私は、この歳になるまで見るのも嫌だという虫がありませんでした。容姿も性格も野蛮である私は、蛇などの爬虫類も蛙などの両生類も触るのも食べるのも平気です。したがって、当然虫も平気でした。
しかし、先日見るのも嫌だという虫が出現してしまったのです。そいつの名前は「ヨコヅナサシガメ」。こいつだけは、この世に存在すること自体が許せないくらい大嫌いです。
そいつを発見したのは休日の日課である犬の散歩のときでした。いつもの散歩コースに、夏になると樹液を多量に出すクヌギの木があります。とある5月のゴールデンウィークも過ぎた休日、昼間の気温が25度近くまで上昇するようになってきたので樹液が出ているか気になり始め、散歩のときに樹液の様子を見に行きました。
と、そこには今まで見たこともない虫が多量にへばりついていたのです。基本的にはその虫の色は黒なのですが、中には赤いものも混じっていました。そいつの体の格好が異常に不気味で、しかも黒色の中に少量混じっている赤いやつの赤そのもの色が、男を捕って食ってしまうような山姥の唇のように赤い色で、さらに不気味に見えました。
うひょ〜、不気味だ、
今まで見たこともない虫でしたので当然名前もわかりません。後で名前を調べるために、その姿をカメラにおさめようとシャッターを押しました。でも、あまりに不気味で手が震え、まともに写す事が出来ません。そのうち体まで震え始め足を踏み外しそうになったので、あわててその場所から逃げ出しました。
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拡大すると、さらに不気味な集団だ。
しかも、赤いのまでいる。
家に戻ってから写した写真を見てみると、案の定何がなんだかわからないくらいぶれていました。これでは、掲示板でたずねる事も出来ません。仕方なく、昆虫豆図鑑の頁をめくりましたが、図鑑にも出ていません。そのうち面倒くさくなり、不気味で嫌いな虫なのでどうでもいいと、名前を調べることを放棄し、その虫に遭遇したことも忘れることにしてしまったのです。
そんな不気味で大嫌いな虫の名前を知ることになったのは、ルドルフさんのHPを見ているときでした。写真日記にその不気味な虫の写真と名前が出ていたのです。早速、ネットで検索してみるとあるわあるわ、不気味な虫の写真と生態の説明が山ほどあります。
それによりますと、この虫はカメムシの一種でカメムシの仲間のくせに他の昆虫を食べてしまうそうです
(体液を吸う)。しかも、もともと日本には存在しなかった渡来種(原産国は中国)で西から時を経るとともに東に進出してきて、最近関東周辺にも生息するようになったそうです。(姿だけでなく、生態等本当に嫌なやつだ)
大嫌いな虫なので、生体の説明はこのくらいにしておきましょう。
とにかく、見るのも悍しい虫です。
あまりに不気味なので、この写真もボケてます。