(only in Japanese)

2004年5月25日イタリア経由でロンドン到着。ビドさんにお土産の二胡をイタリアに置き忘れたことが発覚、落ち込む。ホテルチェックインも遅くなり、ビドさんからの電話も逃す。警察行っても取り合わないしブルー倍増。
ホテルマンいわく、 An English man called you. But he didn't leave the telephone number. Do you have English friend? ははは。
なんて笑っている。ホテルのPCから、荷物をなくして警察に行った。チェックイン遅くなって電話を受けられなかった。すみません、明日会いましょう。とビドさんにWEBメール打って寝る。

翌26日いよいよライブの日。やっと暗くなった午後9時にLiverpool Station到着。Spitzへ向かう。どきどき。暗いな。こんなところにライブハウスあるのだろうか。ここは市場じゃん。角を曲がったら、あったあった、Spitz。小さな黒板に、本日はScarlet's Wellです、と出ている。 これだ。ポスターも一応。でもそういえばヨーロッパで飲み屋に入るの、初めてだな。緊張。えーい、行けぃ!入る。いらっしゃいませ、2名さまですかぁ、とウエイトレス。えっ、まじでパブじゃん。みんな飲み食いしてる。ここでいいのか?ここのはずだ!Where is the Scarlet's Well' gig? 情けない英語が口をついてでる。おねーちゃん、にこりとして、Upstair!と指差す非常口(の様な階段)。2階へ。ホントだ。音がする。女のボーカル。インディ・ニューウェイブ・下手うまトラッド調。なんや11時からって聞いてたのにもうスカーレット、始まってんの?!受付でチケット・メールのコピーを見せて、右手の甲にマジックで「の」の字を書かれて入場。ギターは金髪の、あいつだ、あいつだ、前にメールでビドさんのWhoops,What A Palaver!って面白いといわれて、いっしょにやりたいな〜、いつか。といっていたDickon Edwardじゃ!座ってライトハンドでセミアコ引いてる。女がボーカル。ビドさんはどこだ?あれ終わっちゃった。引っ込む。次のバンドが出てくる。なんか違ったみたい。座ってビールのんでSweden の Louiseを待つ。狭い。見つからないかもな〜。ビドさんはどこだ。暗くてわからない。モニタールームでいる一人は、似ている。出てきて会場を見渡している。目があった。2、3秒してニッってわらった。あれかな?自信ないな〜。Louiseが来た。Yoshiaki? 立ち上がってシェイク・ハンド。言葉は要らない。初めてメールくれたのが3年まえ。外に行って話そうって。踊り場まで出る。聞こえないので、もうひとつ降りる。ビドさんとあったかと言ったら、まだ外にいるみたい。なんだ、あれはビドさんじゃなかったのか...で、友達紹介するって言われて中に戻る。世界でモノクロのHPをはじめってつくったTony Shawがいた。彼が「レスター・スクエアも来ているよ」。柱にもたれて足を交差させて、腕組みしてステージを見ている長身男の後姿。こいつは後姿でわかるな〜、一発で。Louise に、知ってるの?彼、と聞くと、I don't know him, but I recognize.という答え。前に回って顔を覗き込むのも悪いし、Martians Go Home Pageの作者です、なんていってもメール交換もしたことないし。気後れしてご尊顔を拝せず、あとで後悔。


10時からだからそろそろ前にいこうよとLouise。さっきの後悔をあと押しに、ズンズン前に進む。上から外人が見下ろす。かまわん。この日のために来たんじゃないか。一番前。左側。いよいよ、ビドさん登場。チューニングしてる。MDオン。10時15分だ。録音するって言ってあったからかまわん。Toddとの約束もあるし。ステージ脇からビデオ撮ってる女もいる(実はビデオ担当はTobyさんの奥さんだった)。ビドさんはギブソンSG持ってる。あれ?フェンダー・ジャガーじゃないの?前は色々ギター持ってたけど、最近はジャガーばっかりさ、という昔のメールを思い出す。Dickonもいる。こいつもSGだ。サウスポーで弦はアルバート・キング状態。ボーカルはアリス。太ってんなー、ぶりぶりじゃん。わしの好きなザリフは、やっぱいないんだな。ドラムとキーボードも女。アコーディオンは男。ベースはTobyさん。終始椅子に座ってニコニコ。そうだ明日、Tobyさんちで、ご馳走になるんだ。それにしても、でかいな、あの腹。低い声でビドさん、Hello... We are the Scarlet's Well... SWの曲をはじめる。歌っている。あの声で。写真を1枚とる。聞き入る。終わる。モノクロの曲やれよ!の声援(?)。Fuckin audience!とビドさん、SWの曲がつづく。ライブだと、やっぱCDより曲のよさがわかる。カポをしきりに付け替えてる。ザリフの曲も自分で歌っている。途中でDickonがモノクロ、やる?ビドさん、まだいいよ。アリスも時々ソロ。にこにこしてこちらを見る。フランクで気に入った。いいよ彼女も。ビドさん、エフェクターはひとつ。多分ディストーション。ソロの時、踏む。緑色。譜面台がある。一曲終わるごとにめくる。アンコール前の2曲はモノクロ。ステージにビドさん一人になった。あれだな、やっぱ。Goodbye Joeをはじめる。完成も嬌声も罵声も怒号もなく、観客は静かに聞き入る。歌いながらDickonをよぶ。シルクハットでDickon登場、何かやってるが意味わからず。最後の2曲目はAliceとアコーディオン以外でEine Sympjonie Des Grauense. キーボの女がGet one once!と掛け声。この局やったのは15年ぶりだ、とビドさん。アンコールでSW一曲やって、終わり。ざわざわ。ビドさんビール片手にステージ降りて、フロアでファンと談笑。Loiuseたちと話している。タイミングを見て、よって行って、自ら、なんて言おうか、分からんが、とりあえず、Yoshiaki!と自分の名前を叫びながら、左手に握手。ビドさんのビールを持った右手の小指にはさんだPCで作った地図2枚。Louiseとワシが受け取る。明日のTobyさんちの地図。誰かが写真を取る。(酔っ払った間抜けな顔で撮られる日本人シロウトと違って、ビドさん、さすが元カリスマ、ちゃんとカメラ目線。)「Where is your wife?」 いない。やっと来た。握手。ところで昨日大丈夫だったかい?警察にいったんだろ?とあの声でビドさん。メール読んでくれたんだ、やっぱいい人だな〜。荷物をなくしただけなんだと説明。服をなくしたのか?といわれ、肌寒いロンドンで似合わない半そでの赤いポロの自分に気づく。じゃ明日Toby邸でね!といわれて、この日は終わり。地下鉄を間違えつつ終電でGlouseter Roadまで帰宅。

