Dr.Nの買い物袋

自作機5号 2001.3.26
自作機5号

3月はじめのことだが、大学院への進学が正式に決まった。
で、大学院では画像処理など、パソコンへの負荷が大きな作業が頻繁にあるだろうと思い、これを機にちょっくらマシンを一新しようかと思い、自作を検討することになった。というか、久々自作したかった。
5号機とあるようにデスクトップが5台目である。今自宅に2台、医局に2台ある。で、今度が5台目ってわけ。もちろん今までの機械も中身は入れ替えたりしているので、実質何度目の自作かはもう忘れた。

大学院といっても今所属している眼科の医局内で働くことになるのだが、医局内には既に僕の2台のマシンが稼働中である。3台全部置くのか、1台は引き上げるのかはまだ決めていない。1台は医局の文献検索用の端末として提供しているものなので、これは全く手をつける予定はない。

今回の機械の用途は「平面画像処理」である。むやみやたらとお金をかけることはできないが、最低2年は第1線で働けるマシンを作りたいと思った。コストパフォーマンス重視だが、仕事用なので、安定してないと話にならない。

CPUは、この前提条件からするとAMD Athlon しか考えられない。クロックは値段とのかねあいになるが、3月上旬ではFSB200MHzのAthlon 1GHz、1.1GHz、1.2GHzとFSB266MHzの1.2GHzが購入の検討対象だった。メモリーとの兼ね合いもあるのだが、比較的安いFSB200MHzのAthlon1.1Ghzに決定した。

メモリーは出始めのDDR SDRAMを使いたかったのだが、今回の使用用途から考えると、今回はとにかく大量のメモリーを積みたかったのでPC133 CL-3 SDR SDRAMに必然的になる。CL-2は高いし。で、256MBまでは流通量が多いのでかなり安いのだが512MBとなると突然値段が跳ね上がる。今回は256MBを2枚買うことにした。合計では512MBだからまあ結構なものだろう。

ここまで決まればマザーボード選びはかなり簡単。メモリーがSDR SDRAMなので将来メモリーをDDRにするならマザーボードごと変えるつもりなので、チップセットはVIA Applo KT133でいいわけだ。メモリーをPC133にしたので、クロックをCPUとメモリーとで非同期に設定できるものの方がいい。
そういう条件の中から僕がチョイスしたものはASUSのA7V133である。ASUSのマザーボードは少し高めだが安定度やBIOSの更新頻度、ユーザーの多さから考えるととても安心して買えるメーカーである。このマザーボードはSocket AのAthlonとDuronのみ対応していて、サウンドオンボード、USB×4、PromiseのATA100 RAID対応のチップをオンボードで搭載している。RAIDはlevel 0 のみの対応だ。

知らない方のために、ちょっと説明しましょう。

RAID level 0(ストライピング)とは2台のハードディスク(HDD)にデーターを分散して記憶させるものである。2台のHDDをあたかも巨大な1台のHDDの様に扱うのである。読み書きを2台で行うので理論上1台と比べて相対的に2倍のスピードがでることになる。欠点はどちらかのHDDが壊れるとどちらのHDDのデーターも飛んでしまうことだ。RAID level 1(ミラーリング)とは2台のHDDそれぞれに同じデーターを記憶させるものだ。スピードは変わらないが(却って少し遅い。)1台のHDDがおかしくなってももう1台にそっくり同じデーターが残っているので、データーの保全が図られる。
RAIDにはもっとたくさんのHDDを使ってミラーリングもストライピングも同時にやってしまうものもある。でも個人用途でそこまでは行き過ぎの様に思う。かつてはRAIDは高価で手がでなかったが、ATA RAIDの普及とHDDの劇的な大容量化、そして低価格化で今回自分のマシンでRAID出来ることがうれしかった。

...となるとHDDは2台買わないといけない。
で、チョイスしたものはIBM製の7200rpmでATA100対応、プラッタ1枚で15GBだが容量は45GBのものにした。結構最近でたばかりのHDDなので、内部転送率もかなり速いという感じだったし、なによりIBM製である。速さ、静粛性、安定度、総合的にみてHDDに関してはNo.1のメーカーである。合計で90GBである。昔のマシンとは桁が違う。

あとはビデオカードを選ぶ位でだいたいの形が見えてくる。これもメーカー選びに迷いは無かった。平面画像処理が目的ならやっぱりMatrox製のチップを選んでおけば間違いはない。Millenium G400あたりにしようかな〜と物色したがあまりいいのがない。というか安くない。探し回って結局Millenium G450 DH 16MB LE にした。モニターの解像度は1600×1200以上に上げることはまずないだろうから、メモリーもこれでいいかなって妥協した。
DH(Dual Head)は2台のディスプレイに出力出来る機能だが、今回はいらなそう。Single Head の製品があまり見あたらなかったのだ。まあ良しとする。

もともと余っていたCD-RWとフロッピーディスクドライブ(FDD)の他に購入しないといけなかったのがCPUクーラー。ギガクラスのCPUなのでいいものを、と思い、COOLMASTERの銅製のものを買った。

本体ケースは銀色のG4マック風のものだが300Wで(3.3Vと5Vの電源供給は160Wあるので結構いい。)1万円しないものを買った。あと買ったのはATAケーブルとスピーカー。医局では音はあまり鳴らせないのでスピーカーは1000円程度のものだ。

そうそう、あとEthernetカードを買った。Planexの100Mbpsにも対応しているもので、WOL対応。これでも1780円。安くなったものだ。

マウスとキーボードは余りがあるのでいらない。これで合計が10万円そこらってすごいことだ。いい時代だ。

組立、OSのインストールも問題なく終了した。しかしまだこのマシンの速さが実感できるような仕事がない。医局に持っていくのは医局での新しい机が決まってからにしようと思っている。

そして我が家には次なる問題が降りかかってきた。次回、再び電話関係の話。

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