発端
Linuxとの出合い
AX25の設定
xfbbの設定
転送、コネクト、やれやれ・・・
いろいろな設定のTIPS
発端
7月20日(火曜日) どうも、MSYS on OS/2の調子が妙だ。無線ポートは問題無いのだが、仮想モデムポートでのFWD−IXが大きなファイルのやりとりだと止まってしまう。こいつはいろいろ苦労した挙げ句に動くようにしただが、どうも夏になると調子が悪い。
「そう言えば、去年も暑いときにだめで、原因不明と悩んだんだよなぁ・・。やっぱり『暑いのは嫌』って言う持ち主に似たのかねぇ」
などと言ってみても戻るわけではない。さらに、MSYSの1.20が出たのだが、これがまた「PENTIUM−MBでないと起動すらできないよ」という恐ろしい代物であることが判明した。BIOSの関係らしいのだが、動作もかなり重たいらしい。何と言ってもいままでの「286マシンでも快適にマルチタスクできる」というMSYSと比べると、「なにそれー!?」という感じである。どうしよう・・・。
7月24日(土曜日) 「うーん。やはりここはLINUXでのXFBBに乗り換えよう!!」と決意する。実は、既にLINUXの動くマシンが数台あり、KUMA−5(P5−133 RAM48M)ではVineLinuxを使って、AX25のカーネル組み込み、プリンターサーバーとしてのsambaとnetatalkの設定を既にやってあるのだ。
Linuxとの出合い・・・それは結構昔の事である。カーネルがまだ0.99だった頃、93年の正月だったかにj3100にフロッピーで入れたのが最初だ。しかし、その時にはXの顔を見ることなく、「これどう使うかわかんなーい」と消去されて終わった。以来、何度もインストールは繰り返して来たが、今年の春に「究極の日本語化LINUX」であるVineLinuxに出合った。なにせ、基本的にコマンドの反応が日本語で出るのだ。
例えば・・・ifconfigと打つと・・・
lo リンク方法:ローカルループバック
inetアドレス:127.0.0.1
ブロードキャスト:127.255.255.255 マスク:255.0.0.0
イーサートーク
フェーズ2アドレス:0/0
UP BROADCAST
LOOPBACK RUNNING MTU:3584 Metric:1
RXパケット:371
エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
TXパケット:371
エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
衝突(Collisions):0
eth0 リンク方法:イーサーネット ハードウェアアドレス
00:80:C6:02:BD:7F
inetアドレス:192.168.0.7
ブロードキャスト:192.168.0.255 マスク:255.255.255.0
イーサートーク
フェーズ2アドレス:65280/108
UP BROADCAST
RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1
RXパケット:141841
エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:128
TXパケット:118699
エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
衝突(Collisions):84
割り込み:10
ベースアドレス:0x300
とこう来るんだなぁ。やっぱ日本語はいいなぁ。hi
で、カーネルの再構築でのAX25の設定については、とりあえずCQ出版社刊行の「パケット無線&TCP/IP」(JK1FNL著)の第五章(P70)に設定例が説明されています。なに??本を買いたくない??でもねぇ、いくらインターネットの時代でも、私はやっぱり本にも価値はあると思うよ・・。この本は面白いと私は思うな。詳しくはこちらへ・・・
とりあえず、XFBB USERS PAGE(http://opal.ichinoseki.ac.jp/~yasu/xfbb/index.html)とかにもあったんだけど、このページは昨日までは見れたけど、今日はないと言われるんだなぁ。寺子屋についてならば、http://www.dinet.ne.jp/~katumi/Terakoya/Terakoya.htmがともかく詳しくて書いてあるし、そこにもカーネルの設定について書いてあるのでそれを見て欲しい。AX25の設定も同様だ。ただ、私の理解した内容では、要点は次の通りだ。
◎/usr/src/linuxでもってmake menuconfigを実行。
◎設定でもって次の設定をYESにする。
TCP/IP networking YES(普通はそうなっているねぇ)
Amature Radio AX25 Level2 YES
Amature Radio NET/ROM YES(これもなくても大丈夫な気がするが・・)
Networking Device Support
YES(これも普通はなっているねぇ)
SLIP support YES(これをお忘れなく)
IP:Fowarding/gateway YES(必ずしもいらない気がする)
◎あとは、make dep;make clean;make zImageする。終わったらliloにカーネルを登録する。もしもの時のために、旧カールも起動できるようにしておく。起動を確かめてから、make
modules ;make module- installも実行する。lilo.confを書き換えたら、/sbin/liloをお忘れなく。
で、起動時にax25のカーネル表示がでたら安心である。わからなかったら、dmesg | moreで見て欲しい。
さあ、次はAX25−UTILのインストールだ。だが、これがやっかいな事に、ライブラリの関係なのか、TLやVineではうまくいかない事が多い。そんな方には、こちらのftpサイトにはいるとRPM化された奴がある。これなら rpm -i ax25うんたら でおしまいである。私の所ではこれで動いているので、多分、TurboLinuxとかでも大丈夫だと思いますよ。
さて、サクッと入ったら次はax25の設定だ。
/etc/ax25/axportsというファイルで定義するのだ。ちょうどこんな風である。
# /etc/ax25/axports
#
# name callsign speed paclen window description
#
ax0 JF1TPR-0 9600 255 4
430.30
続いて、シリアルポートの初期化ファイルを/etc/rc.d/rc.ax25として定義してみよう。
#!/bin/sh
#
echo "Starting AX.25 PORT Initialize."
