西田のベスト5歌謡曲

こんにちは。23歳の大学生、西田ともうします。
参加したいと思って、色々リストアップしたのはいいけれど、オールタイムで考えると、あとからあとから出てくるばかりなので、「有名アーティストが70年代後半に出した「シングル」と絞って選んだのがこの5曲です。
選んで気づいたのは、筒美京平氏が好きでないわりには結構多く選んでたな、ということ。ちなみに僕の好きな作家は三木たかしさん。でもこの一曲、と言われると、一曲も選べませんでした・・・。(by 西田)

1 しなやかに歌って/山口百恵 阿木耀子/宇崎竜童 1979
西田: 阿木=宇崎コンビの場合、ほとんどの編曲は萩田光雄なんですが、この曲は川口真の編曲。萩田氏に比べると、どの楽器パートも強調されない、中庸なアレンジに思います。
割と刹那的なイメージの曲が多い百恵ちゃんですが、この曲は未来を明るく、かつ優しく見つめている、何かすがすがしさを感じさせる曲ですね。
とくにサビ前の部分が詞曲共に好きです。木々の緑の前にいる、白い服を着た百恵ちゃんが写ってるジャケも絶品。堀ちえみ「真夏の少女」、岩崎良美「涼風」と共に、ぼくは「アイドル三大緑色ジャケット」と勝手に呼んでます。
伽 羅: 私の中では、乙女座宮と並んで、百恵ちゃんのやわらかな声が印象に残る歌です。
当時は、かっこいい歌のほうが好きだったと思うけど・・・。
今あらためて聴いてみたらどうかな。
テリー: あいい曲ですね。私も百恵ちゃんの後期の明るめの曲って大好きです。「乙女座宮」とか。アレンジの話をされていますが、なるほどですね。
荻田さんのはメインの旋律と伴奏とがくっきり区別されています。70年代後期から時代の好みも変わって「洋楽的」になってきて、ブロックコードの和声でどーんと行ったりとか、楽器をからませて主張をおさえたぼかした伴奏とかが増えてきます。
ターミー: 百恵さん、80年暮れに引退ですから「80年代に向かって」というのは何か意味を込めたメッセージだったのかな。百恵伝説が終わる80年、聖子伝説(?)が始まる80年、私にとっては社会人スタートの80年、あれから20年たったなんて信じられる?

アブラヤ:

いや…信じられないっす。そうか、この曲は1979年発表だったのですね。まったく歳月人を待たずだにゃ〜。しかし、この曲を気持ちよさそうに歌っていた百恵ちゃんの表情って好きでした。どちらかといえば、それまで彼女に対して「やさぐれた」印象を抱いていたのですが、伽羅さんが挙げていた「乙女座宮」と共に、まるで生き馬の目を抜くような芸能界を閃光のように駆け抜けてきた、彼女の緊張が弛緩したかの如く素晴らしい穏やかな良い顔をしていましたわ。ところで「アイドル三大緑色ジャケット」っていうのが良いですね。(o^^o)

2 勇気があれば/西城秀樹 山川啓介/筒美京平 1979
西田: この年、ディスコナンバーを2曲大ヒットさせた直後のシングル。
筒美さんが「秀樹用に」初めて書き下ろした曲なんですが、これも詞がとても好きで。
「明日に向っていこう」というテーマが押し付けがましくない程度に表現されていて、グッときてしまいます。曲は多分ジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」がベースになってると思いますが、萩田光雄の「教会風アレンジ」といい、なんともいえません。
伽 羅: あの歌かな、っていうのはあるんだけど、他のとごっちゃになってるかも。
前向きな歌っていうのはいいですね〜。
アブラヤ: うんうん…。実は、私も伽羅さん同様「あの歌かな?いや待てよ…」などと脳細胞をフル稼働させていたのでありますが、生憎と思い出す事が出来ませんでした…。西城秀樹っていえば「ワイルドな17才」なるキャッチ・フレーズで芸能界デビューした直後の印象が残っているのですが、17才というと…やはり、あの南沙織を思い出す40親父です。(-。-)y-゚゚゚
テリー: この曲は以前にも取り上げられました。「ブルー・スカイ・ブルー」とともに異色ですね。秀樹は馬飼野さんばかりだと思っていましたが、京平さんでした。
ジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」がベースとは、鋭いです!