翌日地下鉄***でLouiseと待ち合わせ。Tobyさんちに訪問。台湾のお茶とお菓子をお土産。I like Chinese cake very much! まだ来てるのはBidさんとSiestaのアーチストのマイクのみ。Bidさんの奥さんのFlorenceもいる。ビドさんが白ワインを注いでくれて、庭のベンチに座る。ビドさんは立ったまま。やがてシエスタのスペイン人2人がスペイン・チョリソを持って登場。英語で分からん世界。「Toddから聞いてる?」Space Shower TVのコピーをビドさん欲しがっていたのをToddから聞いていたので、CDRを渡す。ついでにモノクロ・ブート・ライブのMP3も。Florenceは無口。たまにフランスなまりの息の抜けた英語で、笑ってばかり。Tobyさんの子供のマイケルが可愛い。8ヶ月だが、日本人相手でも差別無く向かってくる。音楽の話になるとビドさんはマジモード。シエスタとの商談もそばで聞いちゃった。Tobyさんの手料理はロンドンで一番上手かった。自分のおなかを指して、日本語知ってるよ「オッキナ・オナカ」だって。5時から9時位までお邪魔して、しこたま酔い、寒くなったので、そろそろ引き上げ。Louiseは残って、その後パブに繰り出したそうだが、僕らはビド夫妻と地下鉄で一緒に帰る。女子十二楽坊のDVDを中国のスカーレットウェルだと言ったら変な顔していた。あと長年の疑問「Goodbye Joe」のJoeは誰?って聞いてみた。あと、なぜB-I-Dって言うの?は聞きそびれて、結局帰国後メールで聞いた。シエスタとの今度の仕事は、「FlorenceのWeb出版だ」って改めて聞いた。「Dickonは良く演奏してたよね?」といったら、夫婦二人で顔を見合わせ。ヤバイ雰囲気にとっさに「like Albert King!」 ってお茶を濁して笑いで逃げる。何でもお金関係で問題になっているので、もう一緒にはやらないらしい。あと「Fozみたいに弾いてほしかったのだけど」と言ってた。「Zarifはどうしたの、昨日は自分で歌ってたでしょ、彼女の曲?」というと「Zarif が問題。彼女は興味が無いんだって。ホントは彼女に歌って欲しかったんだけど。」

 

いろいろ聞きたい、話したいのに、言葉がでない。そのまま、駅について、僕らだけ降りる。「See you. I will email you next week」といわれて、夫妻と握手してさようなら。



翌日は突如のLouiseのお誘いで、初めてPubを体験。Tony Shawとスエーデン女子3人と、図書館に勤めているウェールズのミスター・ビーンみたいなやつ(いちいち両手を握って話し掛ける、あごを引いて上目遣いで見つめる)と7時から11時までビール合戦。「じゃーね〜」と分かれて、それで最後。

帰国後、最高の音質で録音したMDが、PCに取り込む段階で、何かの手違いで、とっととイニシャライズされてしまい、テストの一部除いて、すべて死んでしまった。デジタルはここが怖い。消えるときは一瞬。写真も一枚しか取らなかったし、サインももらっておらん。


夢のような、数日間。現実の忙しさに負けて、どんどん記憶が色あせていく。子供の頃のちっちゃな白黒テレビの映像のように...




いやいや、「夢」は13時間の飛行機を我慢すれば、そぐソコにある。さびしいことなんて何も無い。じゃ次は10月のスペインか?! せいぜい英語の勉強、マジにしておくこった!!

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