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能管の不思議
能管
能で単に「笛」と呼ばれて使用されるほか歌舞伎の伴奏などに使用されます。
能管の材料
能管本体の材料は、龍笛と同じく乾燥させた女竹(しの竹)を使います。最も理想的な材料は、100年以上燻された煤竹が入手できれば最高です。
八ツ割返し竹製法
特殊な技法として、肉厚が厚くて節間が長い真竹を、割って裏返ししたものを普通八本張り合わせて材料にすることもあります。固い繊維を内側に持っていけば、高音域ではりのある音になるようです。
能管の構造、寸法
能管の寸法は、その出所などによりかなりの個差があると言われています。下図の寸法はあくまでも一つの例であり、平均でも何でもありません。
能管本体はもちろん竹ですが、管の内部には十分な厚さの漆が塗り重ねてあります。地漆の固くて厚い層によって管内の響きを良くしたり、音律を調整する目的で内径の変化を作り出すための技法です。
歌口と第一指孔の間に「のど」と呼ばれる細い竹筒が入っています。
頭部には、鉛の重りを入れ全体のバランスをとります。
歌口の上の巻きの途切れた部分は竹の節を模したものです。その裏側には「蝉」と呼ばれるやはり竹の節の枝の付根の部分を模したものを黒壇で彫刻します。
巻きは「樺巻き」と言い、桜の皮を細断してつないでいったものを断面を整えて巻きます。
内部と孔の回りを朱で、樺巻きの部分を黒ろ色とほこり漆で仕上げます。
能管の不思議「のど」
能管は龍笛と一目みただけでは分からないほど外見は似ていますが、管内の構造と出てくる音は極端に違っています。
写真のように管の途中を窄める構造の薄い竹筒「のど」が、歌口と第一指孔の間に隠されているのです。
この「のど」がいつ頃から、誰の手によって、また何のために入れられるようになったかは、伝説はありますが実際のところは不明なのです。
しかし、「のど」によってもたらされる西洋音楽では創造できない特殊な音程や音色が、能の幽玄さ、もっと言えば日本的な音楽性を引き出しているのは確かです。
参考:能管のおよその実測音程。(指法は森田流)
譜面(唱歌)
一噌流
左のような「唱歌(しょうが)」を、声をだして覚えることがまず第一歩であり、最も重要な練習方法です。指付譜というものもありますが、基本的には唱歌が笛の譜面です。
能管の流派は、「一噌流」「森田流」「藤田流」などがあり、それぞれ「唱歌」と「指付」が少しことなります。
左が一噌流「中の舞」の一部です。
左の譜面をクリックして横笛研究会の演奏会の一部をRealPlayerでお聞きください。(Real Audio ".ra" 120KB)
リアルビデオやリアルオーディオを再生するには、Real playerをインストールしてください。
森田流
能管の流派は、「一噌流」「森田流」「藤田流」などがあり、それぞれ「唱歌」と「指付」が少しことなります。
左が森田流「中の舞」の唱歌の一部です。
「中の舞」は能囃子の中で最も基本的でよく用いられる舞いです。
能管の不思議「ひしぎ」
能管には「ひしぎ」といわれる甲高い叫び声のような音があります。
この音は旋律の一部ではなく、リズムを刻むわけでもありません。「のど」による不思議な音とともにほかの音楽にみられない特殊な響きです。
どうしてこのような音が生み出されたのでしょう。
神秘的な力を呼び出すため、太古から日本人が持っていた魂が具現化したものだと説明されることもあります。
「ひしぎ」(Real Audio 3.0 ".ra" 6KB)
(Real playerをインストールしてください。)
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