測定できない方が幸せだったかな??

〜マーフィーの法則 パワー計編〜



まず10Gが・・・

3月9日 ついにHP432Aが到着した。サーミスタマウンタに20+10dBのATTをつけてセットして、さっそくいろいろと計ってみることにした。C−701を1.2Gにして送信・・・あれれ60mWと少しだよ。電池が1.2VX2だからかな。で、5GのTRV 1Wのはずだが・・・ゲゲッ 200-300mWじゃないか。10Gはどうだろう、あれっ??100mWがいい所だよ。うーむ、10Gはまだ「巨大スタブ」がついたままなんだよね。あれを調整したら、きっと200-300mWでるに違いない。

#これはまずATTを疑うべきであった。JUNKのATTを使う場合、これ一つでパワーはいくらでもかわってしまう。3dB違えば半分だものねぇ。

・・・・が、これが恐怖の始まりとは誰もしるよしもなかった。(なんて、「猫に小判」「くまに測定器」とは言ったもので…)調整を始める・・・となんだ、出力が減っていく。トランスバーター本体の出力は30-40mW程度。ちょっと少ないね。でも、BPFを通ると5mW以下???でももう少しでるのでは・・・といじるとどんどん減っていく。あらら、ついには5mW。なんだこりゃあ???!!!

3月10日  どうも今までの巨大スタブのついたアンプは、発振ギリギリで動いていて異様にゲインが高かったような気がするので、昨晩は、一番最初に作って発振を止められずにいったん放置、その後、トランスバーターの出力とATTを使って調整しなおした1302-1601のアンプを復活させてみた。
 このスタブは、そこそこまともな大きさのもので調整してあるので、つないでみたら60-80mW程度に復活。これで落ち着いてBPFやらもう一台の再調整をしようと思った。が、講習会の時にも指摘された「パワーが見る見る減っていく」という現象がとまらない。調べて見るとトランスバーターの最後の1302のゲート電圧が、送信する前 −2.5V 送信すると −1.?Vと大幅に下がる。他の段はそんなことはないのだが。

 さてどうしたものか、と思案。ゲートに行くラインに入っている抵抗をRFCに変えたらどうかなぁ、とか、いっそここだけDC−DC電源を入れてしまおうかとか、考えているが…それにしてもゲートでどうしてそんなに流れるのか、ナゾだ。

3月13日 いやーっ、やっと10Gが出発点まで復活した。なんだか今日は素直に動くようになった。スネていたのかな。構成はトランスバーター基板+1302/1601のアンプ。ゴテゴテにいじった奴なのだが、多分、現在の出力は100mW程度。ダマシダマシで使っているHP432A、ちょっと怪しいスペアナともに80-100mWの間を示すようになった。
 最大の問題はBPFのはんだ付けが不良になってはずれていた事。トホホホホ。はんだ付けに始まり、はんだ付けに終わるものなのかなぁ。はんだ付けしなおしたら、1−2dB程度のロスに戻った。うーむ、この数日間はうかなんだったのだろうか…。

今度は5Gでアップアップ

3月14日 今日は「SHF ON THE AIRミーティティング」の日なのだが、どうも空中状態が悪い。というよりもSSによる抑圧なのだ。

 さて、「時間切れ」のシンデレラ時間をすぎてからにわかに5GのTRVを久しぶりにあけた。パワー計ではどうも200mW程度になっているので、こりゃあもう少し出るだろう…前は1W出ていたのだから、という欲目。

実はPAの1302-0904ともに取り替えてしまってあり、その後の調整がイマイチに違いない。また1302パラの電圧を落としたので、影響があるかなぁ??

1)まず、PAを取り出してTRV出力をチェック。蓋をあけて見なおして、50mW程度を確認。最高出力にすると蓋を閉めた時に落ちるので、少しずらして蓋をして一番出るところがだいたい50mW。ちょっと少ないな。でも、ひょっとしてこのHP432Aはなんでも少なめに出る気もするのですが??これは欲目って奴、多分。

#これもATTの問題があったらしい・・・

2)で、PAをあけてPAの出力を直接にパワー計で見ながらバイアスを調整。ゼロバイアスにならずに、もう少しでるピークを発見。でも、まだ200mW。それと送信を切る時に、一瞬強い信号が出るので発振気味かも??

3)1302パラのゲートにスタブをチョイチョイとつけてみたら、なんだか800mWになった。変な動作はない感じなので、「わーい、こりゃあ大した物だ」と中に入れて組みこんだ。が…なんとBPF リレーを通すと250mW程度??!!なんだこりゃ、発振しているんかいな?? という事で再び外して、BPF・リレー経由の出力をスペアナでながめていたのですが、時計を見たら、「いくらなんでも寝ないと」と言う時刻だったので、やむなく中断した。

方針としては・・・
・まずPAの出力を直接にスペアナで見てみる。発振がいないか無信号でのスタンバイ時も探ってみる。
・PAからは正常に出ていれば、BPFかリレーの問題。リレーも廃棄物からもらったものなので、文句は言えない代物。ラッチなのに電流が切れない代物だしね。
・PAの発振だとすると、いやはやもう一度調整。
・また1302パラの電圧を落としているので、これをもう少しあげるという手もある。まあ、確認してからですがねぇ。#あるいはこれを 1601と交換する手もあるのかな。

