ハムフェア2001で遊ぶ

8月31日 朝4時に起床。寝たのが確か12時過ぎだから眠い。でも、そんなことを言っている場合ではない。今日から三日間は、ハムフェア2001なのだ。SAGAMI−NETの出展に参加するようになってそろそろ6年かな。これこそが夏の最大のイベントである。SAGAMI総裁のピカチュー号がやがて迎えにきてくれて、横浜についたのが8時半過ぎ。ただ、問題は「雨」である。今まで、雨で荷物を運んだことはなかった気がする。どうするかねぇ、と言っている間に、悲劇が…。5G/10Gなどの機材が入っているザックが車から転落したのだ。大丈夫かなぁ・・・。
 さて、なんとか、台車の上の荷物にシートをかけて会場内に荷物を運び込み、セッティングする。いつも私は最初から開店前のブースあさりをするのだが、今年は「5G/10Gなどの機材展示」をするという事で、鍋蓋のセットやら、その他、やる事がたくさんあるので、忙しい。昨晩届いた、日汗工業新聞の折りこみをする時間もない。ザックの転落で壊れたかなと思ったのだが、とりあえず5G/10Gとも無事だった。(実はあとで無事でなかったのだが・・・)
 セッティングしたら開場時間となった。けっこう、人がのぞいていく。最初は、「2.4G 10Wアンプ」に関心を持つ人が多かった。「これは売ってないの」とも言われて、「いやー、世間様にお売りできるものではないですよ。」と答えた。次は、5Gの「百円鍋アンテナ」である。中華風かき揚げ鍋で、穴がたくさんあいているので、「この穴はなんだろうか」と人目を引くらしい。「これで150kは交信できています」と言うと、たいていビックリして、あれこれと話しこんでいく方もたくさんいた。資料も飛ぶようになくなっていった。1295.400でいつもラグチューしている町田ローカルの方たちもみえ、それぞれに掘り出し物をGETしていかれた。
 また、辛口のご意見を聞かせてくださる方もいた。熊本から来られた方からは、「発信器(VCO)から、自分でやる人は少ない。でも、あれをやってこそ意味がある」「やればそんなに難しいものではない」「ぜひともやってみなさい」とのお話を聞かせていただいた。こういう指摘は、「イーカゲン工作派」への叱咤激励としては、最高のものだ。hi CALLを伺わなかったのが残念。多分、JA6BI 田縁OMだと思うのだが・・・。その他、中学の時にCQ誌「オールトランジスタ1.2Gトランシーバー」の記事で「すごいなぁ。」とあこがれていた、JA1DGFさんともお話しでき、その後、MWACのブースで10G/24GのコンパクトなTRVを見せていただいた。ハムフェアならではである。

 ・・・こんな具合で、気がついたら11時半になっていた。まだどこも見ていないぞ・・・という事で、一回りしてくることにした。ZLOで同軸を見たが、5DSFAはなかった。一通りまわってみたが、収穫はTDK351を1.5Kで買ったくらい。あとは京都のブースで、5GのPLLユニットを買った。その他にも聞けば、「1011−4を二つ五百円で入手した」とか、「5GのFETを買ったぞ」とかという方がいたのだが、すっかり出遅れてしまった。でも、持ちこんだJUNKも大物は売れてくれて、財布にはやさしい初日だった。