#
/usr/sbin/kissattach -i 192.168.0.100 /dev/cua0 ax0 &
/bin/sleep 1
#
/usr/sbin/beacon -t 15 ax0 "JF1TPR RBBS RUNNING!!/LinFBB 144.62Mhz"
# network config
ifconfig ax0 192.168.0.100
多分、最後のifconfigはいらないと思うが、念のため・・・。そして、これにchmod +xで
実行属性をつけるのをお忘れなく、ここまでできたら
/etc/rc.d/rc.ax25とやってみて動くかどうか試してみよう。それでlisten ax0とすれば
シリアルポートにkiss-modeにしたTNCがあればちゃんとフレームが見えるはずだ。
また、X上でネットワークコンフィグを動かして、defaltgatewayをeth0に設定しておく。
ここまで、よかったら、/etc/rc.d/rc.localの最後に
/etc/rc.d/rc.ax25 と書き足しておこう。
うちの場合、KPC4二台にTNC−2もどき一台なので、実際にはもっと複雑になる。ややくどいが、次にかかげておこう。
# /etc/ax25/axports
#
# name callsign speed paclen window description
#
ax0 JF1TPR-0 9600 255 4
430.30
ax1 JF1TPR-1 9600 255 2
144.62
ax2 JF1TPR-2 9600 255 4
430.08
ax3 JF1TPR-3 9600 255 4
1297.10
ax4 JF1TPR-4 9600 255 4 HF
#
#! /bin/sh
#/etc/rc.d/rc.ax25
echo "Starting AX.25 PORT Initialize."
#
# 9600 GMSK PORT
/usr/sbin/kissattach -i 192.168.0.100 /dev/cua0 ax0 &
/bin/sleep 1
# KPC-4 Initialize
/usr/sbin/mkiss -s 9600 /dev/cua1 /dev/ptys0 /dev/ptys1 &
/bin/sleep 1
/usr/sbin/kissattach -i 192.168.0.101 /dev/ttys0 ax1 &
/bin/sleep 1
/usr/sbin/kissattach -i 192.168.0.102 /dev/ttys1 ax2 &
/bin/sleep 1
# KPC-4 Initialize
/usr/sbin/mkiss -s 9600 /dev/cua2 /dev/ptys2 /dev/ptys3 &
/bin/sleep 1
/usr/sbin/kissattach -i 192.168.0.103 /dev/ttys2 ax3 &
/bin/sleep 1
/usr/sbin/kissattach -i 192.168.0.104 /dev/ttys3 ax4 &
/bin/sleep 1
/usr/sbin/beacon -t 15 ax1 "JF1TPR RBBS RUNNING!!/LinFBB 144.62Mhz"
/usr/sbin/beacon -t 15 ax2 "JF1TPR RBBS RUNNING!!/LinFBB 430.08Mhz"
/usr/sbin/beacon -t 15 ax3 "JF1TPR RBBS RUNNING!!/LinFBB 1297.10Mhz"
# network config
ifconfig ax0 192.168.0.100
ifconfig ax1 192.168.0.101
ifconfig ax2 192.168.0.102
ifconfig ax3 192.168.0.103
ifconfig ax4 192.168.0.104
あー、そろそろ寝よ寝よ、もう二時前だぁ。
7月25日(日曜日) 昨日が遅かったのに、目が覚めた。トホホホ。でもこうなったら・・・
さて、いよいよXFBBである。
インストールは、そう。パッケージになっているのでそれをつかえばよいのだが、JM1OMOがこれもまたRPMにした奴を作ってくれているので、これを使った。(SAGAMI-NET CD-ROMに収録済み)フルパッケージ(X版とデーモン版の両方)を入れると、最後に/usr/local/fbb/install.shが起動して質問してくる。失敗したら、もういちど、これを起動すればよい。
ただ、注意すべきはSSIDである。/etc/ax25/axportsに書いてあるのとダブるとどうも動作が妙な気がする。とりあえず、0としておくとssidを使わない、となるらしい。
で、その後、最低でも/usr/local/fbb/system/port.sysを書き換える。単純だと次の設定で良い。
# FBB7.00
#
#
#Ports TNCs
2 2
# Interface 9 = LINUX
#
#Com Interface Adress (Hex) Baud
1 9 189c
9600
2 9 ****
9600
#
#TNC NbCh Com MultCh Pacln Maxfr NbFwd MxBloc M/P-Fwd Mode Freq
# 0 0 0 0
0 0 0
0 00/01 ---- File-fwd.
