともとスタジオ・ミュージシャンの人だが、このアルバムはほんとに和みます。
山下達郎さんのムーンから出ていて、確かにレーベル・カラーって有るんだなぁって思います。これの入ってるアルバムの後にもアルバムは出てますが僕はこれが好きです。
のちにAB'Sというバンドに参加します。芳野藤丸さんのバンドです。
ターミー: 芳野藤丸さんとえいば、シンシアの妹ロージーの元ダンナですよね。
松下さん聴いたことないので、しょうもないコメントでごめんなさい。
伽 羅: え、えっとおー。(^v^;)す、すびばせんッ。わかんないですう・・・。
上目使いでまばたきッ!!(←・・・えッ、10年無理がある??)
テリー: 4〜5曲目は、残念ながら不勉強で申し訳ないですが、ドナルド・フェイゲンでしたら私も尊敬しています。達郎も。
松下誠さん、記憶にとどめておきましょう。
アブラヤ: 一応、この方のアルバムは聴いたことがあるのですが、おそらく何作か後のレコードだったかと思います。ってな訳で私もコメントが出来ませんです。m(__)m
でも、凄い洗練されたプレイっていうか、とても流麗なラインを奏でるギタリストという印象が今でも残っています。それから山下達郎氏のムーン・レコードから当時デビューしたアーティストというと、大昔に偶然話しをしたことがある程度なのですが、村田和人と浜田金吾という方とビートルズの話題で盛り上がった事がありましたっけ。(それがどうした?)

5 夜の海/桑名晴子 下田逸郎/桑名正博 1982
Kensaku: 元は、桑名正博のソロ・デビュー作に入っていた。詞は下田逸郎で曲が兄貴です。
これは日本のロックやポップスの名曲カバー集に入ってるんですが、地味なこの曲を素晴らしいミディアム・バラードにしています。歌はうまいですから。
バックは先ほどのAB'Sです。間奏のピアノ・ソロが泣けます。何度かライブも見に行きましたが、本当に歌のうまい人というのはこの人のことです。
ターミー: 桑名晴子さんって、頭チリジリのアフロでトランジスタグラマー(というより迫力ボディ)の方でしたよね?10何年前の記憶なのではっきりしましぇん。これもごめんなさいです。
テリー: もちろん名前はよく存じ上げていますが、聴く機会にめぐまれず…
ましてやライブともなれば、悲しき田舎者ゆえ、お笑い下さい…。
伽 羅: 一瞬「桑田靖子」って読んでしまいました。ワハハ(←笑うとこか?)
かっこよさそうですね〜。
アブラヤ: 実は私も大好きな曲だったりします。桑名晴子さんの歌の上手さは、彼女が最初にプロのバンドとして参加した山内テツ&Good Times Roll Band時代から注目していました。
この「夜の海」を収録した『Moonlight Island』には、他にも「Down Town」(シュガーベイブ)、「あの頃のまま」(ブレッド&バター)、「夢で逢えたら」(吉田美奈子)etc…数え切れないほどの名曲が満載の、まさに空前絶後の素晴らしいアルバムです。(o^^o)
特にアルバム全体のサウンドカラーを決めるかのような、AB'Sの松下誠と吉野藤丸が弾くストラトキャスターの音色が言葉には説明できないほどに枯れていてグッドなのです。
因みに、大昔に私が学生時代にやっていた「東京健全バンド」なる楽団で、此処に収められた「Down Town」のアレンジをそっくり真似て、元の日本語で(晴子さんは英語で歌っていた)演奏していた時代をフト思い出しましたです。(-。-)y-゚゚゚

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