5.6G直下計画

6月9日 昨日、夏季一時金(世間ではボーナスというらしいが…)が支給された。で、今日は土曜日なので、晴れて川崎に出かける。5Gの受信アンプと0904AパラのPAの基板などだ。これで直下アンプを作り、それからなんとか夏までに屋根にもう一つルーフタワーでもあげて、パラボラをあげてしまおう、という目論見なのだ。0904Aはセブロンで中古はずし品が一本1500円である。三本お願いしたら、なんと四本も送ってくださった。うーむ、商売大丈夫か知らん…。VY TNX!!川崎では基板などの説明をうけ、一箇所RFCをフェライトにかえることなどをうかがった。
 帰ってから、マイナス電源の7660と電界コンデンサだけをはんだ付けした。これでいったんテストをする。FETはバイアスかけないと死ぬので、まずマイナス周りから作って、テストするのが最近の作り方になっている。まだ続けたいが、明日が部活の「投げ釣り大会」、一応これも仕事なのでやめて寝ることにした。

6月10日 日曜なんだが、部活で仕事だ。で、始発電車ででかけたが、ついたら雨。しかも、部員はバックレて来ないらしい。困ったもんだ。で、着た奴と協議したら「今日はやめるか」というので、帰ることにした。でも、昨日、川崎に行くために仕事を残していたので、職場に行って、2時間半ほど仕事をしてから昼過ぎに帰宅した。
 
 さーて、作るぞ・・・ という事で、一気にアンプを二つ作る。基本的に使う部品は送信アンプ・受信アンプともに共通の物が多いので、並べて同じ部品をつけていくことにした。これだと付け間違いが無くてよい。で、ゲートのバイアス関係を最初に、次はパスコン、抵抗と付けていって、最後に通電テストをしてからFETをつけた。さて完成だ。でも、始発だったので眠くなってきたので、「気分は完成」と称して写真を撮り、作業はここまでとする。

6月12日 今日は早く帰れたので、晩飯を作ってお子様に食べさせてから、調整をはじめた。

 まず、受信アンプ。去年のハムフェアで仕入れた「5760M 68mW発信器」というものを取り出す。こいつは−18Vで動くのだが、−12vだと10mW程度出る。そこで、これに60dBのATTをつけて、スペアナでレベルを見て、続いてアンプに入れて出力を見てみた。すると、なんと5dB程度しかゲインがない。バイアスをいじってから、焼き鳥の櫛の先に銅片をつけたもので、さぐる。そこでよさそうな位置に銅を切ったスタブをはんだ付けする。なんとなくいくつかやったら、25dB程度のゲインとなった。でも、ゲインをあげ過ぎたのか、蓋をしめると発振する。そこでまたごそごそといじり、高周波吸収材かわりの「導電性スポンジ」(半導体をさしてある奴)を切ったのをはさんだ。まあまあの状態で発振しなくなったので、とりあえず蓋をしめた。

 続いて送信アンプ。同じ発振器の出力を10mWのまま入力にいれる。で、出力はパワー計に入れた。そして、まず、ゲート電圧を−0.5V程度に調整すると電流が三本の0904で、1.2A程度流れている。さて、入力のスイッチON!! 最初は40mW程度だ。でも、FET二段目の入力部分にスタブを調整すると、100mW近くになった。そこで、トランスバーターに6dBのATTをかましたもので、信号をいれると1.5W弱。ゴソゴソやってみたが、今日はそんなものだった。
 ただ時々、調整中にドレイン電流が減ったままになることがあり、電源を入れなおすと戻ることが何度かあったのが気になったのだが、まあ、放熱の問題だろう…。

6月14日 今日は 一段目のFETに「おまじない」をかける。一段目のドレインからゲート側へと、1cmほどの長さの線を引くのだ。が、これでも1.7W。うーん。あとは出力にBPFを入れてゴネゴネするしかないかなぁ。

6月15日  もう少しでないかな、といじろうとしたら、何だか妙な事に気がついた。ドレイン電流がやっぱり急に減るのだ。で、スペアナにATTをへてつないでみて叫んだ・・・。
「ギャーッ!! 発振しているぞ―・・・」 なんと、信号が入ると自己発振がはじまるらしいのだ。

 かくて。振りだしに戻って、テストが始まった。

6月16日 土曜日なのに仕事。さらに午後も部活で夜に帰宅した。で、帰りにサトーさんでケースを買ってかえった。ちょっと小さいが、まあ、なんとか入るだろう。また、池田で、N−SMA台座付のコネクタを買った。
 さて、まずケースと放熱器の加工をやってしまうことにした。晩飯をはさんで、穴あけとケース・放熱器の取付けなどをした。
 次に昨晩発振した送信アンプの再調整を試みる。一段目はどういじっても発振はとまらない。二段目は、信号を加えてから電圧をかけると発振しないが、いったん信号をとめると発振したままになる。バイアスが0.02V程度になれば、発振がとまるのだが、これでは過電流となってしまう。うーむ、いろいろやってみたのだが、どうも止まらないなぁ。これはこのまま明日の講習会で見ていただくしかないかなぁ。

