<赤い刻印> |
物置でたまたま見つけたアルバムに葉月が生まれたときの手形。毎年の春啓子宛に届くサテンの生地で作られたお守り。それらに秘められた謎とは・・。 |
羽角葉月(はずみ・はつき)
母親 啓子
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中学3年生。母親に二人の母親がいることを知り老人ホームに会いに行く。
・啓子 1昨年盗犯係から強行班に引く抜かれた刑事。「お宮入り防止月間」で葉月が実母に会いに行くときに渡した品の目的には・・・。
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秦野チサ |
啓子の実母(生みの親)。老人ホーム「あらたまの里」に入所している。
啓子を手放したわけとは・・。
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<秘薬> |
人の健康を預かる仕事に就けるわけがない高次脳機能障害を患った千尋のとった行動は・・・。 |
水原千尋(21歳) |
K女子大の医学部の3年生で、臨床実習生として大学付属病院に勤務中。眼球の奥を針で突く痛みに倒れる。
そのとき以来記憶が一日分しか持たないように。久我医師から3日に一度カウンセリングに来るよう言われる。
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久我良純(よしずみ) |
脳神経外科の医師。大学では医学科長、地域医療論の教授。 |
平吹さやか(ひらぶき)
(23歳)
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抗不安薬と咳止めの大量服用で意識混濁、精神神経科病室に入院中。実家は薬局を営んでいて、本人も大学で薬学部に在籍していたが中退、実家で引きこもりの生活。
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<サンクスレター> |
感受性の人一倍強い葛木大輝が3階から飛び降り自殺をした。意中の女子の名を記したメモ帳をなくしたのが原因と考えられる。 |
城戸万友美(まゆみ) |
小学5年3組の国語教師。初めての学級担任。葛木大輝の担任。 |
葛木克典
息子 大輝
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葛木小児科医院の医者。学校側に真相究明を執拗に要求。聞き入れられずに出た行動は・・。
・大輝 人一倍繊細な5年3組の生徒。
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丹波芳也
父親
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小学5年3組の生徒。胆道閉塞症で肝臓移植をして4ヶ月。まだ体調は回復していない状態。 |
<手に手を> |
わたしは二人の介護に明け暮れて疲労困憊の状態。二人寝ている母親と弟の寝姿を見、首に手をかけそうに・・・。 |
和佳(わか)(59歳)
(わたし)
母親 鈴子
弟 久登(ひさと)
(57歳)
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病弱で認知症の母親と、人の手を借りずには生きられない弟の介護に婚期を逃し、今はビル清掃のパート従業員。
・鈴子 認知症を患って寝たきりの老人。毎週火曜の夕方の蛯原の往診を受けている。
・久登 父親の死を機に2年前からわたしや母と同居するように。体重百キロ超え。授産所に通っている。何をするでもなくぼうっとしていることの多い久登だが、蛯原から教わった自ら進んで漢字の書き取りに取り組む姿が見られるように。
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蛯原要
(えびはら・かなめ) |
町医者。この地域ではそれなりの尊敬を勝ち得ている。
わたしとは小学校の同級生で幼なじみ、50年以上の付き合い。
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