50mmコクワへの道
- 想い出のジャンボクワを求めて -

ishi


全国コクワガタファンの皆様こんにちは(^^)/
「コクワガタ」ほとんどの人にとって一番身近なクワガタだと思いますが、自分にとっても最も身近で愛着があったといえばやはりコクワでした。(といっても子供の頃はコクワも滅多に採れませんでしたが)
そして、いまだに忘れられないのが子供の頃に田舎の友人が持っていた「ジャンボコクワ」でした。
それは「デカイ」というより「異様に長い」と言った方がピッタリくる感じで、よほど小さいミヤマより貫禄がありました。
長いアゴ、太い足(右中足の符節がなかった)、とにかくコクワ離れした立派な体躯は強烈な印象として今でも覚えています。
コクワも45mmオーバーになってくるとなかなか立派でカッコいいけれど、まだまだ子供心に焼き付いたあのコクワのカッコ良さには及ばない。(子供の頃ってやたら大きく感じるものだけれど形状認識は意外と合ってたりして)

今こそ、あのジャンボコクワを採ってみたい・・・
実際のサイズは今となっては知る由もありませんが、少なくとも50mmはあっただろうと想像してそれを目標に、そしてコクワのギネスサイズが54mmらしいのでどうせなら究極まで目指そうかなと(^^;
そんな思い入れもあって採集時はいつもマジでコクワ狙ってます!
採集地で「オオクワ狙いですか?」と聞かれ「いえ、大きなコクワ狙いです」と答えて怪訝な顔をされたこともあります。(すいません別につまらない冗談言ってるつもりじゃないんですが(^^;)

コナラの樹洞からひょっこり(^^) なかなかカッコイイ♂48mm 9月下旬のショッピングモール前にて

思い返してみれば、仙台に転勤して最初の採集シーズンに、ポイントも全くわからずクワカブの死骸さえも見つからず迷ってた頃、マンションの玄関でひょっこり出迎えてくれたのが小さな♀のコクワでした♪(これが記念すべき仙台初採集クワとなりました)
そして昨シーズンの採集では49mmを筆頭に、48〜45mmの大型なコクワ達に出会えました♪
宮城で採集した自己採集ギネス49mmの固体は正直採集時はそんな大きいと思わず後で測定してビックリした位でした。(身体の線が細めだったせいでしょうか)
サイズはともかくそれでは自分の中でジャンボ級とは言い難い・・・むしろ山形で採集した48mmの方がゴツくてよほど大きく感じました。
よくオオクワなどで美形とかアゴの太さとか色々とこだわりについて見聞しても、今ひとつピンと来なかったのですが、コクワを通してそんな楽しみもあるんだと気づき納得したこの頃です(^^)

採集派と飼育派に分類すると自分は完全に前者で、やっぱり採集している時が一番楽しい♪
そのせいもあって飼育(ブリード)には採集ほど熱心ではないんですが(というか下手なだけ)、事コクワに関しては珍しく気合入れて飼育にもチャンレンジしています。

記念すべきクワブリード第1号の♀ 菌糸でも大きくなるとは限らない うげっコメツキ!?

数年前初めてブリードできた記念すべきクワガタが♀のコクワでした。一応いきなり菌糸瓶を使ったものの26mm位で思ったほど大きく育たず、次に育てた♂コクワにいたっては40mm程度のアゴ小ちゃいのが出てきて結構ショック!
菌糸瓶にさえ投入すれば大きくなると思っていたので飼育の奥深さを感じました・・・って単に下手なだけか(^^;
慎重に考えすぎてあれこれ迷った末にタイミングを逃したり、材割でいきなりコメツキムシの幼虫が出てきてビビッたり(汗)・・・
(この時は同時に購入した産卵木3本共にコメツキがいたので、以来産卵木は熱処理をするようになりました)
飼育環境は特にエアコンも温室もないマンション北向きの部屋ですが、季節での温度変化も特に極端に暑すぎず寒すぎずの環境です。どのみちこの環境で育てるしかないので、あとはできる範囲で試行錯誤中です。

しっかり産むのだよ 1齢は2,3匹まとめてカップへ投入 元気に育てよ〜

そして昨年、飼育3年目にしてとうとう50mmオーバーの♂が育ちました!しかも2匹♪♪
このしなやかに伸びた大アゴ、控えめながらメリハリのあるフォルムの美しさ、このクラスの格好良さは”ジャンボコクワレベル”と言ってよいでしょう(^^)
オオクワをドイツ車、ミヤマをイタ車に例えるなら、コクワはさしずめ地味だけどいい仕事している国産車って感じでしょうか(^^)
欲を言えば30mmオーバーのジャンボな♀コクワも期待していたんですが、昨年は羽化した5匹が全部♂だった上に、♀があまり採集できなかったのは誤算でした・・・なかなか計算通りにいかないもんですね。


デカイぞ・・・ これぞ“ジャンボコクワ”だ! 念願の50mm(^^)

一応飼育初心者なりにこれまで飼育をしていて感じた事を並べると、
 ・材、マット、菌糸瓶で成長を比較した場合、菌糸瓶が平均して大きく育つ気がする
 ・菌糸瓶には1齢,2齢の早い段階で移した方が大きく育つようだ
 ・3齢途中で材から菌糸瓶に入れてもさほど大きくならず、むしろすぐ蛹化してしまった
 ・当たり前ですが、冬期間(室内で15〜10℃)はあまり成長しない
 ・特にマットの場合水分がある方が成長が早いようだ(目安はノコと同じ位?)
 ・菌糸は多少劣化気味でも大丈夫(50mm固体の1匹は劣化気味の菌糸瓶で正直期待してなかった)
 ・菌糸瓶別の成長を比較した場合、価格の高低よりは投入のタイミング(幼齢、季節)の方が影響がありそう
  (ちなみに値段の高い菌糸瓶はキノコや雑虫の発生が少なく、劣化が遅く持ちが良い傾向が見られた)
 ・1つの菌糸瓶(1齢ならカップ)に複数匹を投入してもケンカせず仲良く住み分けていた
  →この飼い方は経済性、省スペース性でメリット大!けれど幼虫のストレス発生が考えられるのでご注意(^^;
飼育個体数が多くないのと、飼育も未熟なので、あくまで感想ということでお願いします(^^;;
(とりあえず今年はそれらを踏まえて飼育チャレンジ中です)
さあこれで次の目標は51mm、52mmと行きたいところですが、この先1mmの壁を越えるのは大変そう・・・
ましてギネスサイズは遥か遠くって感じですが、ライフワークとして気長に楽しくチャレンジしたいと思います♪

今回原稿を書いて、改めて自分がこんなにコクワを好きだったんだ!と気がついた次第です。
コクワガタは採集〜飼育まで子供と一緒に気軽に楽しめるクワガタだと思います。
なによりお店で売ってないので自分で採るしかない!ってのがまたいいじゃないですか(^^)
成虫・幼虫とも育てやすいし、長生きだし、なにより大きいサイズになるとすごくカッコ良いしおすすめですよ〜♪
それでは、この続きは「続:54mmコクワへの道」でお会いしましょう(^^)/〜

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