軍艦アンプと格闘する・・・




1月某日 オークションを見ていて、目が止まった。「10G 5W アンプユニット 16K」だとな。こりゃあ安いぞ…。とりあえず注文。
2月某日 届いた物を見て、びっくり !! こりゃあでかい。巨大だ!!それにこんなの怖くて使えないよねぇ。しばらく神棚にかざることにした。(?)

5月某日 SHF講習会で、某氏と話していると、「あれは半導体だけ使うといいんだよ。セブロンに基板があったんだが、まだあるかもよ」とのこと。で、ケースの大きさを見いるととても小さい。うーん、これは小さくていいなぁ・・・。
6月某日  セブロンに電話してみた。が、「ちょうど基板がなくて、ないんですよ」とのこと。しょうがない、じゃあ別の手を…と考えた。

6月22日 そこで、考え付いたのが今の基板をそのまま他のものに移設しよう…。その方が財布にもやさしい(?)のではないか…。検討してみると、基板とFETの入っているケース兼放熱器は、くりぬきなので、切断は無理そう。でも、アルミのチャンネル(コの字に曲げてあるやつ)を使い、基板の巾からあまる所はアルミの棒でうめたら、なんとかなりそうな気がしてきた。
 そこで帰りに東急ハンズで探したら、使えそうなのが300円位であったので、早速、ゲット。他にも、5Gのフィルターの真似をして、10G用のBPFを作ってみようと思い、7mm角の真鍮角パイプ等もゲット。ゴリゴリ、ガリガリは大雑把な性格なので苦手なのだが、さて、どうやって綺麗に加工しましようかなぁ…。

6月23日 実はこの巨大なヒートシンクも、道具があれば切断は可能だ、とのメールを長野のJA0RUZ関崎さんよりいただいた。そのままで改造して5W出たよ、とのお話。うーん、アルミ用のチップソーと丸ノコでできるらしいだが、さて、どこで売っているかなぁ…。

6月27日 2.4GでJA1CYC下村さんとQSO。切断の話をしたところ、固定台がないと結構アブナイよ、とのお話を伺う。そして、「金属加工工場で切断してもらうとよい。その他のことも含めて、加工工場に知り合いをつくっておくといいですよ」と教えていただいた。なるほど、ながめて見たら、確かに大変そうだ。なにせ、生まれつきの不器用だからなぁ…。

6月28日 前日が行事だったので、今日は「お疲れ休み」となった。それで電話帳を繰って、金属加工工場を探して電話した。一軒目は自分で機械を持っていないらしいので、パス。二軒目で工場長が出てくれて、持ってきたら切ってくれるというので、チャリででかけた。巨大な固定台付の丸ノコで、切断。700円なりだった。

7月1日 10Gアンプの入力部にもにSMAをつけてから、テストした。最初、300mW程度で焦ったが、出力部に近いあたりにゴテゴテとスタブをつけたら出るようになった。出力部にはもともと方向性結合器がついているのだが、今回は入力部にも方向性結合器を入れた。これで周囲の影響は最低限にできるかと思う。まだ2.5−3W程度だが、実験電源の関係で電圧は8V以下。約300mwでおしている。ただ蓋をすると二割か三割ほど出力が増えるので、まだ調整の余地はありそうだ。もう少し、電源を工夫してから、再度調整にあたってみたい。

#ただ、どうもATTとパワー計がイマイチ信頼できないのが問題。少なめに出ることはわかっているので、それを加えれば結構出ているみたいな気もするのだが…。

7月3日 うーん、とんでもない失敗を・・・・。10G軍艦 FET一段目のゲートに半田カスがおちたのか、電圧チェックの後にドレインをかけたら、一段目が一瞬で昇天してしまった模様。うー・・・こりゃあどうにもならん。いかん!!しばらく落ち込んでいよう・・・。手持ちのFET(2Wもの)もあることはあるのだが、根本的に再考しないとダメそうだ。シクシク…。

7月4日 これはどうにもならない、と思っていたら、再び長野から救いの手がさしのべられた。手持ちを譲って下さるというのだ。なんともありがたい限りの話。それにしても、どうやったら再び飛ばさないようになるのだろうか…。

7月5日 さらにYAMA−MLのたくさんの方より、FETを飛ばさないためのノウハウを伝授していただく。それは・・・

1)ゲートバイアスがかかってからでないとドレインに電圧がかからないようにする。簡単にはマイナス電圧をDC−DCコンバーターで作り、リレーでもってドレイン電源を入れるようにする。
2)ドレイン過電流保護のため、ドレインの絶対最大定格以下で電圧が落ちる三端子レギュレーターをつけ、各FETごとに分割した電源として使う。本当は定電流回路や電圧制御回路がいいのだが、これでもちゃんと考えれば保護回路になる。

うーん。どうやろうかなぁ。りれー回路か、はたまたトランジスタ回路か、しばし考えよう。

7月13日 今週は、毎日ともかく暑くてバテていたが、今日は「これじゃイカン!!」とコテを持ち、ごそごそ・・・。10G−HPAの実験を再開した。
 さて、今度はゲートバイアス電源をDC-DCの大きめので取り、その−12Vにてリレーを動かして、−12Vが切れたらドレインも切れるようにした。また、ドレインの過電流素子のため、三端子REGをそれぞれのFETごとにわけて、一段目1Aまで、二段目はパラで2Aまで、としてみた。石を交換して、あれこれとやってみた。テストは明日かなぁ。

7月14日 土曜日の午後、仕事から帰ってとりかかる。まず何度も点検してから、マイナスをかけてゲート電圧を−1.6V程度に固定。その後、10GのTRVより出力を6dBのATTをかましていれてやると、最初は2W程度。スタブの位置を微調したら3W弱。そこで入力を少し増やして、3dBのATTにして300mW+@にしたら、3.5Wとなった。とりあえず、今日はここまで。
 以上はドレイン9Vにて確認していたので、次には三端子にダイオードで下駄をはかせて、10Vにしてみようと思う。

7月17日 今日は早く帰れたので、晩飯を作って子どもと食べてから、作業にとりかかる。途中で10Gのトランスバーターがトラブルを起こしたりしたので、手間取った。でも、1011−4の方のドレイン電源のための三端子で、アースまでの間にダイオードを入れて約10vにしてみた。これでスタブを調整すると、なんとか4w。うーん、あと一息かな。

7月19日 今日も引き続き、軍艦と格闘してみた。1011−2の方もドレインを10Vにあげて微調整。でも、出力はあまり増えない。うーん、ここまでかなぁ。いろいろいいじっても、出力が変化しなくなった。あと一歩なんだけどな。また、試しに試しに入力に3dBのATTを入れたら2Wになった。まあ、私の腕ではこんなものかなぁ…。

7月21日 サトーさんでとりあえず、ケースを買ってきた。放熱器がでかいので、中にいれないで、下の回路部分だけを被うものにした。でかい穴をあけて、ヒートシンクを取りつけて、本体を固定する。N→SMAの変換やSMAの中継(出力)、さらせには電源の端子などの穴をあけてとりあえず、蓋ができるようにした。さーて、スタンバイを考えなくちゃね。