2006年5月14日(日)へっぽこ遠征in伊豆諸島(3日目)
東京都・神津島 のち曇り 10℃





雰囲気の出ない林道
雰囲気の出ない林道

午前9時、東海汽船より島内放送が流れる。
「本日、天候不良の為、ジェットフォイルは繰り上げ運転になり、多幸湾に就航します。」

どうやら帰りの船が、予定時間よりも大幅に前倒しの出航になるらしい。自然相手の事なので仕方がないが残念だ・・・。

朝食後すぐにレンタバイクを借り、林道へ向かう。昨日の様な大雨ではないものの、やはり雨が降っているせいもあって林道には虫の姿が無い。時折、落ち葉などを退かしてみるが偶にオサムシが現れる程度で、クワガタが出てくる様な雰囲気は感じられない・・・。





よくぞ!居てくれた!
よくぞ!居てくれた!

半ば諦め気味に原付で林道を流し始める。・・・すると、道端を歩いている甲虫が目に入った。驚いてブレーキを掛ける。それは良く確認するまでもなく、雨で濡れている林道をミクラミヤマ♂が元気に歩いていた!「よくぞ、居てくれた!」そう思うと共に“雨が降っていてもミクラミヤマは活動している”という確認になった。
自分は「雨なので居ないだろう」と勝手に判断してしまう悪い癖がある。・・・今回もそうだった。自分の悪い癖に気付かせてくれたミクラミヤマに感謝したい。





雨が上がった!
雨が上がった!

少しすると雨は完全に上がった。気温も上がり始め路面も乾き始めた。残り時間は限られているが、先程のミクラミヤマを確認しているので“絶対に居る!”と思い込みながら探索していく。





ありがたや
ありがたや

乾き始めた路面を走行していくと、原付の目の前に歩く物体を確認した。すぐにそれと判る。ミクラミヤマ♂だった。出て来ない(タイミングが合わない)時は、全く確認できない事も多いが、タイミングが良い時はこの様な形で続けて確認できる事も多い。・・・ミクラミヤマは奥が深い。





美しい神津島
美しい神津島

・・・ここで時間切れ。限られた時間で、運良く2頭のミクラミヤマを確認する事が出来た。“諦めが肝心”という言葉がある反面、“諦めたらそこでお仕舞い”という言葉もある。ものは言い様だろうが、結局は自分次第なのだろうという事を強く感じた。
レンタバイク屋に返却する為に山を降りる。心地よい風を切りながら、山の合間から見える海が美しい。・・・本当に楽しい採集旅行となった。




多幸湾
多幸湾

レンタバイク屋のご主人にお礼を言って別れを告げる。昨年から3度目の神津島なので、レンタバイク屋のご主人と奥さんとは随分親しくなった。これも人とのふれあいであるし、島民の方と採集者、お互いの信頼関係が築けていれば良いと思っている。
神津島は自分にとっても“特別な島”である。いつまでもミクラミヤマを確認できる美しい島であって欲しい。是非また神津島に訪れてみたいと思う気持ちを胸に、神津島の全てに感謝し島を後にした。

成績ミクラミヤマ♂×2


へっぽこ採集記にお付き合い頂きまして、有り難う御座いました。

魔 琴
HP 「ミヤマの呪縛


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