SHF技術アドバイス講習会の楽しき一日・・・




2月18日 今日は、SHF技術講習会。朝は仕事よりも早く家を出て、一路川崎に…。仕事じゃこうはいかないなぁ(?)川崎にも何度通ったかな。到着8時半で、一番かなと思ったら既に三人が槇岡さんの所で列を作っておりました。朝早くからご苦労様です。
 
 24Gの調整など、見ているだけでも、なかなか勉強になる。さて、その間に、他の方に手伝っていただいて、ネットアナで10G用ホーンアンテナの反射特性などを確認する。なんとホーンの反射は−20dbB以下のまま8G−12Gまで、ほぼフラットだ。 で 「こりゃあアンテナというよりもトランスジューサーみたいなもんだね」という結果だった。これで鍋蓋用のホーンとしては、上々。半値角度とか、−10dBロスの角度なんかもわかるので、すごいなぁ、ネットアナ。でも、いいかげん調整アンテナもそこそこでよかったなぁ・・・。

 さて、やがて番が来て、10Gトランスバーターの出力をはかると150mW出ている。バンザイ!!と言いたい所ですが、「まだ出るでしょう」との事で、蓋をあけて、周囲唖然…
  「おーっ、こりゃあまた、ずいぶん苦闘しとるなぁ」
  「それにしてもこのスタブは巨大すぎるぞ」
  「うーん、1/4λじゃなくて、もう半波長まわった所で調整したんとちゃうかな」
   ・・・てな事で、やっぱりイイカゲンスタブがでかすぎた様子。それで一段目のスタブだけ交換されると微調で200mWに増えました。
 で、一言・・・  「まあ、あとはまたやってみて下さいな」 ・・・まだ一段、巨大スタブがついていますからねぇ。

#要するにオープンスタブってのは、先端開放のラインをつけることで、インピーダンスのマッチングをとるらしいのですが、1/4λでいいものは、3/4λでも一応は動くはずなわけでした。でも、「それが発振の原因じゃない」ということで・・・ボリボリ

 さて、続いて、「発振が止まったら出力が出ない」「狐がついたんじゃないか」という2.4GのHPAを出すと、「いやいや、これはまた苦闘してるねぇ」とあきれられることしばし。     #まあ、3ヶ月も苦闘していればねぇ・・・

 で、スペアナで見ていると出力がぼそぼそとしか出てない。減衰器だ。 ギガのトリマーでつけたスタブは・・・「いらないな」とあっさりはずされた。が、あまりかわらない。「しかしどうも変だな」と、槇岡さんはテスターで電圧を測定している。するとなんと一段目のドレインに電圧がかかっていないではないですか。トホホホホ。ははぁ、フェライトにした時にカットした部分がその後はずした時に戻したつもりで切れたままだったわけか・・・。さらに、バイアスがアイドリングを多くし過ぎて、電圧も下がっているようす。いやはや・・。・これはゲート電圧をあげて、電流を減らしたら復活しました。以上で1W出るようになった。
 で、基板上のスタブの先に金属片をつけるとなんと2W、そのまま微調整で4W、最後は5W!?  ・・・これがバリコンのかわりみたいな物、容量性のスタブなんですね。   #これは、マキ電機製UTV2400B 300mWでドライブしての話ですが。
 いやはや、壮絶な出力が出てきた。帰ってから2.4Gのトランスバーターに組みこむと、うちのはドライブが100mWなので出力は1−2Wの間になっている様子。ATT+検波器の電圧で4倍になったから、多分、16倍くらい=1.6Wにはなったはずだ。
 えっ、2.4Gで法定上限は2wだって?? そうですね。これで合法パワーとして一番よい状態ですね。ニコニコ。2.4Gで霞ヶ関のリピーターも開くようになり、とりあえずの目標は達した。これでON−THE−AIRミーティングにも出られるし、ひょっとしたらロールコールももっと届くかなぁ。

 これでもう今回に、持ってきたものは終わりですが、周りをみたり話したり、食べたり、飲んだり・・・のお楽しみがはじまった。午後は、アルインコからでた「デジタル音声通信」無線機二組をば購入された方が見えたので、20F3の実験をダミーロードで前の公園が行われる。GMSKでデジタル化された音声を送るという仕組みなのだが、ダミーでの実験だとやはりF3より音がこもった感じだ。また了解度が悪くなるというよりも、途中で声がブチブチと切れる。(復調できないとノイズでなくて切れるんでしょう、ダミーロードだからマルチパスもひどいだろうし・・・)でも、やっぱり信号はF3よりは強くないとダメみたいだ。
 実験終了後は、またまた飲み会と懇親会に戻り、夕方まで、あれこれと情報交換と製作物の解説などを聞いてまわった。

・・・という事で、よく遊んだ楽しい講習会の一日でした。