G4DDK局発の製作

11月8日 昨日の夜中に悪夢にうなされ、朝からどうも気分が悪く、どうも調子が悪いので、さっさと定時で帰ってきた。10月がハードすぎたので疲れているのと、日曜日に早起きしたのが効いているのだろう。途中、池田さんにより中皿(60cmオフセット)を一つ入手。95cmモノもあるのだが、あれはさすがにあげる場所がない。自転車でかかえて帰るのは、これで大変だったが、モノはカミさんが帰ってこないうちに、天袋にしまった。hi

さて、帰宅してから晩飯をはさんで、2G台の局発をJN1NGCさんにわけていただいた71.5575Mhzの水晶で製作しようと、RSGB/ARRLのマイクロ波ハンドブックからG4DDKの基板を、スキャンしてみた。「実物大ではない」と書いてあるのだがケースの大きさが書いてあるので、ママよ!!とばかりに、幅55mmにして打ち出してみた。なんとなく、それらしい雰囲気。でも、長さ150mmもあるので、あまり小さくはない。この基板の回路はG4DDK-004 としてこちらで基板も販売している。また、開発者のG4DDKはこちらのサイトである。

ここで久しぶりに「トナー転写用紙」を引っ張り出して、これ用のレザープリンターで印刷。基板をクレンザーで磨いてから転写機(ラミネーターです)を二度通した。本当は一度でよいはずだが、なんかおっかなくて二度・・・。これを水につけると、パラリと紙がとれて、トナーが残る。さらにグリーンの保護紙を重ねて、もう一度、転写機を通し、水につけると、またパラリと紙はとれて、トナーをグリーンの物が保護してくれる。さて、あとは修正をしてからエッチング。ただ、基板が大きいのでいつもみたいに湯煎する容器がなく、仕方なく、常温にて、15分くらいかけてエッチングした。
・・・と書くと順調なのが、よく見たらG4DDKの文字が逆。あらら、反転するのを忘れていた・・。hi でも、多分、これでも平気だと思うのだが。さらに、アセトン(の代わりのマニキュアはがし)がどこかに消えてしまったので、トナー除去と穴あけ、製作はお預け として、ひとまず、早めに寝ることにした。

11月9日 G4DDKのLOを今日もいじっていた。この局発は、次のような構成だ。

バトラー発振--×3 ---×2----×2---×2--- 2Ghz-2.5Ghz 10dBm以上
BFY90A- BFY90A - BFR91A-BFR96-BFR91A       ←これが原型のトランジスタ
2SC3355 2SC3355   FJ451    FJ451  2S2367        ←これが実際に使ったトランジスタ


 これを最初の逓倍を4倍にしてやろうと考えた。ちなみに2Ghz迄の同調は基板上のパターンが同調用にフィルターとして描かれている。少し大きめで、チップ部品が少なく、足のついた部費を多用している。かえって作りにくいのだが。
 本当は帰りに適当なトランジスタを買ってかえろう、と思っていたのだが、残念ながら帰ろうと思ったら、生徒諸君が会議をするというので、宮使いとなり町田についたらサトーさんが閉まった後だった。
 そこで、基板を磨くアセトンとしてのマニキュア落としと金属のたわしを探しに「百均」に行った。マニキュア落としは大きなビンがあり、さらにタワシはスチールウールのタワシが16個入り、百円。帰って、晩飯後にスチールウールで磨くと、トナーはとれて、基板はピカピカ。ちょっと表面に傷がつくが、これはいい。アセトンの匂いは辛いから、こちらの方が健康にもよさそうだ。hi

基板にめったにしないドリルで穴あけをして、とりあえず、トランジスタ以外を半田付け出した。ただ、抵抗も、コンデンサもチップでない部品の手持ちがどうも少ないようで、部品探しに四苦八苦。チップならあるのだが。・・・・という事で、基板を途中まで製作して、おしまいとなった。