# 1 8 1 1
250 3 1 10
30/60 DUWYL PK-HF
1 8 1 0
250 2 1 10
00/60 TUWY Telnet
2 8 2 ax0
250 5 1 10
30/60 XUWYL ax0
# End of file.
うちの場合はやたら台数が多いので、次のようになった。
# FBB7.00
#Ports TNCs
6 6 # ax25とtelnetポートで最大6つであるからねぇ。
# Interface 9 = LINUX
#
#Com Interface Adress (Hex) Baud
1 9 189c
9600 #telnet用の6300番
2 9 ****
9600 #このアドレスはax25経由では意味を持たない
3 9 ****
9600
4 9 ****
9600
5 9 ****
9600
6 9 ****
9600
#
#TNC NbCh Com MultCh Pacln Maxfr NbFwd MxBloc M/P-Fwd Mode Freq
0 0 0 0
0 0 0
0 00/01 ---- File-fwd.
# 1 8 1 1
250 3 1 10
30/60 DUWYL PK-HF
1 8 1 0
250 2 1 10
00/60 TUWY Telnet
2 8 2 ax0
250 5 1 10
30/60 XUWYL ax0
3 8 3 ax1
250 5 1 10
30/60 XUWYL ax1
4 8 4 ax2
250 5 1 10
30/60 XUWYL ax2
5 8 5 ax3
250 5 1 10
30/60 XUWYL ax3
#
# End of file.
#
まだ定義していないポートがあるのは、つなぐものがないからである。HI
さて、これで一応、できたはずだ。X上のktermから・・・
/usr/local/fbb/xfbb.sh &
とすれば、いくつか文句は言うが、(foward.sysが違うからねぇ)起動はすると思う。
という方には、やはりKDNの「RBBSマニュアル」とあわせて、やはり本家本元、こちらのHPを見ることをおすすめする。なに、私はこの二つでうんうん唸って、設定したんだなあ・・・。人間おいつめられればなんとかやるものです。fwd−ixに参加したい方は、こちらからたどったリンクで「らんらんりぶらあ」のここに、設定の方法が書いてある。
で、設定した所でxfbbを起動した。
で、さっそくtelnetから入ってみる。まだパスワードの設定をしていないので、read−only。コンソールでedit/userとしてパスワードの設定をして、modemポートとしたら、書き込みもOkとなった。
ただ、書き込みがホールドされるのでどうしてかと思ったら、/usr/local/fbb/system/reject.sysにL H * * うんたらと書いてあった。これを削って最小限にしてやると、ちゃんと書けて、転送可能になった。
さて、転送である。おー、ローカルと転送をはじめてみると、スカスカと通り出した。うしし。
が、どうも妙である。こちらからのコネクトでないと駄目 なのだ。いろいろ苦しんだがax25dを使ったり、はっきり言って関係無いことばかりやった。うーん、なんでだろぅ???とこの日は沈没した。
7月26日(月曜日) 日付が27日になってから帰ってきたのだが、気になってやってみた。しかし、やっぱりすすまない。
7月27日(火曜日) 朝、早くに目が覚めてしまった。で、ふと考えてやってみる。考えるネタは、F6FBBのHPにあるドキュメントである。
/usr/local/fbb/system/init.srvを見てみよう・・あっSSIDが1になっている!!これを使わない設定は・・−0にすればいいんだぁ。さて、だまされたつもりで再起動。そしてコネクトしてみると、・・・ちゃんとFBBに入れたのである。メデタシメデタシ。
◎JAPANESE.ZIPを入れて、language.sysを書き換えたりした。こうしないとSPG−NEWSが使えないのだ。
で、7月28日(水曜日)には・・・
◎JA2DHCさんに教えていただいて、xfbb.shのメンテナンスの所に
sysncをメンテの前後に入れることにした。(安全のためのおまじないですね)これをしないと場合によってはクラッシュする事があるらしいのだ。
◎JK7RJN谷口さんに教えていただいて、init.srvにある
# List of routes to send WP messages
ALL F6FBB.FMLR.FRA.EU LA6CU NATION
のall以下を消してWPの乱発をやめるようにした。
◎JK7RJN谷口さんに教えていただいて、auto7pがないと言われる問題についてはcron.sysから
#X AUTO7P INQUIRYFILE M_FILTER.FWD
# X AUTO7P AUTO7PCLOCK
とコメントアウトすればできあがり・・・。
で、最後にデーモン版で動かそう・・・と考えて、さらに一工夫。
rc.ax25の最後に
/usr/local/fbb/xfbb.sh -d &
を入れてできあがりである。これへのアクセスは
/usr/local/fbb/bin/xfbbC -c -i CALL -w PASSWORD
で可能だ。ただ、このpassward.sysがなかなか難しいのだが。まあ、ドキュメントと辞書を引き引き裏の手を考えるのがよいだろう。ふーん。ともかく、やっとまともに転送ができて動くようになったぞ。
さてさて、あとはのんびりFBBの使い方でも、「RBBSマニュアル」で研究することにしよう・・・。
KUMA−5(VineLinux) ZIP内蔵 HDD1G+2.5G P5−133 SB16