ああ、それにしても、眠い…。でも、週末までには回復させたいなぁ。

3月15日 帰宅したのが23時過ぎだが、とりあえずスペアナをONして、PAのテストをしてみた。すると、なんとも出力はなかなか綺麗。無信号でスタンバイしても、発振は出ていない。パワー計でも同じだ。

さて、そこでPAの出力を直接パワー計で再度はかりつつ、バイアスを調整してみると、500mW-600mW程度になった。昨晩の800mWは「嘘八百」の通り発振だったのかな。でも、今回
はスペアナで見ても、かちゃかちゃと強制スタンバイにしても、発振はないように見える。でも、アンテナ端子に出てくるのは200mWそこそこだ。そこで「なんだこれ」という事で、計って見ると、BPFの前で500-600mwがBPFをへて400mW-450mWとなり、アララ。少し中を直してっと。しかし、なんともリレーをへて出てくると半分の200-300mWになってしまう。セミリジットに問題があるのか、リレーなのかはまだ分からないが、こりゃあ、どうも全然違う問題だったようだ。うーん。セミリジットだと簡単な問題(取り替え)なんだけど、リレーだと困ったな。やっぱり廃棄物のリレーは接点が疲れていたのかなぁ。ラッチ式の10Vリレー…高そうだなぁ。

さて、今晩はここまでにして寝よう。あーあ、今日も馬車がかぼちゃに戻る時刻だなぁ。

3月16日 さて、どうもBPFとリレーでロスが多いらしいという事がわかったものの、とりあえずリレーはそのままガマンしてどこまで行くかなぁ…とやってみた。

一応、PAだけで600-650mWがBPF/リレーを通して500mW というところまできた。これで200mW程度だった出力が500mWになったのだから、まあ許容範囲かなぁ。これでも今までの倍近くにはなっているからねぇ・・・

3月18日 SHF講習会の日である。今日は梅津さんの力作が楽しみで参加したのだが、同時に10Gを持ちこんで出力をはかっていただいた。家ではなんとか80mW。
が、なんと・・・「あれっ、200mW近くでているね。あらら、でもどんどん出力が減って100mWくらいになっちゃうよ」「こりゃあ調整見なおしだね」とのご指摘をいただいた。うーん、ありゃあ、なんだったのか??? と考えるとやっぱりATTだな、という結論になった。
 また、今日は講習会にて、町田グループのJA1BWW梶原さんにもお会いできた。実は先週の日曜日に交信して、その時に講習会をやってますよ、とお話しましたら「じゃあ、時間があったら行ってみますか」と話されていた。本当に登場された時は(声を聞いてわかりましたが)びっくりした。梶原さんたちはいつも、1295.40でラグチューしていおり、私はコテを持ちつついつも楽しくワッチしていた。親機も自作で、1.2Gのハンディオールモードの開発など、なかなか刺激的なお話しが多い。メロディのでるマーカー、PLL VCOユニットなども刺激的で、フラットのMC145163には思わず涎が…。
 帰ってから本日購入したNE3210S01を、あまった10Gアンプ基板に取りつけてみた。スペアナにつないで、トランスバーターであさってな方向に送信してゲイン最高にバイアスのみ
調整してみた。スタブはつけてないが、20dB近くのゲインがあるようだ。スタブはあまりいらないのかなぁ。受信の調整はTCXOので十二分だが、アンテナなどを調整するのにもう少し強い10G調整用マーカーがほしい、何か手はないかなぁ。

3月19日 10Gの測定はやはり我が家のATTが妙だったようで、最新のATTと交換したら各バンド共に20%ほど表示が増えた。5Gは現在600mW(ただし、リレーはやはり妙な気がする。切り替え電流が足らないかな??10Gも100mWほどのようだ。ただ、やっぱり出力が減っていく。

 とりあえず、ATTのテストをしたら、と槇岡さんにうかがい、なるほど!! という事で、手持ちのVCOを使ってやってみた。
 VCOは6G帯の元NTT(?)で使っていたらしいもの。6570Mほぼ1mW弱。電源を一定にして、計ればだいたい出力も安定したレベルになるだ。これを最初、HP432Aで直接にはかると0.88mWなり。次に10dBを入れてはかる。レンジを落として比較してみると、二つともほぼ使える。
 で、次は20dBで同様にやってみた。三つあるうちの一つは、どうも損失が2dBほど大き過ぎるようだ。(確かこいつはテストしてない、という事で半額で買ってきた奴ですからしかたがないかな)最後にあわせて30dBにしてみましたが、ちょっと誤差が出る。でもまあ、許容できる範囲かなぁ。
 という事で、これで多分、センサーのご機嫌がよければ問題無く、測定できそうだ。

#でも、これもよーく考えたら、5GではともかくF特性を考えると、10G近くでもはからなくて意味がないんですよね。

3月28日 で、数日ほど5.6Gの出力がころころ変わるという問題に直面した。アンプの出口では600-700mWになっているのに、BPFを通すと400mW程度になってしまい、さら
に日によっては200mW程度になる???接触不良かな?? という事でいじったのだが、どうも妙な感じだ。セミリジットを交換したりもしてみたが???。

そこで最後の手段(?)としてTRVとPAの間にBPFを入れてみた。こうしたらあら不思議、安定した。どうもBPFのSWRが悪くて、PAが不安定になるのではないか、という推察を立ててみた(?)TRV基板とPAの間に入れても出力はほとんど落ちない。アンプが途中で飽和しているんだろう、多分。スペアナで見ても不要輻射はかわらないようで、600mW弱は出るので、まあ良いことにしよう。