24GBPFの製作
固定用24Gがあえなく石を飛ばしてダウン。修理しようと思っておろしていた所、ハムフェアでパワーモジュールユニットを入手して、根本的に作り直すことにした。
で、そうなるとザルみたいにLOが漏れるが、信号はしっかりロスする、と言うBPF(?)が気になりだして、さて、作りなおそうという事になった。が、日本の文献で24GのBPFを解説したものは大変に少ない。ハムの文献ではほとんどない・・・。知らないだけかも知れないが。そこでARRLのMICROWAVE
EXPERIMENT MANUAL(なんと二千円台でAMAZONにて買えた)に出ていた導波管モデルの奴を真似て作ってみた。
材料は昨年のハムフェアで買っておいたWRJ260 導波管。最初にアンプの入出力をSMAに変換するためのトランスジューサーもどきを作ってみた。北陸のJA9TYK作『マイクロお助けシート』で計算してもらうと、WRJ26では、24020Mでの管内波長λgは、4.52mmとなる。
まず、40mmの導波管・フランジ付を半分にノコで切断。断面をさすがにヤスリがけした。製作者の性格がきちっとしている方ならば、ここでノギスをあてて、細かくやるのだが、私の場合は定規と釘で印。「このへんじゃ」というあたりに釘をたたいて印をつけ、SMAの穴をあけて、トラジューを二つほど、作ってみた。
これでどうだろうかと二つを連結して、SMA-導波管-SMAという中継にしてみた所、信号を入れてロスはスペアナでは中継コネクタと同じ程度でわからない位という事を確認した。実用上は、これでいいだろう。
続いて、いよいよBPFの作成だ。もう一つ。100mmの導波管を両端20mmをトラジュー用に切り、真ん中の60mmをもう5mm程、金ノコで切った。ここに計算した結果に基づいて釘で印をつけていた。
まず端から1/4λg 4.52mmでSMAのセンターピン。そこから本当は4.52mmにネジがはいってチューニングスタブになるのだが、SMAコネクタとあたるのでSMAコネクタの取り付け穴の位置に穴。さらに、本来のネジ穴の位置からみて
3/4λg 13.56mmあたりに仕切りのはいる切り込み。その先は0.85λg/2分だけ空洞をとって、仕切り。仕切りから先は、また前と同じになる。
以前作ったのは、この真ん中の空洞がλgよりも大きくとり、『ネジを入れた
ら空洞が狭くなるから、共振するのでは』と思っていました。でも、これは
逆だったようで、なんで一応、同調していたのか謎であったようです。また、
真ん中の空洞部分の両端が、給電点になるSMAコネクタの位置からみて、λg分になるようにしないと、電圧最大で接続していなかったわけで、これが前作がロスの多くなった一つの理由かも知れない。
で、印を入れたものに、穴をあけて、金ノコで切り込みを入れ、仕切りを薄いりん青銅で作った。仕切りは真ん中の約1/3から1/2を窓としてあけたのだが、もう少し大きくてもよかったかな。
さて、これにコネクタと仕切りを半田付けして、さっそく24G MIXERのあとに入れてみた。送信にして信号のピークを探すと、とてもシャープだ。ストンと30dbは落ちてしまうので、これならば使えそうだ。問題のロスは、両端のチューナーをいじったら2db程度になった。これでも多いのでしょうが、まあ、使えそうだ。
ついでに、その前に実験していた5mm角の真鍮パイプにネジを並べたものも、いじってみた。これは遮断導波管にネジで作った共振体を並べてやってBPFとするというもので、小さく作れるのが特徴。が、前々日にいじった時はどうやってもロスが10db以上で参っていた。
そこで両端に蓋をして(本来は必要ないのだが、コネクタが端になりすぎたらしい)半田付けして、ネジを再度いじったらば、こちらも2db程度のロスになった。こちらの方が特殊なものはいらないので、作りやすいかもしれない。
さて、これでBPFは一応できました。次は24Gの受信用アンプ、47G用のLOの23Gアンプ、24G送信用バッファアンプ が課題となる。スタブが小さいので今日は禁酒かなぁ・・・。