またしてもフィルムスキャナ・・・の巻

10月某日 町田のソフマップを定期巡回すると、HP社のフィルムスキャナが「ジャンク・付属品無し」で1万円にて、おいてあった。「これ以上買ってもなぁ」と思いつつ、その日は通り過ぎた。

10月某日 またまた定期巡回。まだ例のものはある。通り過ぎようとすると、ふと、どこからか囁く声がする。
「ねえねえ、私は動くのよ。連れていってよ」・・・・・うーん。ジャンクの呼び声を聞いて(?)ハッと我に帰ると、手にはそのHP社のフィルムスキャナを持っていた。

そして、帰宅。・・・まず動作確認 その一!!

 電源を見たら24Vなのだが、とりあえず12Vをつないでみた。するとトレイがゴーと動く。ふむふむ・・・。
 で、24VのDC−DCコンバーターをゴソゴソと探し出してつなぐと・・・「グーガー」という音がして、ランプがついて起動音がした。
 そこでKUMA−1のSCSIに接続してみると、SCSIのID検出でちゃんと型番が出ている。そして、WIN95では「不明なデバイス」を検出してくれた。
 「おーっ、こりゃあ動くぞ多分!!」「問題はドライバーだぁ」

じゃ、HP社のHPを見てみよう!!(って洒落ではないんだな)

 
 ところが、HP社のHPには「更新差分」はあっても、本体はない。アメリカのHP社にあるかも・・・・という御大の教えもむなしく、HP社のスキャナドライバは「門外不出」なのであろうか。クソー・・・何か手が無いか。

11月某日 仕事の合間に時間ができたので、HP社にいきなり電話してみる。「フィルムスキャナを譲ってもらったのだが、ドライバが紛失してない」との事で(違ってないよね、事実と・・・・)訪ねると、しばらくして折り返しで電話がかかってきた。
 美しい女性の声で、(自分に都合がよい電話は、みな美人に違いないと決めてしまう・・・・)かかってきたので、再度、説明すると、「では送りましょう」との事。びくびくと、「でおいくらでしょうか」と聞くと、なんとお代は結構ですとの神の様なお返事。住所を告げて電話を切ってからも、なんだかあっけにとられた感じであった。

「うーん。やるじゃん、日本HP社のサポート。たいしたもんだねぇ。」
・・・私の中でHP社の評価がえらく高くなったのは言うまでもない。IBMのEMSもそうだが、どうもHP/IBMというあたりのサポートはたいしたものだ。

11月某日 地獄の一週間を無事に通過して帰宅すると、(なんの事はない、旅行の引率なんですがね、そりゃー覚悟して行かざるをえない面子だったんですよ。でも、無事で楽しんでたみたいで、いやはや、そりゃあもう奇跡でした・・・)ドライバが届いていた。 
 

 さっそくインストールする事にした。スキャナをつなぎ、電源を入れて、KUMA−1もON!!
 不明なデバイスを検出したのは無視して、ドライバソフトCDを入れて、SETUPする。おおお、ちゃんとスキャナとして認識しているぞぅ。でも、あれれ「キャリブレーションカードを入れろ」だってさ。そんな物はないよ。しょうがいなからキャンセル!!でも、とりあえず読めるようになったぞ。

 さて、HP社のフォトスキャナの場合、フィルムを直接に入れると、プレビューで一覧が出る。もっとも、6枚は表示されずに、4枚までだけで、そこが「イマイチ、ボケている」との御大のご指摘であった。でも、それは差し引いても、ドライバの自動調整が実にスゴイのだ。ほとんど修正がいらない。ネガだけじゃなくて、スライドも奇麗にとれる。スイッチでモードを切り替えると、入り口が動いてくれ、スライドやフィルムをセットすると自分で吸い込んでくれる。喜んで、前に自然保護の全国集会で作ったスライドを全部スキャンしたのは言うまでもない。

 が、このスキャナはプリントした写真も読めるのだ。で、これをやってみようとすると、「キャリブレーションされていません」と来た。どうもキャリブレーションしないとプリント写真は駄目らしいのだ。まあ、それはスキャナも別にあめからいいやぁ、とこの日はあきらめた。さらに、適当な白紙を入れてキャリブレーションしたら、なんとも惨めに認識したプリントし写真に段差のような明度や色彩の違いができてしまった。フィルムやスライドには関係なかったからいいようなものの・・・。まあ、この位でやめておこうかな。

1999年1月某日 正月の家族スキーの写真などをフィルムからスキャンして、一応、「役に立つんだよ」って事を示す。なんて言っても正月早々、デジカメとカラープリンターに散財してしまったので、「おう、これは使える」という所をみせようという事でもある。が、やはりプリント写真も一台でスキャンできたら言うことは無い。うーん・・・・。
 
 

動作確認その2 OS/2でフォトスキャナを使う 

2月某日 ふと本屋で「GIMP」の本を立ち読みしていたら、最後にsaneというGNUなプロジェクトがあること、その対応スキャナ一覧になんとうちのHP5100Cがある事、しかもこのプロジェクトはOS/2でも対応しているらしい事、がわかった。ふふふ、今度、これをDLしてやるぞぅ。

なに??OS/2を知らない??そりゃあ、あんた大したものですぜぇ
KUMA−1はOS/2とWIN95が入っているんだ。OS/2の方が安定度とかはいいんだぜぇぃ。

3月某日 子どもが熱を出して、一日休みをとって子守りとなった。でも、「大人しく寝てないと直らんぞ」と言ったら、本当に具合がイマイチなのか、スースーと寝てしまった。うむ、ここは一つ・・・。
 saneをgooで探すがよくわからない。で、いろいろ探して、結局、HOBBESでSANEと検索したら、出てきた出てきた。驚いた事には、XFREE86のOS/2版で使うフロントエンドだけでなく、PM−SANEと言って、WPS上で動くソフト迄ぁったのである。確かにスキャナを手に入れた時にはなかったと思ったら、最近になってUPされたものらしい。
 フフフフ。これで動くぜぇぃ。
 PM−SANEをDLしてセットアップする。そして、動かすと、おうおう、ちゃんとフィルムスキャナを検出したではないか。いろいろな調整が効かないのが問題なのだが、とりあえず使える。嬉しくなって、PMViewというOS/2の画像編集ソフトをレジストしたのだが、うっかり二度クリックしたらしく後で二つ分の請求が来て、びびってしまった。でも、これでOS/2で使えないという不満は解消できたぞぅ。

動作確認その3 キャリブレーションに成功!!

4月某日 立ち読みをしている時だったか、ふと考え付いた。

「そうだ。真っ白の紙でキャリブレーションして、プリント写真が妙な感じで認識されるようになったのだから、逆にもう一度真っ白の紙をスキャンさせて、それをカラープリンターで打ち出したら、これを逆転させて正常化するキャリブレーションカードになるのではないか」

 こう考えるとすぐにでもやりたいのだが、忙しいのでガマンガマン。

4月某日 やっと時間ができたので、考えていた事を決行する。

1)真っ白のインクジェット用のはがき用紙を写真のかわりにスキャンする。これをプリンターに出力すると、クリーム色の帯のある部分ができた。
2)この用紙を余計な部分をはさみで切る。
3)で、このカードをキャリブレーションカードにして、キャリブレーションを実行。

さてさて、本物の写真を入れてみたら・・・

バンザイ!! ちゃんと認識したよ。ふふふ、これでもう写真、スライド、ネガとなんでもござれである。さてさて、以前の写真をスキャンしてCD−Rにでも焼いておこう。