小笠原航海記 その2

ジョニーおじさん


11月2日
父島滞在も今日一日、カツ入れて採集に励もう!
って言っても、もう採れちゃっているので、カツが入らない。
悪い癖!

今日は‘A氏’と別行動になる。
私は採集、坂下さんはジョンビーチへハイキング
「じゃーねー!」

原チャリでポイント探しに出発。

まずは、リュウキュウマツを探す。
松はあるのだが防風林や街路樹的に植わっていて、中々良い条件の場所が見当たらない。
あっても、スカスカ、粉々に朽ちていて、マットになっている状態。
昨日と違うポイントで採集したい。

夜明山
首なし尊徳
昔の学校にあった二ノ宮尊徳の銅像 手本は二宮金次郎である。
♪芝刈り縄なひ草鞋をつくり、親の手を助け弟を世話し、兄弟仲よく孝行つくす、手本は二宮金次郎。
終戦後、米兵が首だけちょん切って、記念に持って帰ったらしい。
とんでもないやつである。


グリーンアノール
外来種であり、小笠原の昆虫類を絶滅に追いやろうとする元凶 駆除が行われているが効果は無い。
このグリーンアノール、イグアナさんと同じ仲間、岩陰に隠れる前は名前の通り、緑色をしていたが、
あっという間に色が変わって茶色になってしまった。凄い。
ちなみに、特定外来種のため本土持込不可。

中央山
登って見る。
頂上には高射砲の台座が朽ちている。

360度のパノラマは素晴らしい。
ここから、カラフルさんにTV電話で状況を報告。
カラフルさんはどうしても休みをとらせてもらえず泣く泣く不参加。
「採ったぞ〜!」って・・・彼、仕事中。

下山途中、入口付近で憂さ晴らしのように倒木を叩いたら
いきなりきました。
画像中央


チチネブ Get!
ツヤハダのようなところに入っている。

これでもう、完全に採集欲は消滅した。
安堵 フッ
私にとって採集は自分に科した義務ですから。

レジャーモードスイッチオン
誰もいない白い砂浜で貝殻や珊瑚拾いをするジョニーおじさんであった。
♪誰もいない海・・・

3時も過ぎたので里に戻る。
レンタルバイクを返却するため、まずはガススタンドへ。レギュラー260円/リッター   
散歩
夕食
晩酌
爆睡!
明日も晴れますように・・・

11月3日
7:30出航のははじま丸に間に合うように朝食を済ませた私達はトボトボと港に向かう。
あまり時間がない。
キャリーカートもリュックサックも重たいし、
体力のNASAをヒシヒシと感じる。
乗船手続き、4400円
約2時間で母島に着くらしい。

船上より 今日もピーカン
今日が一番の快晴
今まで雨に降られていない。
宿に戻ってからスコールが1度あったけど、それはそれで素敵

母島に到着(寝てたけど)
父島よりはるかに自然が残されている印象(寂れている?)
天気が良いせいか、海山がよりいっそう美しく見える。

ここ母島でも宿の方が迎えに来てくれている。
今日はユースホステル 素敵な洋館です。
宿に荷物を置くと早速、レンタルバイクを借りて出かけることにする。(ユースホステルで貸してくれる)
なにぶん時間がない。滞在時間は1日のみ。(採集は半日)
今日中に結果を出さないといけない。
だからといって、私の集中力は既にガスケツ気味?

母島でのポイントは乳房山、南崎、剣崎山、蝙蝠谷、桑ノ木山、評議平
これだけあげてしまうと、上から下に道が一本あるだけなので、どこでもポイントってはなしになってしまう。
そんなうまい話はない。

まずは‘A氏’と観光協会に行って乳房山登頂キットを購入。
乳房山に登って山頂にあるレリーフをクレヨンで写し取ってくると立派な登頂証明書がもらえる。
登頂キットを乳房山登山の‘A氏’に託し、採集開始。

私は蝙蝠谷へ
資材置き場があったのでそこらへんから森へ入ってみました

歩けるところはこんな感じです


母島産オガチビGet!
コルリが入りそうな朽ちかたをしたビチョビチョな材から次から次へと成虫、幼虫が出てくる。
でも、そういつまでもオガチビ採集もしていられない。
オガサワラネブトを採集しなくてはならない。

しかし、そう易々とポイントは見つからない。

高射砲
近辺に3基ありました。
その近辺から
成虫、幼虫ザックザク

蛹まで
さっきと朽ち方は違うけど出ました。ボロボロと
オガチビモードに入ってしまう前に撤収!

でも、もうお腹いっぱい!ネブト忘れて、観光。
母島 最北端 綺麗でした

ひととおり一本道を制覇した私は、母島産オガチビを多数採集していた。
しかし、ネブトは皆無
いっそのことスイッチを切り替えてしまいましょうか。
「スイッチオン」
そして夕暮れ近くまでオガチビを採集し続ける私がそこにいた。
母島のオガチビは朽ち方もへったくれもなし、赤、黒、白、朽木ならなんでもOK状態で入っている。
初齢、終齢、蛹、成虫、全部出てくる。休みなしで累代している感じ。
それがなんであれ、採れるって事は実に楽しいことです。

宿に戻ると‘A氏’も戻っており、今日一日の報告会
乳房山はとても素晴らしかったそうです。
明日は早朝の2時間がフリータイム
その後、ははじま丸⇒おがさわら丸で帰路となる。
疲れたので早々に就寝

11月4日
今日も晴天 超絶晴れ男になれそうです。
朝、カラフルさんから「仕事が終わったので、これから行くので待っていろ」との事。
ムリだ!これ以上ここにいたらクビになっちゃう・・・エッ、もうなってるって?

朝食を済ませ、A氏と北端から南端までのツーリング
都道最南端

母島をあとにして感傷に耽るA氏

父島で昼食
亀寿司
そう、亀です。アオウミガメです。爬虫類です。
味はあまり無く、あっさりとした感じ。
煮込みのほうが臭くてうまい。

そういえば、この3日間、昼飯食べてなかったな・・・
食べるところも無いけど・・・

いよいよ船上の人となります。
見送りも派手
これから、怒涛の総攻撃が始まるのです。

船が出港すると島の船が見送りに併走してくれます右舷にも、左舷にも、
みんな手を振ってくれています。
湾を出ても、いつまでも、いつまでも、あなたのためならどこまでも、どこまでくるんだ!ってくらい手を振ってくれます。
最後は飛び込んで、手を振ってくれます。
また来なくっちゃ

そして、往路より凄く長く感じるであろう復路25.5時間が始まる。
でも、寝ているだけですから・・・
おやすみなさい・・・

thank you



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