パート3
V:音楽誌にモノクロームセットが時々批判的に取り上げられたのは、歌詞による部分が大きいと思いますか?
V:サンダープシーとは何者ですか?
B:サンダープシーは妻の会社の名前なんだけど、彼女もいくつか歌詞を書いていたから、偽名として使ったんだ。MCAのバンドから取った名前らしいけど。
V:「ジャック」と「ダンテズカジノ」のプロデューサーのロックハードとは?
B:ロックハードは僕たち。くだらないジョークさ。
V:これらのアルバムに入ってる数曲はエルレーベルのWhat
a Wooper!やTrinity Roadに入ってたり、ビドのLove Circusのライブで演奏されています。例えば、Flamen
Dialisの初期ライブバージョンは、Scarlet's WellのMiss twinkle's Been on
Holidayのメロディーであったり…。
B:後に部分的に使ったもので、オリジナルデモとして出たものは..本当は出すつもりは全くなかったんだ。ミスだった。なんで自分がこれらのデモを出すことに同意したんだかわからない。
V:Invocation of Thoth?はあなたですか?ベックやモービーもこれを聴いたのでしょうか?
B:Invocation..etc.は僕だけど、モービーやベックって誰?
V:SWellでは殆どリードボーカルを取られていませんが。
B:女の子の方が向いてると思ったから。最初は全く歌わない予定だったけどStrange
Lettersで1人抜けたので歌うことになって。でも男性ボーカルが数曲入ることでバランスが良くなったよ。Blue
Flowersでもう1人抜けたので予定以上歌うことになって(妻のフローも1曲歌うことに)。僕の代わりを務める女の子が全部で6人(!)このアルバムで歌ってるんだ。そこに自分も押し込まなくちゃならない。ソロアルバムのようなものにしたくなかったしね。
V:このプロジェクトではオーソンとトビー・ロビンソンの貢献度が高いようですが、Mousseronの独裁者としての管轄は、どの程度なのでしょう?
B:根底にあるのはオーソンは素晴らしい楽器奏者で、トビーは腕のいいエンジニアであり共同プロデューサーであるということ。
V:女の子達との作業では、難しかったこととかトラブルなどはありませんでしたか?
B:スタジオはとてもリラックスした雰囲気だったから、それ程ひどくはなかったね。彼女達は学校で音楽を専攻してたし、いくらか自信もあっただろうしね。ヘッドホンして歌うとか、そういうことに慣れてなかっただけで。
V:
モノクローム・セット(や、スカーレッツ・ウェル)はつまらないレコードを出さないようにする為に、レコードごとに音を変えているのでしょうか?
B:実際そうするバンドやアーティストもいる。それが正当な理由から(何となく、ジョーダンで、そんな気分だった、など)であれば、効果があるだけでなく、キャリアとして、もっと面白くなるだろう。でも残念な事に、思い当たる人の大半は、最終的に彼らの一部と化し、つまらなくなっている。アリス(クーパー)やルー(リード)(その他大勢)。必ずしもそれがいいとも言わない、ザッパなんて退屈極まりないし。確かにモノクローム・セットを続けるうちに、ちょっと飽きてきて、次のアルバムはちょっとアモン・デュールの領域に、と思う事もあったけど。
S・ウェルは、あまり変化はしないと思う。コンセプト自体が、どちらかと言うと、風変わりで”変化”ものだから。だいたいバンドではなく、村だなんていうプロジェクトで、その歌い手がコロコロ変わって、なんて前例があるだろうか。これは今まで進展してきたミュージカルとバンドを合体させたようなもので、それはアルバムを作るごとに明確になっていくのだと思う。(デュークス・オブ・ストラトスフィアー=XTCの変名バンドでも)1作目は誰も本気にとらず、2作目が出てやっと注目しはじめるように。
V:M・
セットのアルバムについて話す事はあまり好きじゃないようですが。
B:そう、M・セットのアルバムは聴かないし、意見するのは僕にとってすごく難しい、
それぞれの曲については話せるけど。何故かな。