誉田哲也著 『武士道セブンティーン』



              2017-11-25



(作品は、誉田哲也著 『武士道セブンティーン』   文藝春秋による。)

          
 
 本書 2008年(平成20年)7月刊行。

 誉田哲也(本書より)
 
 1969年生まれ。学習院大学卒。2002年「ダークサイド・エンジェル紅鈴 妖の華」で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。2003年「アクセス」で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。「ジウ」(全3巻)で新しい警察小説の担い手として注目を集め、「ストロベリーナイト」が第9回大藪春彦賞の候補になるなど、今最も活躍が期待される新進作家である。
 著書に「吉原暗黒譚」「春を嫌いになった理由」「疾風ガール」「月光」「ソウルゲイジ」
「国境事変」「シンメトリー」。本書は著者初の、人が一人も死なない青春エンターテインメント「武士道シックスティーン」の続編にあたる。
  

主な登場人物:

<東松学園高校女子剣道部>(とうしょう)

磯山香織(主人公)

二年生、早苗は盟友。
父親は神奈川県警の警察官,階級巡査部長。警察官に逮捕術や剣道教える。

河合 部長,三年生。
その他

・顧問 小柴先生。
・田原美緒 中学剣道部から持ち上がりの1年後輩。香織の付き人的存在。
・清水ノリオ 保土ケ谷二中で香織と剣道部で一緒だった。香織にまとわりつき、カノジョ扱い。

<福岡南高校女子剣道部> 剣道の強豪。三班まである50人の大所帯。

西荻早苗(甲本早苗)(主人公)
姉 西荻緑子

父親の転勤で福岡に。香織には嘘をついて福岡南に,連絡先も告げず。二年生。
磯山香織とは親友ってほど居心地のいい関係じゃなかった。たった一人の同士。
・姉 早苗たちが福岡に移るも、東京でモデル業に専念。

黒岩伶那(レナ) 福岡南の剣道部で転入比較的スムースにいったのはレナのおかげ、二年生。三年生が去った後の部長。
西木絵里子 部長,三年生。
その他

・監督 城ノ内先生
・吉野先生 早苗のいる三班の顧問。

物語の概要:(図書館の紹介記事より。)
 
 
福岡の剣道強豪校に転入した早苗は、練習方法や考え方の違いに戸惑い悩む。一方、武蔵オタクの香織は後輩指導に精を出す。ふたりは夏のインターハイで再会を果たすが…。笑いと涙の青春小説。 

読後感:

 本作品は武士道シックスティーンに続く第二弾であった。前の経緯はなんとなく分かるが、やはり読んでみたくなる作品である。
 東松学園高校女子剣道部の磯山香織と福岡南高校に転校した西荻早苗(両親が再婚して甲本早苗に)が主人公で、二人の間の友情とも言える青春物である。
 その主人公を中心に交互に東証、東福岡での剣道部での活動や人間関係の描写が展開。

 剣道を通じ仲間との交流や反発しあいがあり、やがて早苗は福岡南の剣道に馴染めないことを悩み、東松の剣道に戻りたいと思う。しかし東松を離れてきた経緯で、なかなか香織と連絡をとるのを躊躇する。
 福岡南での早苗は以前より成長し、インターハイの次鋒として抜擢されるまでに。でもそれも磯山に勝ったことでの磯山対策であったのだが。
 剣道が競技化し、福岡南では部長の黒岩伶那の「剣道の高度競技化」を目指す方向に一人別の道を目指す早苗。東松の磯山香織と情を再び戻したかに思えたが香織の出した条件にどう立ち向かうか早苗の決意は・・・。
 

  

余談:

武士道シリーズの一覧を掲げておく。
・武士道シックスティーン(2007年7月 文藝春秋 / 2010年2月 文春文庫)
・武士道セブンティーン(2008年7月 文藝春秋 / 2011年2月 文春文庫)
・武士道エイティーン(2009年7月 文藝春秋 / 2012年2月 文春文庫)
・武士道ジェネレーション(2015年7月 文藝春秋)

背景画は、海をテーマに。(自然いっぱいの素材集より)

                    

                          

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