被害者や当事者のところへカメラマンや記者が殺到して、無遠慮にカメラ・マイクなどを突きつけ、口荒く、ぶしつけな言葉を浴びせ、何とか言葉を言わせようとする、それが今日のジャーナリズムを象徴する姿だろう。自分が付きまとわれる当事者になったとしたらと考えるだけでもぞっとする。ジャーナリズムは、他の多くのものと同様、両刃の剣である。
NHKの放送が政治家の意を汲んで内容を変更したと朝日が伝えた記事をめぐって、NHKが朝日の記事は間違いだとしている件。どうなっていくか、注目したい。NHKの職員の不正問題ももちろん見逃せない。朝日新聞が武富士から金を提供された件で文春広告を黒塗りした件。これも関心をもってみていきたい。毎日新聞社の腕章貸し事件、産経が東京弁護士会から記事をめぐって正確性に疑いを持たれた件。読売が会計処理で間違いを指摘された件。その他、もろもろ。
ライブドアの堀江氏が何もしゃべりません、一部を切り取られて誤解されるから、と叫んでいる姿。
さかのぼれば、やらせ記事、放送も結構ある。
ジャーナリズムは誰に向かって誰がしゃべり、書いているのか。誰も聞かない、誰も読まない、信用度が下がった放送・記事はどこへ向かうのか。
そろそろ、ジャーナリズムをテーマにした本・番組・映画などを企画してもいいのじゃありませんか。ジャーナリストと制作者・編集者のみなさん。
(2005/4/2)
【関連記事】
2005年7月25日、NHKの番組内容改変問題に関連して、asahi.comが記事を掲載した。
「NHK番組改変問題、改めて報告します
2005年07月25日06時00分」
http://www.asahi.com/national/update/0725/TKY200507240365.html
(2005/07/25 11:14
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