NF調整器を求めて

9月27日 なんとか閉店間際のサトーさんに駆け込み、7660 741 に片面基板などを入手して帰った。で、9時過ぎから、「NFメーターもどき」(NF調整器)の基板を作り出した。

これはARRL/RSGBマイクロ波ハンドブックに出ていた物で受信機の音声出力につなぎ、ノイズソースをON/OFFしての音声出力をオペアンプで比較して差をメーター表示するというもの。ずいぶんと大きな基板でのパターンが掲載されていたので前夜にスキャンしてプリンターに打ち出す大きさを調整しておいた。(DIP−ICがあると大きさあわせが楽だ。)

で、例によって「トナーで基板」を使ってエッチングしてみた。スキャナーの解像度を600DPIにしたのだが、これは失敗。逆に細かいあらがでてしまう。200DPIのニ値くらいが良いようだ。また、エッチング液が冷たかったのか、時間がかかり、逆に一箇所だけ切れてしまった。暖めないとダメだなぁ。夏だともっと効率はよいのだが。また、マニキュア落としでトナーなどを落とすのだが、どうも黒い色が残る。何かよい方法はないかなぁ・・・。(下は、左からトナー転写後、グリーンレジスト後、完成品の順)

できた所で、穴をあけた。ミニボール盤だと楽だ。ここで23時を過ぎていたが、部品をいくつか付け出した。でも、しばらく足のついた部品を使っていなかったもので抵抗を探すのが大変!! 袋から出てまざってしまったので、能率悪く 途中で終った。さて、これでちゃんと動くかなぁ。

9月29日 受信機のオーディオ出力につなぐNF調整メーターをくみ上げてみた。オペアンプ三段が信号を処理。一段目で増幅、二段目でクリップして三段目でその信号を増幅。さらに方形波がはいる四段目でもって比較しているらしい。

で、当初、「どうも動かない」といろいろいじってみたのだが・・・
(1)当初ノイズが出ないので、変だなと思って、オシロで見るとのこぎり波は出ている。スイッチングTRが2N3702だったを2SA1015でいいだろう・・・とやっていたら、hfeの違いなのか、バイアス点の関係から電流が出ていない。そこで、バイアスをいじって動くようになり、FT817 のAMモードで聞くと、ノイズをON/OFFする音がブーと聞こえるようになった。(430Mで受信)

2N3702の規格をPDFで探して見てみたら、600mAも流せるようになっている。が、ノイズソースもどきを使うだけだから、そんなに流したら壊れるので、1015で十分と考えた。この2N3702原典ではクリッパ用のダイオードに使っているのだが、多分、これも同じようなシリコントランジスタだから、2SA1015でいけるだろうと思っていた・・・。

(2)が、どうも表示が出ない。はてな???? てなことで一晩いろいろ見ていたのです。が、なんのことはない。抵抗が一本違っていた。昨日の朝、電車の中で思い立ち、帰ってからみたら、やっぱり違っていた。680Kが22Kでは、オペアンプが増幅してなかったことになるので、無理もない。お粗末。

さて、これでめでたく動くはず・・・とやってみると、
(3)メーターが逆方向に振り切っており、VRをあげると急にあがって振り切る。なんでかな、と電圧を見ると、無信号ではオペアンプの出力がマイナス電圧となっており信号がはいってはじめてバランスする模様。セットノイズでゼロ点にあわせるのかなと思ったが、精神的によくないのでダイオードを1N60を入れてみた。

(4)さてこれでいいかな、と測定を試みる。が、どうもセットノイズでメーター針がフラフラ、フラフラと変化してしまう。430M AMだけならばともかく、これにTRVをつけるともっとふらふらしてしまう。FT817用の2.4G TRVをつけてBPF経由でノイズを入れると、やはりノイズのスイッチ音が聞こえるのだが、メーターの振れは変動が多くて何をはかっているのかわからない。こりゃあ、時定数の問題かなと、いろいろ電解コンを加えたりしてみたが、変化はない。うーん、参った・・・と昨晩も退散した。

さーて、なんでかな。今晩は遅くなるのでいじれないかな。リグを交換してみようか。それともオーディオ出力にフィルターでも入れて、ノイズを切ってからやるかな???SSBモードでも似たような動作だしなぁ・・。

10月13日 前回、「FT817をつないでAMモードにすると、ノイズの断続でブーっという音がするのだが、表示は駄目みたいだ」という所で終わった。で、メーターの逆ぶれ(バランスとれていないみたいですね)も課題。さて、メーターの逆振れは、単純にマイナス電源とプラス電源の間にVRをつけてやり、そこにメーターのグラウンドをつないでゼロ点をあわせるようにした。果たしてこれでよいのかは疑問だが。

しかし、うまく表示しないのはどうしてか???? ということで、webをながめて考えていた。JAMSATのサイトにNF測定比較の話が出ており、ながめていたら同じものの紹介のサイトにリンクしていた。これに飛んで、打ち出して眺めているうちに、変なことに気がついた。

「ノイズソースを30Hzでスイッチする」と書いてあるようなのです。ふむふむ・・・・「30Hzって、ブーッという音じゃないよなぁ。なんだか違うぞ・・・」
・・・そう勘の良い方ならばわかるだろうか。30Hzじゃなくて300Hz程度になっていたのだ。原因は・・・おそまつな事に、コンデンサーを一桁読み間違ってつけていた。105(0.1)をつけたつもりが104だったわけで、それは確かに動作がおかしいはず。とほほほ。

