インターネットはテレビ放送やラジオ放送の長所を取り込むことが出来るだろうか。テレビもラジオもスイッチを入れれば、勝手にいろいろな番組が流れてくる。視聴者にとってはスイッチを消すくらいしか選択の余地はない。
ネットは自由に抗議することが出来る。無論、アクセスしないことも自由である。
テレビやラジオは、一方的に放送を流す。ニュースもドラマもバラエテイも。こちらは、こちらの価値判断で、選択する。
ネットもホームページは一方的に流す。それに対し、抗議すると言っても、掲示板が開かれている場合に限られる。管理者に削除されればおしまいである。メールでは他の人にはわからない。
テレビはデジタル化しても、基本的に今の仕組みは変わらない。ネットも、放送と言う部分に関しては同じである。垂れ流しはどちらも同じである。それに対して、声がどう届くのかが問題である。
フジは他のネット企業と組んでライブドアに対抗するのがもっともいいと言われている。日本ではヤフーか楽天である。フジがネットを使っての放送に進出するいい機会になるのかもしれない。
将来もテレビやラジオがなくならないのは確かだろう。一方、ネットが映像や音声を流す放送分野においてどの程度有効なのか、検証することが急がれる。
たとえば、今年、楽天はネットで試合を放送するのだろうか。また、スカパーでのプロ野球中継はどうだろうか。この両者を比較するのも面白い。
われわれはこれまでテレビやラジオでいろいろな番組に接してきた。これからは、よりいっそうネットでも番組を楽しむ時代が来るだろう。そのためには、まずそのための場を作らなければならない。それには、これまでのコンテンツをどう保有するのかも重要になる。ライブドアに限らず、ヤフーもソニーも他の企業も、サイトでそうしたコンテンツを放送する時代がすでに来ている。実験もいろいろ行われている。
たとえば、NHKや他のテレビ局も、番組をネットでも放送してもいいわけである。ネットなら、見たいとき、聞きたいときに楽しむことが可能だからである。その際の問題のひとつは、著作権であったり、課金の方法であったりと言われている。複製できないようにする技術も大切になってくる。
(2005/03/24
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