ターミー:

2曲のディスコナンバーとは、「YOUNG MAN」と「ホップ・ステップ・ジャンプ」ですね。それぞれオリコン1位、2位の大ヒット。京平さん、秀樹にもデビュー曲「恋する季節」を提供していて70年代の最初と終わりを締めくくった。
ジュリーを意識しすぎたのか、彼の失速する83年頃、秀樹も失速していった。

3 きらめき/野口五郎 山上路夫/筒美京平 1976
西田: 五郎の全盛期の一曲ですが、これ挙げる人って少ないのでは?。
五郎としてはこの時期少ないメジャーコードの曲。平和的なムードが漂って、こちらの気分も洗われる思いです。異常に薄い、というか、シンプル極まりないアレンジも大好きです。
伽 羅: あーわかんないです。私鉄沿線の頃から19:00の街に飛んじゃうんですよ。
西田さんは当然リアルタイムでは知らないんですよね。
私は沖縄返還のニュースの記憶がある二十歳の女です・・・。
アブラヤ: 嗚呼…存じ上げませんですわ。西田さん御免なさい。m(__)m
因みに私は、彼が世に出るキッカケとなった日清食品提供の日曜夜7時放送「ちびっこのど自慢」を毎週楽しみに見ていた40親父ですが、な〜んとなくセミアコのエレキを抱えた少年が颯爽とステージに駆け下りてきて、ワイルドワンズの「青空のある限り」を熱唱していた記憶があるようなないような…っていう絶妙なボケ具合が身上だったりします。(^^ゞ
テリー: うーむ。これはわからないです。そいうえば「ほいほい」では野口五郎の投稿は少ないですね。ストラト抱えてロックしてた「真夏の夜の夢」とか、こないかな?
ターミー: ゴローちゃんも京平さんにとっては大事な人ですね。「私鉄沿線」(作曲は兄さんの佐藤寛)でみせる京平アレンジ、特にイントロにおいて彼の編曲の中では屈指のものですね。
あと、個人的には「19:00の街」が好きです。

4 禁猟区/郷ひろみ 阿木耀子/宇崎竜童 1977
西田: ジュディ・オング「魅せられて」が筒美アレンジの究極形なら、この曲は萩田アレンジの集大成かもしれません。(クラシック?・)ギターとストリングスとの畳み掛けるような掛け合いが、男性のせっぱ詰まった気持ちをとてもうまく表現してると思います。
宇崎さんにしてはとってつけたようなメロディーで、ちょっと異質にもおもえるのですが、できるだけ「おいしく」しようとした結果かもしれません。
そういう意味で、構成が筒美さんぽいと感じてます。
伽 羅: きゃー好きーッ!!!
しかし冷静に考えてみると、アレンジとメロディー、どっちが好きだったのかよくわからない。でも好き。これってヒロミゴーの歌唱力もなくてはならないと思います。
アブラヤ: 郷ひろみの歌唱力って、あまり語られる機会がないかとは思うのですが、やはり上手いですよね。そうそう…この曲の辺りから、彼の顔つきが随分と精悍になってきて吃驚した覚えがあるのですが、ひょっとしたら禁断の地に踏み込んで熱い恋でもしていたのかなー。
テリー: 引き続きアレンジの話ですか。うーん。編曲家荻田光雄さんの集大成……。
百恵ちゃんのところで書いたように、荻田さん得意の、フレーズを受け繋いでいく方式のくっきりしたアレンジは、80年代にはちょっと古いぞってことになってきちゃった。
そして今は再評価の波の中ですが、別な見方ですよね。歌にぴったり合った伴奏を、という観点から捕らえ直すとどうなるか。課題かも。
ターミー: ヒデキ、ゴローとくればヒロミ。新ご三家揃い踏みですね。
あえて、京平さんの楽曲を選んでいないところがミソ?(^^)

5 わな/キャンディーズ 島武美/穂口雄右 1977
西田: この次のシングルが「微笑がえし」。この曲も結構ヒットしたわりには印象が薄いんでしょうか。以前出てたベスト盤には収録されてませんでした。曲、アレンジも僕ごのみなんですが、何といってもこの曲の特徴は詞。さっぱり意味が分かりません。
僕は売春宿の話かとおもっていたのですが、それもちょっと違うみたいだし。謎です。
この島さんは高田みづえでも有名ですが、やっぱり意味不明な詞が多い。
酔っ払って書いてるのか、彼の中に壮大な宇宙があるのか、気になるところではあります。
テリー: まさかキャンディーズが売春宿のどうのこうのはないでしょう。(笑)
ちあきなおみさんの有名な「喝采」とかも、意味とれないというか、難しい詩でした。
これは……どうなんでしょう。(笑)
伽 羅: いいですねえ。懐かしい。ふふふ、どうせリアルタイムだよう。
確かに謎の詞かもしれない・・・。きっと壮大な宇宙があるのでしょう(^^;)
アブラヤ: 島武美さんって…たしか当時、知る人ぞ知るテクノバンドであったプラスティックスにブレーンとして参加していたような気がするのですが、元々はコピーライター出身だったのではないかと記憶しております(違ってたら御免)。なんか思いつきのイメージを繋ぎ合わせたような印象で、あまり深読みする必要はないかと思うのですが…。(^^;)
ターミー: <<スカートの裾ひるがえして〜>>ですね。
確かに「暑中お見舞い申し上げます」や「やさしい悪魔」みたいに「つかみ」の部分が無い分、大ヒット(オリコン3位)の割には覚えられていないのかな。この頃キャンディーズは、時代を映す存在にまでになってしまって、かえってこの曲の方は損してる。

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