2003年12月13日(土)
リウマチ講演会
午前の仕事を11時半に終えて急いでJRに乗った。
千葉でいい具合に接続があったけれど、東京に着いたのは12時37分。
サンケイホールまで駅から7分は、チョッと無理だった。
少し遅れて会場に・・・

斉藤輝信Drの挨拶、友の会の長谷川理事長の挨拶が終わって、基調講演が始まった。
最初は、斉藤輝信Drの「患者調査からみたリウマチ治療の現状と問題点」
7月に行われたネットでのアンケートの結果報告。
印象に残ったのは、リハビリに関して軽症の人がやっているのは少ないという結果だ。
ひどくなってからリハビリするのではなく、軽症のときからリハビリをしたいと思っている私には、やはりそうなんだ〜〜と思う結果だった。
その理由として、Drからの指導がないとの事。
これに関して、Drも問題だと思っているという話を聞いて、少しホッとした。
軽症でも、リハビリするように勧めるDrが増えてほしいと思う。

基調講演の2つ目は、竹内勤Drの「生物学的製剤で薬物の治療はどう変わる」
リウマチ発症の説明、関節破壊の様子の説明の後、最近の抗リウマチ薬の話があった。
まずは、アラバ・・・
アメリカリウマチ学会のガイドラインでは、リウマチと判断されて3ヶ月以内にMTXが使用され、3ヶ月で充分な効果が得られなかったら、専門のDrに紹介してアラバが使われるとの事。
関節破壊や骨糜爛が比較的ゆっくりしている人には、かなり良い薬だとの事。
MTXでは間質性肺炎が問題になるが、アラバでは心配はない。
また、効果はMTXとほぼ同等だが、日本ではMTXの使用量が少ないので、アラバのほうが効果があるということだった。

生物学的製剤の話
レミケードと同じくTNF−αを狙い撃ちするエンブレル、フュムラ、IL-1のキネレット、IL-6のMRA  いま、これだけの製剤が開発中との事。期待が持てる。

そして、レミケードは・・・中等度〜高活動性のリウマチに適応。
6割の人に効果が現れ、関節破壊の進行を強力に抑えるとの事。
中には、関節の修復が起こることもあり、身体機能保持効果も認められている。
副作用としては、頭痛、気分不快感があるが、重篤な内臓障害は少ないとの事。

これからの展望
効果予測が出来るようになることや、進行するかどうかを予測できるようになる事を目指していくとの事。
リウマチかどうかを早く判断して、効果のある薬をいち早く投与し、進行を抑えて、治るようになる日が来る事を期待したいと思う。

15分間休憩の後、パネルディスカッション。
松井宣夫Drの「変形性膝関節症マネージメント」で、膝関節症の話があった後、質問に答えてのパネルディスカッション最近リウマチと言われた人のために病気の説明。
痛みより腫れが大切との事。原因究明より、治療のほうが先に出来るだろうとの話だった。

現在の展開
診断では、早期発見のための特殊蛋白が見つかること、どういう経過で進行するかと言う指標が出来るようになってほしい
レミケード
年間120万ぐらいだが、高額医療費を使えるので、初年度40万ぐらいの自己負担、2年目からは30万ぐらいとの事。

最後に、将来の展望ということで・・・。
斉藤Dr
生物学的製剤に期待している。
原因はともかく、治る人が増えるので手術する人は激減するだろうとの事。
しかし、合併症や効果が出ない人があることが問題だと思う。
竹内Dr
原因は分っても病気を治すことが先決だと思う。経口薬も出てくるし、5年先には治していく事も考えられるようになる。
松井Dr
個々の患者さんにあったテーラーメードの治療が出来るようになり、人工関節術は少なくなるだろう。

以上、メモって来た事を覚えているうちに記しておいた。
久しぶりの講演会。
本で読んだりネットで読んだりするのではなく、話を聞けるのは有難い。
時々こうした講演会に参加したいと思う。



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