9月1日  なんとハムフェアだというのに、今日は9月1日で「始業式」だとかで、仕事なのだ。困ったもんだ!!始業式に担任がいないわけにもいかないので、ともかく朝は仕事に行く。仕事が終わったら、速攻、早退してから、横浜に向かった。幸い途中を走ったので、12時過ぎには会場についた。
 ブースに行くと、「クマさんを尋ねて人が来たよ」といわれた。立山移動ですっかりお世話になったJH9CFT 長谷さんらしい。やがてもう一度、ブースに顔を出してくださり、あれこれとお話をすることができた。JA0RUZ関崎さんにもお会いできた。その他、今日もたくさんの方とお話しでき、資料は14時前にはなくなってしまった。こりゃあ、明日は増刷してこないとイカンナァ…。会場内QSOも今日は活発で、5G/10Gで8局ほど交信できた。会場外のホテルの窓から出ているというKPIさんとも出来て、「うーん、この会場のどこから電波が外に出ていくのかねぇ」と少々ビックリした。それにしても、YAMA会コンテストは、どう考えても7K3OHU 富沢さんが強そうだ。移動卓で2.4Gから24Gまでを持ってきておられた。壮絶である。
 一段落したところで、QSLの発注を出しに行き、ブースを一回り。ふと見ると、HP432用のサーミスタセンサー HP8478が単体で15Kであるではないか!!これは欲しかったのだ。18Gまでの奴なので、冬に24Gをやるまでには買わねば・・・と思って探していた。素性の知れたブースなので迷わずゲット。中古価格35−40Kが相場なので、ラッキー!!と叫んでしまいたい気分となった。
 夕刻は、「マイクロ波ミーティング」の飲み会へ。ランドマークタワー5Fで、9時頃まで楽しいひとときだった。今までメールでしか、声でしか接したことがない方々と話せるのはいいものだ。2.4Gのロールコールをみんなで交代で呼んだりしつつ、主流は二次会へ突入したが、私は「サーミスタセンサーをテストしなくちゃ」と引き上げた。

9月2日 今日が最終日である。で、朝から駐車場で「生命の水」をやるが、ちょっと腹具合がよくない。どうも昨晩、食べ過ぎたらしい。(飲み過ぎではない…)まあ、適度の「百薬の長」をたしなめばきっと直るだろう(?)。で、会場でセッティングをしてみると、なんだか5Gの動作が変だ。送信スタンバイが動かない。うーむ、やっぱり初日の落下があとで効いてきたのだろうか。仕方ないので、5Gの電源ははずしておいた。なんだかよくおかしくなる日だなぁ。
 さて、ハムフェアというのは、最終日に来る人の大半は一日目、二日目とは「人種が違う」と思ったほうがよい。ズバリ!!「ハイエナ」みたいな人がたくさん来るのだ。つまり、「安く買い叩くだけを目的に来ている人」がたくさんなわけである。今回も、二つで20k相当のものを「二つで2kでどう」・・・なんて、算数ができないかなというような方もいた。
 これは以前は、とてもカチンと来ることが多かった。でも、最初からそう思っていれば、何ら動じることはない。junk放出にも、今では「オークション」という強い味方があるのだから、焦る必要はないわけだ。ちなみに私は「junky」という事になっているが、JUNKは宝のように思っている。JUNKを愛してしまうといってもよいかもしれない。だから、JUNKYはJUNKに金をおしまず、食い物は削ってもJUNKを買ってしまうのだ。そういう切実さのある同類な方には、いくらでも負けるのだが、見るからに買い叩くだけという方には、強気に「どうぞ他で買ってください」という事にしている。
 だから、今日は展示はヒマだろう・・と思っていた。でも、これは予想がはずれた。意外にも、まじめにあれこれと話して行かれる方がたくさんいたのだ。資料を50部作っていったが、これも全部出てしまった。5Gをやってみたいと思っているという方にも、何人もお話しできた。これはよい意味で予想外だった。
 ただ、5Gがトラブルなのが気になる。さらに2.4Gも、イイカゲンGPのラジアルが一本つれたら、どうも廻りこむようだ。うーん、ついてないなぁ…。最後についフラフラと「軍艦」を上回る「大砲」を買ってしまったが、まあ、あれは神棚にでもかざっておくことにしよう。また、最後に8DSFA相当というイエローケーブルを2Kで買ってしまった。さーて、20mでどの程度、ロスするかなぁ。

 三日間を終えて、なんだかとても疲れた。やろうと思っていた、「半導体供養」をやり忘れたのが心残りだが、ともかく、たくさんの人と話し疲れた…という感じだ。SPG−NEWSを売りこんだハムフェアもとても充実していたが、今年は自分にとってはそれと同じか、もっと密度が濃かったような気がする。かくて私の夏は終わった。