「規律権力」以後の時代と芸術
前回の授業のまとめ
(1)「生の権力」(18世紀半ばに生まれ、19世紀以降発達)の概説
(2)生の権力以降の感性を代表する谷川俊太郎「なんでもないものの尊厳」(『定義』)の紹介
(3)19世紀後半の感性の表現として、マネの絵画を鑑賞
・構図の「ゆがみ」
・麻酔をかけられたような身体
・スペクタクルに魅せられたかのような身体
・「見えないものを見ている」身体
・散漫になりそうになる注意を必死につなぎとめること。
→ マグリットに影響。
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シャルコー(1825-93)。フランスの神経学者、精神分析医。1882年「サルペトリエール病院」教授。催眠法を利用した、ヒステリー研究で知られる。催眠術で症状を再現。フロイトの精神分析に影響を与える。
マネの同時代における「精神医学」→「精神分析」(こころを読むこと)
・ ヒステリー(シャルコー)、(女性の)身体
・「写真」の使用
ヒステリーの可視化
「病院」という場所についての関心。病気というものをありのままに見させ、病気の真理を作り出す場→これはどのように成立したのか。
→ マネとの関係??
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○フーコーの理論の応用
ジル・ドゥルーズ、20世紀後半のフランスの哲学者。主著『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』『シネマ』など
例)ドゥルーズの「コントロール社会論」
・君主型権力→規律型権力→コントロール型権力
・ コントロール型権力とは
コミュニケーションをあやつる権力
病院、教育、職業環境の変化。
何一つ終えることができない。
サイバネティックスとコンピュータ
非コミュニケーションの空洞や断続器を作り上げること。
ではどうすればよいのか??
(2)ドゥルーズ/ガタリ「リゾーム」(1976)
「リゾーム」樹形図上の構造とはことなった、横断的な関係の模索。
・ 私と言わない地点に到達するのではなく、私というか言わないかがもはやまったく重要でないような地点に達すること。」
・ 無意識を構築すること、多を作り出すこと
・ 接続だけがあるような世界。
・ 反系譜学、短い記憶、反記憶
・ 多数の入力と出力
・ 始まりも終点もない、接続だけがある。「・・と・・・と」