6月17日 朝からSHF技術アドバイス講習会に参加した。朝6時起床。6時45分に家を出て、川崎のマキ電機に8時ちょうどに到着した。今日は一番かなと思ったら、小林さんと時下さんが既に作業中だった。でも、まだ人は少なく、早速、アンプを見ていただく。

 受信用アンプは、「うーん、01の初段はもともとのスタブを全部とってから調整した方がいいんだよね」とのコメントをいただいたものの、入力開放でも発振せず、OK!! ゲインは27dB近くあるとの事で、多少ゲインオーバーのだが使えるだろうとの結論だった。ただ、家にあった導電性スポンジは、あっさりと「こりゃあダメだね」と取り外された。「電気抵抗が高くてダメだよ」とのこと。いやはや、あれはゴミだったか・・・。トホホホ。

 さて次は「発振を繰り返す送信アンプ」の番だ。ここではやっぱり発振がおきる。一段目のドレインを外しても、ニ段目が発振していたので、見たては間違ってはいなかったようだ。さてどうするか・・・
 槇岡さんは、一段目との結合コンデンサの容量を尋ねた。「回路図の通りで15PF」というと、「じゃあ、1PF程度にしてみよう」といわれた。交換すると…いやー、綺麗に発振は止まった!!うーん、さすが、一発で止めるとは…
 あとは出力の問題だが、入力部のスタブの先、一段目のドレイン側のスタブ、そしてQマッチセクションの分岐点に追加したスタブが調整される。するとなんと70mW弱のドライブで2Wも出ているではないか。す、すごい・・・。
 さらに、BPFの製作方法についても教えていただき、テストしたら0.5dB以下のロスの模様で、インターデジタル型のフィルターができあがった。これであとはスタンバイ回路などを配線したら、完成だ。さーて、アンテナをあげなくちゃあなぁ・・・。その前にスタンバイ回路を作って、配線しなくちゃね…。

6月19日 日曜日に帰ってから、なんとかケースにいれて、スタンバイ回路を配線した。でも、日曜日はそこでドロン。泡盛が効いていたからねぇ。hi
 というわけで、今日はともかく動作テストをすることにした。念のために方向性結合器から受信アンプを外してからテストすることにした。でも、電源を入れて、送信スタンバイのコントロール線をグラウンドに落とすと…
  あれっ??リレーが動かない??? 池田電子で「極性があるからね」との事で、+/−を確認したはずだったのだが?? でも計ると電源はかかっている。試しに逆にしてみたら、+に−/−に+をつなぐとカチッと動くではないか。ゲゲッ 極性の意味が違うんかなぁ???
 さて、それでスタンバイして信号を入れてみた。2Wは軽々のはずだが・・・ん?? 出てないぞ!?!?  1Wいかないじゃん・・・。BPFかなぁ、とこれを調整してみる。さらにリレーかな、と外してみる。でも、どうも増えない。うーん、どうしてだ???やっぱりATTとパワー計の問題かなぁ。
 で、さらに問題が発生した。方向性結合器の受信アンブ側に、パワーアンプからの反射がどかどかと出てきてしまうのだ。うーん・・・。これは困った。このままではアンプはつなげないぞ。セミリジットを交換したりしてもダメ。やっぱり50オームラインが狂っているんだろうなぁ。試しにダミーをつなぐと−20〜−30dBほど下がるので、アンプの反射であることは確かだ。定在波が立っているということかなぁ。まいった。もう一個方向性結合器を使えばいいのだが、ケースを小さくしたからそのスペースはない。仕方なくリレーをもう一個、YAHOOのオークションで注文することにした。
 なるほど、こういう問題があるから、アマチュアではあまり方向性結合器による切り替えをしないんだなぁ・・・。

6月20日 今日は念のために入力部のセミリジットを交換してから、テストしてみた。でも、結果は同じだった。うーむ、シンプル イズ ベストか・・・。次に10Gで使うときは、二つの方向性結合器を使うことにしよう・・。
6月22日 同軸リレーが到着したので、もう一つ、入力部の切り替えのために内蔵させることにした。セミリジットをしっかり締めて、配線をしてできあがりである。テストすると。1.2W程度。でも、トランスバーター単体の3dB UPになっているので、よしとした。要するに較正されていないので、何をはかっているかわからないのだから、こだわってもしょうがないのだ。
 さて、これであとは蓋をしめてできあがり・・・である。保険のためにキャリコンをつけようかな、とも思ったが、複雑になるだけみたいな気がする。あとはトランスバーターを改造してスタンバイできるようにしなくては・・・。
 
あっ!!もっと大切なことがあったぞ!! 直下アンプなんだから、それをつけるアンテナをあげなくちゃねぇ・・・。どうすんべえかなぁ