作家「那須正幹」

1942年、広島県広島市に生まれる。

3歳のとき、爆心地から3キロのところで被爆。
小学校時代、読書は苦手で、少年マンガ雑誌を愛読。手塚治虫に弟子入りの手紙を書いたこともある。
昆虫採集に夢中になる。
中学1年のとき、下村湖人の「次郎物語」を愛読した。

1961年、県立島根農科大学(現島根大学農学部)林学科に入学。山岳部に所属。
1965年、卒業。

大学卒業後、サラリーマンとして東京で2年間過ごし、帰郷。父の書道塾を手伝う。
通勤電車で「星の王子さま」を読んだのが、児童文学とのはじめての出会いであった。

1968年、広島児童文学研究会に入り、処女作「ヒバリになったもぐら」を書く。

1970年、初めて書いた長編小説「首なし地ぞうの宝」が学研児童文学賞佳作に入選。72年に学研より出版される。

1977年、結婚。
1978年、「それいけズッコケ三人組」がポプラ社より出版される。山口県防府市に転居。
1980年、「ぼくらは海へ」(偕成社)

1984年、「折り鶴の子どもたち」(PHP出版)
1986年、「お江戸の百太郎」(岩崎書店)

1989年、「ぼくらの地図旅行」(福音館)で絵本にっぽん賞を受賞。
ズッコケシリーズ20巻、1000万部突破。「ズッコケ三人組の大研究」(石井直人、宮川健郎編、ポプラ社)が出版される。

1994年、「さぎ師たちの空」で路傍の石文学賞を受賞。
1995年、「お江戸の百太郎 乙松、宙に舞う」で日本児童文学者協会賞を受賞。

1996年、阪神大震災にあった子どもたちのための施設「希望王国」(兵庫県養父町)の初代国王に任命される。
1997年、「絵で読む広島の原爆」で産経児童出版文化賞を受賞。

1999年、「ズッコケ三人組」がテレビドラマ化され、古着屋の亭主として特別出演する。
12月、ズッコケシリーズ第40巻目の「ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー」が出版される。
      
2000年、ズッコケシリーズ1800万部突破。
3月、「ズッコケ三人組の大研究2」(石井直人、宮川健郎編、ポプラ社)が出版される。
7月、児童文学界での功績が認められ、第23回巌谷小波文芸賞(賞金50万円)を受賞。
   「ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー」で第38回野間児童文芸賞を受賞。

参考文献:  石井直人、宮川健郎編「ズッコケ三人組の大研究」(ポプラ社、1990)
      石井直人、宮川健郎編「ズッコケ三人組の大研究2」(ポプラ社、2000)

(2001年1月10日更新)