手持ちのチップ0.1をゴテゴテと付け足してやって、動かしたら、そけらしい動作となった。ノイズソースもどきにATTを入れると、ちゃんと表示が落ちる。多分okかなぁ???ためしに430MのFT817で試してから、2.4GTRVをつないでやってみた。こちらでも動くのだが、さらにプリアンプをつけるといけない。原因はAGC。ゲインが過多となり、ノイズを入れるとSメーターがふってしまうようになると、この調整機は使えない。430Mに10dBほどのATTを入れてやったら、動くようになっした。なるほど、こうやって、調整しながら出ないと使えないのか、専用の受信機があると一番よいのだろうなぁ、なんて考えながら、「それでは簡単調整機の意味がなくなってしまうな」と苦笑した。

10月15日 今日は、ようやくサトーさんが開いている時刻に帰れたので、NF調整器を入れる箱を購入して帰った。その時に、なんだか 小さいような気が下のだが、まあ、検討して大きさをはかったから気のせいだろうと思って買ってきた。

が、帰宅してみると・・・あらららら、入らないじゃないか・・・なんだ基板の大きさを勘違いしていたのか・・・ という事で、箱に入れるという計画はオジャン。やむなく、今のバラックのままでいじれるところからいじることにした。

1)FT290をつないだら何もしないでメーターが振り切ってしまう。どうもSP端子にわずかでもDCが出ている模様。そこで、入力AFラインに電解コンを入れた。これでFT290改造 1200Mを親機としての測定が可能となった。ちなみにこの本体は、ノイズがよく聞こえず、あまり感度が良くないので、改良が必要な感じだ。

2)続いてワンボードを二枚使ったDUAL-BAND-TRVをつないで測定可能か試してみた。まずは、ノイズ調整器に信号を入れないで、ノイズソースの電源をON/OFFして耳で聞く。5Gでは、2SC3356を使ったノイズソースとこの回路のままで、一応、ノイズがでるようだ。ただ弱いかな。10Gにしてみると、どうも弱い。

3)そこで、前々に作ったノイズソース用の電源をつないで耳で試してみた。すると、これだと10Gでもばっちりとノイズが出る。比較してみると、8-9Vをノイズソースに送るとよいのに、オシロで見たスイッチされた電圧は5V程度にすぎない。まあ、これは5.6Vのツェナー経由なのであたり前だが、ちとこれだと不足のようだ。

4)ためしになにげにノイズソースを電源ユニットにつないでノイズONのままにしてみたら、なんとこれでもNF調整器のメーターがふれてしまう。なんでかなぁ、うまく比較してないんじゃないか???でも、ノイズにATTいれると表示はかわるのだけど。単なるAFメーターになっている可能性もある。ひょっとするとOPアンプのスイッチがうまく動いてないのかな・・・。FETにかえるかな????

でも、これはこれでとりあえずおいて、ノイズソースの電圧をあげるべく検討を開始した所でタイムアップとなった。外から12Vをスイッチさせるべく供給したら、ずっとONになってしまい、あわてて石が飛ぶ前にとめる一幕もあったりして・・・。hi

明日は土曜日なので、できたら定時に逃げ帰って、ケースを買いなおし、制御回路を新たにつけてみたい。そうそう、明日にはXP-HOMEが届くので、これまた導入しよう・・・。なにせ、すぐにリソースが15%以下になって動かなくなるwin-meではメインマシンにはしがたいからなぁ・・・。

こりゃ、今週末も寝られないような予感。HI

10月16日 土曜日の午後、仕事帰りにケースを買いなおしてから、NF調整気をケースの穴あけ・取り付けをすませ、その後ノイズソースの駆動電圧の引き上げ・・・と試してみた。

オペアンプは電源が正負共に必要なので、手持ちのDC-DCコンバーターで正負12Vを出して、78L09/79;09で安定化した。また、ここに三端子を使ったので、当初の回路では、5.6Vのツェナーダイオードで発振回路の電圧をおさえて安定化してあったのを取り除いた。ついでにマルチバイブレーターの中で使ってあったツェナーもよくわからないもののとりあえず、4.7Vに交換。少々、方形波がいびつだが、まあいいだろう・・・としました。(本当はよくない気がする)

これで10Gでもノイズがはっきりとわかるようになった。もっとも、この回路はかなりのノイズを出すようで、21Mのリグではっきりとノイズがつないでもないのに増えるので、びっくり。24Gでどうかまでは、昨日は試さなかったが、次に実用テストをする時にやってみたい。目下の所、少々ゲインの足りないFT290改造1200M化 とトランスバーターにつないで使うのがAGCにかかることもなく良いようだ。とりあえず、箱に入っていれば、床において踏んで壊す心配がないので、一安心。hi

#でも、その後、JA5FNX田村さんが作られたもっと良いソフトがあることがわかった。XP/2000限定だが、こっちでやった方が確かそうである。ノイズソースについてももあれこれと実験されたデーターがあるので、一見の価値がある。

Sound Card Precision Automatic Noise Figure Indicator(SCPANFI)
マニュアルその他
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