2学期の項目。キーワード
(1)フーコーの権力論そのものについて
・君主型権力(王権)、「規律権力」、「生の権力」
時代区分を正確に把握しておくこと
・「処罰」から「監視」へ。両者の違いを整理する
「規律権力」の具体例。監獄、兵隊学校、病院、学校——どこに「規律」権力のポイントがあるのか。
・「Normalisation(規格化)」
・「パノプティコン」プリントも参照しておくこと。どういう特徴があるのか、どういう「権力」の装置となっているのか、視覚の意義。
キーワード。「視覚の罠」「個人化」「配分」
・ フーコー権力論の特徴をまとめる→これまでのどのような権力論が否定され、どのような権力論が展開されていたのだろうか。
キーワード:抑圧、禁止、関係、権力諸関係、抵抗、否定的、科学、知、ヒューマニズム、個人主義、こころ、国家批判、イデオロギー批判、建築
「生の権力」(生政治)とはなにか
・ 「生きさせる権力」性の抑圧、告白(告解)、精神分析、人口(population)、住民管理、福祉社会、治安維持、生物学的危険、ナチズム
とくにこの考え方の現代的な意義について考えてみるとよい。
・ シャルコーの位置づけ
精神分析、ヒステリー、女性の身体、写真、科学
(2)フーコー論の展開
・ ドゥルーズ
「コントロール社会」、コミュニケーション、コンピュータ
「リゾーム」接続、反系譜学、始まりも終わりもない、ノマド的
・ スティーヴン・ホール
現象学、メルロ=ポンティ、光、かたち、身体のトポス、運動、感覚の混淆、内部と外部、触覚と視覚、包囲する光、襞、物質のキメ
五感の重視、空間のなかの身体のトポス、身体の運動、自己と他者とのかかわり、自己とそれをとりまく環境(光、空間の開け方)などを考慮した建築。
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参考文献・ブックガイド
・ フーコー『監獄の誕生』(新潮社)、『狂気の歴史』(同)『『性の歴史』第一巻(同)。ちくま学芸文庫の『フーコーコレクション』から、興味のありそうな論文やインタビューなどを読むのもよい。
・ 入門書
檜垣達哉『生と権力の哲学』(ちくま文庫)
応用編
・ ドゥルーズ『千の高原』(河出)
・ ネグリーハート『帝国』(河出)、『生政治的自伝』(同)その他、ちくま文庫、NHKブックスにも関連書あり。
・ アガンベン(ジョルジュ)『ホモ・サケル』(以文社)『アウシュヴィッツの残りもの』(未來社)
・ メルロ=ポンティ『眼と精神』『見えるものと見えないもの』(みすず書房)
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二学期のレジュメに関しては、
http://www.asahi-net.or.jp/~dq3k-hrs/index.html
(「筑波大学講義」→「比較文化概論」)または「廣瀬浩司」で検索にアップしてあります。他の参考文献を挙げたコーナーもあります。
ただし試験に際しては、配布プリントなども参照しておいてください。