「大きく変わるリウマチ治療方針
    ー患者さんが選択する時代にー」
医療講演
越智隆弘先生
越智先生のお話より、私がメモした内容を、
書いておこう。
よく効くというだけでなく、非常に危ない有害事象があるということが考えられるから、患者さんが選択される事を願う。

インフォームドコンセプトでは、良いも悪いもすべて話し、以前の任せる言われてなんでもしていた医療現場の習慣を変えていきたい。
5月9日、審議会で承認されたインフリキシマブの話
最初の頃、非常に良く効くと話題になったが、使い始めると、効かなくなった。
数年後、MTXを併用するといいことが分った。

しかし、免疫反応が強く抑えられるため、本来人が持っている防御反応が抑えられてしまい、結核になりやすいのが、問題である。

普通、結核は、ツベルクリン反応で分るが、副作用で起こる結核(粟粒結核)は、初期の発見が難しい。

2つ目の問題点は、血管内に入れるため、アナフィラキシーショック症状が早く起こってしまうこと。

3つ目は長期使ったときに、悪性リンパ腫が現れることがある。

そして4つ目は高価であること。
アメリカでは、MTXを一週間に25mg使っても、効果がない人に使っているが、日本では8mgが限度なので、その検討を長く続けていたので、認可に時間がかかってしまった。

アメリカでは、15mgのMTXを併用している。

投与し始めたら、全例をフォローする事を前提として、7月1日に発売されることになった。

この薬でも、炎症反応は抑えられてよくなるが、壊れた機能は、元に戻らない。
それで、リウマチが治るわけでもないので、止めれば元に戻る。
ステロイドでも同じ事が言われているが、3年経って、レントゲンの経過を見たら、進行は抑えられている。

しかし、全く反応しない人もいる。
特別講演
「ともに輝いて生きる」
代表作「老親」の映画監督、槙坪多鶴子さんの講演。
ご自身もリウマチであり、いろいろ御苦労された話、骨折をして入院されたお母さんの話などを、明るくお話ししてくださった。
これからも輝いて生きたいとのこと。
あふれ出るパワーに、見習わなくっちゃあ・・・と思いながら聞いていた。