 この基板で使うトランジスタですが、ハンドブックを良く見ると(読んでない?)BFR(BFP)90という石を発振に使っていて、「発振はこの石じゃなぎゃだめ」とかと書いてある。なんでかね、とネットで検索してみたら、ft 5Ghz 500MhzでのNF 2dBそこそこ というすごく低雑音のトランジスタで、筐体が金属でアース用の線がついているようだ。この位しないとC/Nは良くならないぞという事だろうか。これをとても低電流で動かしている。同様な石 と言ってもなさそうなので、サトーさんで一覧を見ながらPDFを見て、2SC3355がいいかな、とあたりをつけた。Pc 600mWは大きすぎますが、ft6.5G
低電流で使えばNFも低いようだ。また、基板のパターンにマイクロディスク型のトランジスタなのに、三本の足しかパターンがないものがあり、なんでかなぁと思っていたら、規格を調べたらもともとそういう石だった。いろいろあるものだ。

11月11日 サトーさんが閉まる前に町田に帰ってこれたので、トランジスタやら足のついた抵抗やらを買った。

さて、本題のLOには、2SC3355 を使うことにしました。価格が安く(40円)、ftが高く6.5Ghz、NFも低電流で低いので、よいかなぁ と考えた。

さっそく、そのままの定数で石をつけます。でも、足のついたトランジスタで、表面実装でないのは久しぶり。案の定、足を表裏で見間違ってしまった。どうりで発振しないはず。hi

同調があってないのかな、とディップメーターを使おうとしたらこれがどこかに仕舞い込んで出行方不明。滅多に使わないから、こうなるのだが、家捜しした。(でも、未発見・・・)でも、結局、足の接続間違いに気がついて、直したら発振したので、スペアナで見てあわせた。どうも、ローノイズ設計はよいのですが、出力がとてつもなく弱い感じがする。hfeは高いはずなのだが。まあ、出力部の空芯コイルが細い線しかなくて、へしゃげているので、直さないとわからないのだが・・・・

11月12日 ようやくG4DDK基板に逓倍部を配線してみた。これで、だいたい同調はとれたのだが、2Gの出力部だけは、どうやってもチューンがとれず、一段目だけが一応、同調したようなので、ここから1pFコンデンサで取り出した。これだと2289Mが10dBmほど出てくる。

これをスペアナで見たのが、左右の写真だが、まあ、最後のフィルターがないもので、3G程度に-15dB程度のスプリアスが出る。そこそこC/Nもとれているようだ。

ところが、これを5逓倍ユニットに入れてみたら、どうもC/N劣化がひどすぎるような気がする。まあ、逓倍というのはひずませるのだとは思うが・・・。何をしたら良くなるだろうか。-60dBで、ゾロゾロと並んで、ニアバイみたいなものも出る。発振気味で動作しているということかな??

さらに、このバトラー発振は、コアを動かすと、vxoみたいに周波数がどんどん動くので、安定化していくのが難しそうだ。どうやって安定化したらよいかなぁ。
左は11G台でのスペアナ画像

11月15日 今日は、「創立記念日」という奴でお休みである。本当は、部活の予定だったのだが、朝は雨で、予報を見たら昼まではダメだったので中止とした。平日の休みは、誰もいなくて、工作には絶好・・・という事で、G4DDK LO基板を再度いじった。

 今までは、2Gの出力部の三段同調がどうしてもチューンできなかったので、コンデンサでスルーにしていた。でも、これではザルでスプリアスだらけなので、再度、挑戦。最初は半田吸い取り線のゴミを先に延々とのばして1/4λでの同調をめざした。これだとそこそこ同調できる。でも、さすがに巨大だ。
 でも、ここから「ひょっとしてラインが短いのでは・・」と推定を立てて、トリマの足をまげて、その先が同調のLになるようにして、取り付けてみた。すると、これでも同調した。ただ、真ん中は狭いので、吸い取り線スタブと銅版のスタブを微妙にチューンした。こちらの方がQは高いだろう。

これで2289M 10dBmが出るようになり、そこそこスプリアスも綺麗になった。広げて見ると、そんなにC/Nが良いようにも思えないが、「気分だけバトラー」という事かな。hi
左から(200M/DIV)(1.7G-4Ghz)(5Khz/DIV)の画像
これでケースを作って、温度対策を考えればよいのだが、さて、どうやって温度対策をしようか。ポジスタだと、71M 3rd OT水晶には厳しそうだし、どうしたものかなぁと考えている。何か、よい方法はないだろうか。まあ、室温で使っている限りでは、2Gでは、二時間放置しても1Khz以下の変動だから、安定していないわけではないのだが・・・。