90cm水槽システム


90cm水槽system


濾過にはフルーバル403とエーハイム2011を使用しています。2001の吸水側は 嫌気性菌の餌として売られているデニボールを入れています。低流量となるようにバイパスラインを設けました。
水流はシャワーパイプを水底に近い位置で背面に向けて弱くしています。
(97年2月現在、デニボール濾過槽は撤去して油膜除去ラインに改造しました)

改造炭酸ガス溶解装置


炭酸ガス溶解装置です。外部溶解器も検討しましたが、もしもCO2ラインが外れたら 水漏れ事故になってしまいますので、水槽内部での強制溶解としました。
CO2ストーンとエーハイム2211の排出水流を向流接触させてほぼ完璧に溶解します。
また、外部式の場合、CO2中の不純物(AIR)が貯まっていずれはエア抜きをする必要がありますが、この方式ではガスが貯まりすぎると水圧に勝って自然にTからガスが抜けてくれます。

嫌気性濾過槽


魚を飼育すると排泄物に含まれる窒素分が酸化され硝酸塩が蓄積してきます。硝酸塩は無害といわれておりますが、藻類発生の原因とも言われています。硝酸塩を嫌気性バクテリアの力で除去する嫌気性濾過槽を設けるのが最近の流行のようです。
上の写真は嫌気性細菌の餌となるというボール(商品名デニボール)が入れてあるだけの還元槽ですが、デニボールの使用によって硝酸塩濃度は低く保てました。
97/2月現在、必要性を感じないのでデニボール使用は中止しました。 濾過槽は自作です。
フィルターの自作をしてみたいという方にはAllanさんのページがお薦めです。


デニボールとは?

デニボールって普通のプラスチックのように見えますが、何故嫌気性菌の餌になるのでしょうか?ドライ濾過用のボールとどう違うのか疑問に思われるかもしれません。
デニボール(商品名(有)野辺商会)およびディン(商品名(株)キョーリン)をそれぞれ分析しました結果、生分解性樹脂(biodegradable polymer)の一種、β-ヒドロキシ酪酸およびβ-ヒドロキシ吉草酸のポリエステルと いうものであることがわかりました。これは細菌(Bacillus megaterium, Pseudomonas methanica, Azotobactor chroococcum, Rhodospillum rubrum)や藍藻(chlorogloea fritschii)によって合成され、菌体内に蓄えられる貯蔵物質だそうです(田中ら、化学総説No2 化学生態学の展望 日本化学会編 p31 (1973))。
酸素のない環境で生分解性が高いらしく、間違って好気的環境に置いてしまっても好気的分解によって溶存酸素が低下し魚が死んでしまうなんて心配はないのかもしれません。 しかし、藍藻の貯蔵物質だなんて知ると藍藻の栄養源になりそうで...使って大丈夫か心配になっちゃいます(^^;。

尚、デニボールとディンの違いはポリ-β-ヒドロキシ吉草酸の含量がそれぞれ5%、10%である点です。成形された形状も全然違い、ディンはただのペレッ トが無機の濾剤と一緒に袋に入れられていました。デニボールは国際特許No443007.8などと宣伝していますが、国際特許などというのは存在しませ ん。国際出願Noかと思っていましたがそのようなNoも存在しませんでした。 生分解性樹脂について詳しいことは群馬テクニカルリサーチのページをご覧下さい。