昨年10月のホソツヤルリクワガタ採集については前号に書いた。
採集時に丸々と太っていた終令幼虫の大半は12月中に羽化した。しかし幼虫のままだったものも少数いた。
そのまま物入れの暗所で飼育を続けていたが、6月も終わりなので割り出してみた。結果は1蛹を除いて羽化していた。
まだテネラル状態のホソツヤ♂。アゴも足もまだ色づいていない
同時採集の幼虫から羽化したトウカイコルリ♂
また、昨年10月下旬に採集したニセコルリクワガタ幼虫も割り出したが、こちらは2頭が蛹で12頭が羽化しており、うち2♀は羽化後死亡していた。ニセコは弱い。
過去の経験からも、晩秋に材採集したルリ属の終令幼虫は、越冬モードになっていない太った終令幼虫については、屋内飼育下では遅くとも翌年1月中に羽化し、体内をグリコール状態にして越冬体勢に入っている幼虫は翌年6月中に羽化するようだ。
ホソツヤルリのように秋の材採集で成虫より幼虫の方が圧倒的に多数採集できる種では、幼虫飼育を試みられることを勧める。